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2013年が始まり、最初の1ヶ月がそろそろ経とうとしています。 今年もナオミ・フェイルさんが5月に来日してバリデーションセミナーが開催されます。 詳細はこちらをご参照ください。 公認日本バリデーション協会http://w …
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認知症のある方や生活期にある対象者が
食事中にひどくムセてしまうと
そこで食事を中止してしまう
という対応をしている施設・病院も多いのではないかと感じています。
この問題はふたつ
ひとつには
「ムセ」がどういう機序で起こっているのか理解せずに
「ムセ=誤嚥=ひどいムセ=ひどい誤嚥=食事中止」というパターン化した思考・対応をしているところです。
ふたつめには
ムセた時に、どうしたら良いのかを教わっていないために
ムセで苦しんでいる方を目の前にすると、食事を中止するしかできないのだと推測しています。
ムセは、確かに誤嚥のサインではありますが
同時に、誤嚥した異物を喀出しようとしている生体防御の働きでもあります。
ひどいムセ、強いムセは確かに目立つものですが
しっかりと喀出しようとしている働きの強さを示してもいます。
むしろ、危ないのは、か細く弱々しくしかムセられないケースなんです。
また、ムセた時には
背中を叩くのではなくて
異物を喀出しようとしている呼気のパワーを強めるために呼気の介助をします。
そして声の清明さを確認して清明な声であれば食事を再開できるし
まだ声が濁っていたり嗄声であれば呼気の介助を繰り返します。
本当に「事実の子たれよ。理論の奴隷たるなかれ。」なんです。
評価が大事
そして後でまた書きますが
評価ができるためには適切なスプーン操作ができないと
評価の入り口にさえ立てないんです。
不適切なスプーン操作をしているために
誤嚥のリスクを高めてしまう恐れがあるのです。
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多分ほとんどの施設・病院で
「ムセたらトロミ」
「まだムセたらもっとトロミ」
ムセの頻度や強さによって、トロミの粘度をどんどん強くする
というパターンで対応しているところが多いのではないかと感じています。
この対応の問題は2つ
ひとつには
対象者の食べ方や飲み方の観察・評価が為されずに
「ムセ」という結果だけを見て「トロミ」という
パターン化した対応をしているということ
もうひとつは
嚥下5相(機能解剖が大切なので、4相でも6相でも流派は問わない)の関係性
食べ方のいつ、どこで、どんな風にムセているのか
観察・評価が為されていないこと
現実に起こっていることは
嚥下5相でいう「咽頭期」の問題は「口腔期」の易疲労によって
二次的に引き起こされているケースもあるということです。
だから、トロミをつけたら逆効果になってしまうということも起こり得ます。
このような場合には、ごく薄い粘性の液体の形状で栄養を摂取してもらうことから始めた方が良いのです。
いわば、逆・嚥下ピラミッド
「ムセ→トロミ」という「パターン化された思考・対応」ではなくて
「ムセ→観察・評価→トロミの要・不要と粘性の判断」が必要だと考えています。
その結果、もちろん、咽頭期そのものの問題というケースだってあるでしょう。
そういう場合には、トロミをつけていくことが適切です。
先日、ある人から(すごく信頼している優秀な人です)
私の他にも同じことを言っている人がいることを教えてもらいました。
すごく心強かったです。
そのことについては、ただいま情報収集中です。
本当に「事実の子たれよ。理論の奴隷たるなかれ。」なんです。
評価が大事
そして後でまた書きますが
評価ができるためには適切なスプーン操作ができないと
評価の入り口にさえ立てないんです。
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知人から内村鑑三の言葉を教えてもらいました。
「事実の子たれよ。
理論の奴隷たるなかれ。
事実はことごとくこれを信ぜよ。
その時には相衝突するがごとくに見ゆることあるとも、あえて心を痛ましむるなかれ。
事実はついに相調和すべし。
その宗教的なると科学的なると、哲学的なると事実的なるとにかかわらず、すべての事実はついに一大事実となりてあらわるべし。」
本当にその通りだと思いました。
こんなに明確に言語化していた人がいたんですね。
理論とか常識というメガネをかけて見てはいけない。
メガネを外して事実そのままを観るように心がける。
事実が理論や常識として言われていることと反することや
事実同士が矛盾するように見えることでも
必ず見落としていた、隠れていた、一片のピースが見つかり
整合性のある事実としてもう一度現前し直す。
こういうことには、よくよく遭遇しています。
リハやケアの常識として語られていることも
事実の子たる在りようによって
異なる現実として現前し直す。
科学は過去の知識の修正の上に成り立つ学問だし
ましてや、作業療法は実践の科学です。
目の前の対象者こそ最前線。
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適切なスプーン操作が評価の入り口であるのと同じように
適切な声かけが評価の入り口
適切な声かけができて初めて認知症のある方の能力がわかる。
適切な声かけができないと
対象者の状態像を見誤ってしまいます。
求められているのは
唯一絶対の正しい声かけではなくて
その時その場のその関係性において適切な声かけ
なんだと考えています。
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適切なスプーン操作ができて初めて対象者の食べ方、本当の能力がわかる。
適切なスプーン操作は評価の入り口
適切なスプーン操作ができないと評価のドアがくぐれない。
今、目の前に見えていることそのままが事実ではないこともありえます。
事実の一旦しか見えないこともありえます。
かつて
地球は動かないという天動説が常識だった時代がありました。
確かに、空を見上げれば太陽が動いていて私たちの足元は動いていません。
私たちの目の前に見えるのは「太陽が動いている」ということです。
でも、本当は太陽の周りを地球が回っている。
そのことを日々の暮らしの中で直接実感することは叶わないけれど。
だからこそ
観察力と洞察力が大切なのだと強く感じています。
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2019年、今年も2週間経ってしまいました。
みなさま、どのように新年を迎えられましたでしょうか。
だ〜いぶ長いこと更新が滞ってしまいましたが
記事更新を再開いたします。
改めまして、今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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ありそうでないのが目標設定の研修会
今週末、12月22日(土)の午後に
東海道かわさき宿交流館にて目標設定の研修会が開催されます。
目標を目標のカタチで設定できることは、とても重要なのですが、
現実には目標と目的や治療内容との混同が為されていて
そのために余分な混乱、困惑が引き起こされているのは勿体無いことだと感じています。
残席わずか、締め切りまでわずか。
お申し込みの予定のある方はお早めにどうぞ。
詳細は
作業療法総合研究所のサイトの該当ページをご参照ください。
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聴いてみないとわからない。
認知症のある方が大声を出している時に
「また大声出してる」で終わらせずに
なぜ大声を出しているのか。
その答えが言葉として明瞭に返ってくることもあれば
言葉以外の答えとして返ってくることもある。
聴くのは言葉だけではなくて
認知症のある方の答え方全体を聴く。
耳だけじゃなくて
眼でも観察する。
思いもかけない答えが潜んでいることもある。
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