食事中、ムセていなかったのに
ある日突然高熱が出て、病院受診したら重症肺炎という診断。。。
臨床あるあるです。
実は、いくつも職員側に問題があって
1)このご時世で、いまだに「食事中のムセ=誤嚥性肺炎の原因」と思ってる
2)口腔ケアが不十分なことへの自覚がない
3)熱が出ないんじゃなくて熱を出すこともできない
症状を形成する力がないから、いよいよの状態まで熱を出すことができない
熱が出た時にはもう体力がないから回復困難
だったりします。
1)ムセの酷さと誤嚥の酷さに相関関係はありません。
ムセは異物喀出作用だから強く激しいムセはびっくりするかもだけど
異物喀出作用の高さを示しているので良いことなのです。
呼気の介助をしてしっかりムセ切ってもらって声の清明さが確認できれば食事を再開できます。
むしろ心配なのは、弱々しいムセや痰がらみのムセ、遷延するムセです。
2)忙しいとどうしても後手に回るのが口腔ケアです。
今はたいていの施設で口腔ケアに力を入れていると思いますが
ご自身で口腔ケアをしていても不十分だと
歯と歯茎の間に歯垢が付着してしまうし
歯の一部だけしか磨かない(磨けない)方もいるし
硬口蓋や舌に痰がこびりついていたり
歯を数回ブラッシングした歯ブラシをすすいだら水が白濁することだってあります。
口腔ケアを拒否されてそうまく対応できないこともあるかもしれません。
もう15年以上前から誤嚥性肺炎は食事中の誤嚥ではなく不顕性誤嚥が原因だから
口腔ケアが重要と指摘されています。
3)私の経験で、車椅子のカバーを異食してしまったけれど
嘔吐もなく下痢もなく発熱もなく食欲も旺盛という方がいましたし
足を骨折しているのに歩いてしまう認知症のある方もいました。
口腔ケアをしてなくても熱が出てないから平気じゃない?と思うのは誤解です。
熱を出すこともできないのだから、熱が出た時には手遅れということもあり得ます。
今、実害がないように見えて実害がないわけではないのです。
特に、食事中に喉頭が不十分にしか挙上できない方は
気がつかれていないだけで本当にとても多いので注意が必要です。
喉頭の完全挙上ができないということは、喉頭蓋反転が不完全
つまり、嚥下の瞬間に気管を完全に塞ぐことができていない
ということを意味します。
寝ながら汚染された唾液を嚥下し損ねて誤嚥している恐れが高くなります。
喉頭不完全挙上のケースには口腔ケアの徹底が必要です。
余談ですが
食事中に喉頭が不完全挙上しかできなかった方でも
スプーンでしっかり前舌を押してあげることで喉頭挙上が改善するケースを多数経験しています。
このことについては近日中に記事を掲載します。
結論として
口腔ケアは大事!!!
どれだけ強調してもしすぎることはありません。
口腔ケアをしたいけど拒否されてちゃんとできない
という時にどうするか、は次の記事で。








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