Tag: リハビリテーション
認知症のある方の生活障害やBPSDに対して
それらがゼロになることを
最初に着地点に設定して
さて、どうしようか?
とは、考えない方が効果的だと思っています。
繰り返しになるけれど
生活障害やBPSDは、確かに困り事ではあるけれど
障害だけでなく能力も反映されているから
結果として起こっていることに過ぎないのに
ゼロになることを着地点に設定するということは
能力を評価しないということをも意味してしまいます。
どうしたら良いのか、わからない
そんな時は、評価ができていない
今、何が起こっているのか、わかっていない時
だから
そんな時ほど
今何が認知症のある方に起こっているのか
焦らずに、評価することが大事
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過剰努力で立ち上がれる
がんばって何とか立ち上がることができる
過剰努力で食べてる
がんばって食べることができる
それらは、確かに能力だけど
それだけでは長続きしない。
がんばるのは、自然な身体のはたらきじゃない。
がんばるのは、一時的なためであって永続的なためではない。
でも、往々にして
「がんばって」食べることを促されるし
「がんばって」立ち上がることを促される
という現状がある。
過剰努力できなくなった時に
一気に食べにくくなり、介助しにくくなり
一気に立ち上がれなくなり、介助しにくくなり
あたかも、その時になって初めて問題が起こったかのように
取り上げられがちだけど
ようやく表面化しただけで、問題はずっと前から起こっている。
まったく同じコトが違うカタチで現れている
そういうコトって、いっぱいある。
本人は文字通り必死になって
がんばってきたのに
できなくなったら
どんなに辛いだろう。
「もっと頑張れ」なんて言われたら、たまらないと思う。
量的に可能な時に
質的な評価にもとづいた対応ができていれば
かなりの確率で防げることがたくさんある。
介護予防の本質って、本当はそっちなんじゃないかと思う。
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座る練習をする時に
重心の移動方向のコントロールをすることがポイントで
そのために必要な介助をその方に応じて行います。
具体的な声かけとしては
「手をずっと下に
膝から足首にむかってさすりおろすように」
と言いながら
この時前方につんのめらないように
なおかつ、足底にきちんと体重がのるように介助して
それから、最後にお尻を下ろすように促します。
決して過剰努力をさせないように
重心の移動方向の再学習が目的なので
がんばらせる必要はありません。
今の能力で
重心の移動方向の再学習ができるように
援助していくと
再学習が行われ、結果として
ラクに座れるようになっていきます。
食事介助と食べ方の関係と
まったく同じことが違うカタチで
現れているんです。
食事介助も
がんばって食べることを促す。のではありません。
今の能力で食べることの再学習ができるように
援助していくだけなんです。
続きは明日 (^^)
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自分で何とか立ち上がれる
という能力って、たとえば
「自力でトイレに行く」ためには必須の能力ですが
その能力維持のために
「立ち上がり100回」なんてナンセンスです (^^;
それよりも
自分で何とか立ち上がれる という状態像の方は
たいてい、座り方も円滑にはできないことが多いです。
ドシンって倒れ込むように座っている方がとても多い。
そのような方には
静かに、そっと音がしないように座る練習をすると良いです。
そうすると
立ち上がりも円滑にできるようになったり
歩き方も円滑にできるようになったりします。
この時大切なことは
「がんばって」「過剰に努力して」座る練習をするのではなくて
一緒にラクに座れるように
介助を主体として座る練習をすることが大切なんです。
ムリさせないことが大切。
そうすると
大抵の場合に、自分で楽に座れるようになってきます。
立ち上がりが困難な方や
あるいは立ち上がりの維持のために
筋力強化や立ち上がりの練習をするよりも
ずっとラクに効果的に立ち上がりができるようになります。
えぇ〜?ホント?と思う方は、試してみてください。
立ち上がりの練習をしている時には
絶対座る機会があるんだから
その時にただドシンと座らせるんじゃなくて
ちょっと手を貸して介助で座る練習をするだけなので
時間は全然かからずに、プラスαの練習をすることができます (^^)
ただ、押さえておくべきポイントはあります。
それはまた明日 (^^)
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できたか、できないか
どのくらい、できたか
という量的側面は大事だけど
どんな風にできて、どんな風にできないか
という質的側面も大切。
リハスタッフにとっては
当たり前の視点ではあると思うけれど
できていることの質的側面の評価と対応をしておくことが
能力維持には、とても重要。
がんばって何とか立ち上がれている
ということは、1つの能力だけど
そしたら、次に
がんばらなくても円滑に立ち上がれることを
目指した方が良いと考えています。
がんばって何とか立ち上がれていることだけを続けてしまうと
代償が効かなくなって
がんばっても立ち上がれなくなってしまうおそれがあるから。
そういう方って案外とても多い。
老健に勤務している時に
入所の方も通所の方でも、そういう方にたくさん遭遇してきました。
そして、がんばらなくても円滑に立ち上がれるように
リハの機会を担保することで
ふだんの暮らしの場面では
がんばって立ち上がれることを維持できるようになった方にも
たくさん遭遇してきました。
これって
食事介助の場面で起きてることとまったく同じなんです。
同じことが違うカタチで現れてる。
続きは、明日 (^^)
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今年も「バリデーションセミナー」が
5月下旬に名古屋・大阪・東京・福岡の4会場にて開催されます。
今年は、ビッキー・デクラーク氏が来日されるそうです。
詳細は公認日本バリデーション協会のサイトでご確認ください。
http://www.clc-japan.com/validation/seminar.html
過去のセミナーの様子や参加者の感想を見られます (^^)
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株式会社gene(旧:合同会社gene)さんの主催で
認知症関連のセミナーが下記のとおり開催されます。
1月24日(日)に大阪で
「リハスタッフのための認知症のある方への対応入門
〜評価のすすめ方〜」
http://www.gene-llc.jp/seminar_info/?id=1441940291-056336
2月7日(日)に同じく大阪で
「リハスタッフのための認知症のある方への評価から対応まで」
http://www.gene-llc.jp/seminar_info/?id=1441940522-714229
今年度のgeneさん主催のセミナーで私がお話しするのは
こちらのふたつ限りとなっています。
リハスタッフのための〜という冠言葉がついていますが
リハスタッフでない他の職種の方でもご参加いただけます。
会場でお会いできたら嬉しいです (^^)
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「POST 現役理学療法士によるリハビリ職者のためのサイト」に
私の連載記事vol.2が掲載されています。
http://1post.jp/2016/01/04/interview_ot_dementia_colum02/
今後の記事の導入となる内容になっています。
よかったらお立ち寄りください。
POSTさんのFacebookに
私の食事介助のセミナーに参加した方が
コメントを寄せてくださっていて
職場で実践したら、食べ方が変わった、ムセが減った
って記載されていて本当に嬉しかった。
一度の体験で自分の介助方法を変える
ということは実は案外難しいことですが
その方は、まず自ら行動変容することができたから
対象者の行動変容も援助することができたのだと思います。
その過程は本当にすごいことだと思いますし
そのきっかけになれたとしたら、私は本当に嬉しく思います。
こんな風にして
認知症のある方が
1人でも多く、より安全によりラクに
食べられるようになったら、いいな。
そして
その過程において
援助する人たちが
認知症のある方の能力と脳の可塑性に眼を向けて
他の場面にも展開していってくださることを
心から願っています。
あー私も負けていられない!
がんばるぞー p(^^)q
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