POSTインタビュー その3

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POSTさんへのインタビュー その3が掲載されました。
http://1post.jp/2015/12/07/interview143_sato_yoshie03/

インタビューはこれで完結ですが
新たに、私の連載も決定しました!
ありがたいことです。
嬉しいです。

テーマは食事介助。

最重度の認知症のある方でも
スプーン操作を変えるだけで劇的に食べ方は変わります。
そのようなケースは枚挙にいとまがありません。

脳の萎縮が少ない、健康な部分が多いお年寄りなら
もっと早く、もっとラクに行動変容が起こります。

「認知症のある方がうまく食べられないのは仕方ない」
「認知症のある方の誤嚥性肺炎は仕方ない」

あからさまに言われているけれど
本当はそうじゃない。絶対に。

これには留保がついています。
そのことを私たちが忘れています。
「私たちが適切な食事介助ができなければ」…という
私たちの側の問題という前提要件が見落とされています。

私たちの側の問題であれば
私たち自身で解決・改善することが可能です。

そのことを1人でも多くの方にお伝えしたいと思っています。
連載記事掲載まで今しばらくお待ちください m(_ _)m

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ちょっと、ひといき

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ひさびさの記事の連投となりました (^^;

この連投前には、長いこと記事更新ができずに
お待たせしてしまってスミマセン。
中にはご心配をおかけしてしまった方もいらっしゃるかもしれません。
申し訳ありません。

前夜に投稿した記事に
あっという間にアクセスが増えて翌日には
ページ右側の「人気記事」にランクインしているのを見ると
「あぁ、たくさんの方が見てくださっているんだ」と
実感することができて
嬉しくもあり、また、身の引き締まる思いもいたします。

お忙しいなか、お立ち寄りくださっているみなさま
本当にどうもありがとうございます m(_ _)m

このような「場」があることを本当にありがたく思っています。

ネットの良い面を良い方向に活かすことができるように…

時には(?)毒も吐きますが (^^;
「花も実もある」よっしーワールド
これからも、どうぞよろしくお願い申し上げます m(_ _)m

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私はやらない実習あるある その4

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実習ネタが続いて恐縮ですが…

「実習は楽しく!」
「作業療法の楽しさを伝える」

ということは、私は考えておりません。

実習は楽しく。とか
作業療法の楽しさを伝える。とか
養成校の教員からも臨床家からも
ホントウによくよく聞く言葉ではありますが
私はそこは毛頭考えておりません。

その場は
「はぁ」とか言ってはいますけれど (^^;

だって
そういうのって
結果として起こることを目的化している
ワケでしょう?

実習が楽しくて、作業療法が楽しくて
学生さんも満足、指導者だって満足するでしょうが
そこを目的とした指導しかされなかったら
いざ、就職してから困るのは
そういう指導を受けた学生さんなんだよね。
そして、そういう臨床家に担当されてる対象者が
一番、困る思いをするんだよね。

実習で体験学習できることには限界があるけれど
だからこそ、必要なことをキッチリと体験学習できるように
適切に援助していく必要があると考えています。

何もリハの世界に限ったことではないと感じていますが
「結果として起こることの目的化」や
「手段や方法の目的化」って
あちこちでたくさん起こっていて
モノゴトの本質がすり替えられているように感じられてなりません。

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私はやらない実習あるある その3

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私はやらない実習指導 その3
学生をむやみには褒めない。

実習だけをきりとって、どう学生を指導したらよいか
そんな風に考えている指導者は少なくないようですが
臨床家としての前体験として実習があるのだという視点で
私は考えています。

学生さんの変容した行動については言語化して伝えますが
それは褒める必要があると考えているわけではありません。

褒められる指導を受ければ
褒められようとして行動するようになります。
それってヘンじゃない?

私たちは対人援助職として
対象者にとって必要で可能な行動変容を促すのが仕事です。
何も「すごいね」「ありがとう」って言われたくて
仕事をするわけじゃない。

「あなたのおかげです。ありがとう。」
そう言われて嬉しくないわけはないけれど
それは結果として起こることに過ぎなくて
そう言われることを目的としているわけじゃない。

宮大工の西岡常一さんも
「弟子を教える時には褒めない。
褒めれば褒められようとして仕事するようになる」
と言っていました。

リハの世界に限らないように感じているけれど
「結果として起こることの目的化」による誤解って
結構多いように感じています。

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私はやらない実習あるある その2

我慢のしどころ

私はやらない実習指導 その2
「なぜ?」とは学生さんには尋ねない。

指導者が学生さんに「なぜ?」と尋ねるのには
2つの目的があると思う。

1つは、純粋に学生さんの思考過程が知りたかった時。
もう1つは、学生さんに思考過程の再考を促したい時。

でも
学生さんの立場にしたら
指導者に「なぜ?」って尋ねられるのって
プレッシャーですよね (^^;

学生さんに余分なプレッシャーを与えずに
目的が達成できるのであれば
そちらの方法を選びたいと考えています。

ふだんの学生さんの言動やフィードバックでのやりとりから
学生さんの思考過程はだいたい推測できるし
明確に確認したい時、その必要がある時には
「私には、あなたがこうやって考えているように受け取れるんだけど
実際のところ、どんな風に考えているのか教えてほしい」
って、その通りに尋ねれば良いと思っています。

そうでなくて
学生さんに思考過程の再考を促したいのだとしたら
情報収集した事実たちを紙に書き出して(ここが大事)
この事実Aとこの事実Bからこう考えたとしたら
この事実Cについては、どう考えたらよいのだろう?
情報と思考過程に論理的整合性がないことを指摘します。

そうすれば
学生さんは再考せざるを得ない。

「なぜ?」と尋ねられるよりも
より効率的に学生さんに指導できると考えています。

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私はやらない実習あるある

ちょっと待った

よくありがちな実習指導
でも、私はやってないコト
こうした方がいいと思うコトを書いてみます。

まずは、その1
「どこがわからないの?」

とは学生さんに尋ねません。
「どこまでわかった?」
と尋ねるようにしています。

実習指導者が
学生さんにどこが分からないのか尋ねたくなる時は
学生さんにしてみたら、大抵の場合に
何がわからないのか、わからないのは何なのか
わかってない時だったりする。

そんな時にそんな風に尋ねられても
それこそわからないし
かといって、正直にそんな風に言える雰囲気でもないし (^^;

学生さんは(学生だから当たり前ですが)
わかったつもりになって
わかってるような気がしてるだけで
明確にはわかってない。ことの方が圧倒的に多い。
(だから実習が必要なんです)

明確にわかっていることは、どこまでなのか。
そこを学生さんと共有する方が建設的だと考えています。

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感受と思考は継続し判断は保留

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なかなか、できそうでできないコト。
でも、とっても大切なコト。

わからないことに出会った時には
感受と思考は継続し判断は保留する

実践している人に出会えると
尊敬します。

わからないことに遭遇すると
焦ってしまって
なんとか、答えを見つけようとして
その場でふと目についたり拾えたりする
「コタエもどき」のモノに手を出してしまいがち

でも、こんなに無責任・不誠実なコトはない。

今確実にわかっているコトを手がかりに
眼を開いて耳を澄まして、聴き続ければいいだけなのに。

肝心なことは
聴いてみなければ、わからないのに
案外、聴きそびれていたりする。

それは、私たちの側の問題だから
私たちで解決少なくとも改善できる問題だと思う。

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暗黙に置いている前提要件

我慢のしどころ

暗黙に置いている前提要件を明示する。

案外、落とし穴になっていることだと感じています。
誰かと議論する時でも
講演などでお話する時でも

結果としての意見同士をやりとりしている時に
意見の相違ではなくて
実は、双方が暗黙のうちに設定している前提要件が異なっている
ということが結構あります。
そりゃー意見だって異なりますよね (^^;

そういう時には
それぞれが自明だと思っていて疑うこともない
暗黙のうちに設定している前提要件を確認すると
理解が進むことがあります。

逆に言えば
自分が話をする時には
できるだけ前提要件を明示しながら話すように気をつけたり
相手の話を聞く時には
できるだけ前提要件を推測しながら聞くようにすると
「話がわかる」ようになったりすることがよくあります。

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