信頼のチカラ その4

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周囲がわかってくれない
連携がとれない
その辛さは、本当によくわかります。
イヤというほど、経験してきましたもの。

だけど
だからこそ
あなたがガンバル価値がある。

「関わり方を統一する」
そんな必要性は本当はない。
結果としてそうなることはあるだけで。
方向性を統一することは必要だけど。
人は、その時その場のその関係性の中で生きている。
あなたも私も認知症のある方も。

「職員が違う関わり方をして混乱しないだろうか?」
職員の対応を、環境・入力刺激として位置づければ
対応の違いからこそ、学べることだってある。
少なくとも
人によって自分の行動(たとえば食べやすさ)が変わるんだ
ということを明確に体感することができる。

認知症のある方は、何もわからない
という視点に立つのではなくて
認知症のある方は、難しいことも
失ってしまって取り戻すことが困難なこともあるけど
「イマ、ココ」のことはわかっている、感じている
という視点に立てば
異なる問いを立てることができる。

今までは、私たちが立てた
問いのカタチが適切でなかったから
コタエが見つからなかっただけということもある。

認知症のある方の
ケアやリハの分野で常識的に言われていることの中には
たくさんの誤解があります。
一見正しそうにみえる、でも、よくよく考えてみるとおかしなことを
盲信してはいけない。

目の前にいる人こそが最前線。

「自分ひとりが頑張ったって仕方がない」
そんな風に感じることだってあるかも。ですが。
そんなことは決してない。
たった1人でも正当な関わりができるのであれば
それは間違いなく目の前にいる方に伝わり
目の前の方に必ず行動変容が起こる。

そして、その時に、
その行動変容に気がつく人が必ず出てくる。

その1人の存在に、どれだけ励まされるか。

1人が変わる
ひとりでも変わる

そのチカラは、本当に大きな一歩なんです。

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信頼のチカラ その3

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人は
今居る場での関係性の中に在るから
時には、周囲によって
自己信頼のチカラをそがれてしまうことだって起こりうる。

それって
私たちのギョーカイでも、対象者の方に対しても起こりうる。

認知症のある方に
不適切な30%程度の食事介助しかできない環境であれば
食べにくいのは認知症のある自分のせいかも。
と思わせてしまうかもしれない。
(現に、そう思ってる職員は少なくない)

そこに、もしも90%の適切な食事介助ができる職員がいれば
認知症のある方は、食べやすい!って感じることができる。
そして、食べにくかったのは自分のせいじゃないんだ
本当の私は、こんな風に食べられるんだ
って、自己信頼のチカラを感じることだってできるかもしれない。

少なくとも
その時その場において
90%の適切な食事介助ができる職員は
今のあなたは、これだけ食べられる能力を持っているんですよ。
私にはそのことがよくわかっていますよ。
頑張りましょうね。
というメッセージを無言のうちに
でも、はっきりと伝えることができる。

自分で自分のチカラを信頼できること。
そして、自分の他に信頼してくれる人がいるということ。

それは、暗闇の中で灯された灯

たとえ、どんなに小さな灯でも
周囲の暗闇が深ければ深いほど
その灯の明るさは、一層明確に目に映る。

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信頼のチカラ その2

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セラピストが対象者の方の能力を信頼できなければ
対象者の方が良くなるわけがない。

セラピストが「プロ」として
対象者の能力を適切に「評価」できれば
能力を信頼できないわけがない。

能力を信頼する…っていうことは
全面的に盲信するのとは、まったく違うことで
根拠を明確に確信したうえでの信頼なんだよね。

精神科作業療法に従事する人や
認知症のある方に接する人に
今一番求められているコトは
適切な評価に基づいた確信の上に成り立つ信頼を
対象者に抱ける…ということなんじゃないだろうか。

そういう信頼の有無って
まちがいなく相手に伝わってしまうものだと感じています。

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祝☆900記事達成〜!

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2011年10月9日より
始まりました「よっしーずボイス」

な・なんと!
12月16日の「物語を読む」にて
900記事投稿達成しました〜!

パンパカパーン☆

そうかぁ…もう書き始めて4年以上になるんですね…。
そんなに書き続けていたんだ(しみじみ)

実は私事ですが
座骨神経痛のために
11月12月と自宅療養しておりまして
このたび年明けから職場復帰をしたばかりです。

そんなこんなで
現実の世界でも
ご迷惑ご心配をおかけしてしまった方も多かったし
こちらでも
いきなりブログ記事更新が滞ったりして
どうしたんだろう?と
思われていた方もいらっしゃったかと思います。
ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。
自重しながら無理しないように過ごしていきます。

思い起こせば
この4年間、いろんなことがありました … 。
本当にいろんなことが …

いっぱい泣いたし
いっぱい怒ったし
いっぱい笑ったし
渦中にいる時には本当に辛いこともあったけど
今は経験として血肉になったと感じられる。

そして
その過程で
「ここに書く」ことでも支えられてきたんだ
って思います。

本当にどうもありがとうございます m(_ _)m

次は
目指せ☆1000記事達成!
ガンバリます (^^)

今後とも引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

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今年もよろしくお願いします

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あけましておめでとうございます。

「よっしーずボイス」が始まって5回目の新年を迎えました。
月日の経つのは早いものですね。

私は既に年齢は大台を超えていますが (^^;
最近思うのは、年をとるのって良いなぁ…ということ。
モチロン、諸々の悲しいことはありますけど。
たとえば、もう徹夜はできなくなったとか
昔みたいに体育館の中を何週も声を出しながら走ることはムリとか (^^;
もっと切実なこともモロモロetc.etc.
でも、若い時みたいに自分自身が窮屈じゃなくなってきたと思う。

いろんな体験をして
少しはモノゴトがわかってきて
少しは自分というものもわかってきて
年齢を重ねる=たくさんの体験を重ねる
そういう意味がわかり始めるのって嬉しい。

あと何十年かして
可愛いおばあちゃんになっていたら嬉しいなぁ。。。
ときどき、にっこり笑いながら毒のあるコトも言って
周囲をヒヤッとさせたりもして (^^;
。。。そういうのは、可愛いって言わないか (^^;

まだまだ修行が必要そうですが (^^;

お忙しい毎日の中で
こちらにお立ち寄りくださるみなさまに心からの感謝を。

そして、今年もよろしくお願い申し上げます m(_ _)m

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みなさま、良いお年を

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今年もあと残りわずかとなりました。

今年1年、お忙しい中を
お立ち寄りくださいまして
本当にどうもありがとうございます m(_ _)m

講演の時なんかに
「ブログいつも見ています」
と声をかけられると嬉しくて木に登りたくなります… (^^;

直接お会いした時に
「実は、ブログを読んでたんです」
ということもあって、ご縁って不思議。と思うことがあります。

私の拙いお話が
ほんのちょっとでも
お立ち寄りくださる方のお役に立つことができれば
そして困っている対象者の方のお役に立つことが叶うならば
今の私にとっても
かつて、もがき苦しんでいた過去の私にとっても
本当に本当に嬉しいことなのです。

今年の記事更新は本日まで。
年明けは、1月4日から記事更新を再開いたします。

「花も実もある毒もある(?)よっしーずボイス」
これからも引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

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信頼のチカラ

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たったひとりでいいから
心底信頼できる人がいれば
世界は全く異なって見えてくる。

個人的なことに置き換えてもそうだし
リハの世界だってそうだと思う。

時々聞かれる…というか
相談というカタチでグチをこぼされるのが
「自分はそう思うけど、他の職種が…」とか
「チームワークがとれないから患者さんもよくならない」とか
というパターンがすっごく多いんだけど

その人がそう言ってる時点で
対象者のチカラを本当には信頼してない
って言ってるのと同じように私には聞こえる。

連携するのは
より早くより適切により効果的に
対象者の方が良くなるためだから
連携そのものが目的じゃない
本当は。

連携できるに越したことはないけど
でも、連携できないから対象者の方が良くならない
というのは手段・方法の目的化による誤解・すり替え
だと考えています。

自分1人でも
今、60%のことができているんだったら
80%のことができるように
そっちのが先

そして
当たり前のことだけど
他者は
60%のことしかできない人よりも
80%のことを為してる人の話に耳を傾けるし
60%のことしかできない人よりも
80%のことを為せる人に担当してもらいたいよね。

目の前にいる方から
信頼されるに足る自分で在るように
そっちのが先なんだと考えています。

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私がやってる実習ないない その4

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私は、学生さんが担当しているケースを通して
目標設定の過程の体験学習ができるように指導しています。

当院の後輩や
実習に来る学生さん
その他いろんな人に聞いたけど
目標設定を実習でちゃんと教えてもらってる人って少ない。
ほっんとーに、少ない。です。

「これは目標じゃないから直してって言われたけど
どうしたら目標になるのかわからない」
「目標と目標でないものの違いがわからない」
「これが目標って言われたけどよくわからない」

そういう声をたっくさーん聞いています (^^;

目標とは何ぞや?
ということを明確に言語化できない指導者が
学生さんに適切に指導できるはずがない。

ケースの目標はこうよ…って
目標だけを教えてもらっても
それでは学生さんにとって何の学びにもならない。

老年期や生活期での「漫然としたリハ」批判。
「認知症はわからない。難しい」という声。
これって実は
評価と目標設定の問題なのではないかと考えています。

担当しているケースを通して
「評価」と「目標設定」の過程をきっちり体験学習する
それが、私がやってる実習指導です。

そして案外多くの場合に
曖昧に為されてしまっている実習指導の問題の根幹が
実は、世に言われているようなアレコレなんかじゃなくて
「評価」と「目標設定」の過程の体験学習ができていない
ということなんじゃないかと考えています。

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