認知症セミナー@gene6月〜10月

今月から、各地での講演を再開いたします。
年度末や年度始めは、お仕事の関係であまりお引き受けしないようにしてきましたが
時は6月
季節は梅雨前
紫陽花の花も色づき始めましたし (^^)

そんなワケで
今月以降で、どなたでもご参加いただける
(株)geneさん主催のセミナーを一覧でご案内いたします。

 

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6月25日「認知症のある方の食べることへの対応 名古屋会場」
http://www.gene-llc.jp/seminar_info/?id=1486545014-978484

7月16日「認知症のある方への対応入門〜評価のすすめ方 東京会場」
http://www.gene-llc.jp/seminar_info/?id=1487124067-817684

8月6日「認知症のある方への評価から対応まで 東京会場」
http://www.gene-llc.jp/seminar_info/?id=1489019432-118719

9月10日「認知症のある方への食べることへの対応 東京会場」
http://www.gene-llc.jp/seminar_info/?id=1489020112-317356

9月24日「ナースのための認知症のある方への対応の工夫と考え方 名古屋会場」
http://www.gene-llc.jp/seminar_info02/?id=1489973249-467038

10月8日「認知症のある方への対応入門〜評価のすすめ方 大阪会場」
http://www.gene-llc.jp/seminar_info/?id=1495185004-971349

 

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セミナーのタイトルのところに
「リハスタッフのための」とか「ナースのための」とか冠言葉がついていますが
基本、どの職種の方でもご参加いただけます。

過去には、
医師やケアマネージャーさんや管理栄養士さん、歯科衛生士さん、柔道整復師さん、マッサージ師さん
等の職種の方がご参加くださいました。

明日からの臨床で役立つ、と同時にその後ご自身で応用・発展させていけるように考え方をこそ
お伝えしているセミナーです。

ご参加お待ちしております m(_ _)m

 

おかげさまで
この春、上梓した本もそれなりに売れているようです (^^)
「食べられるようになるスプーンテクニック」
どうもありがとうございます m(_ _)m

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POST連載(中身の連携:着衣困難と構成障害)

PT・OT・STの働き方学び方発見サイト POST さんに
昨日、私の記事が掲載されました☆

「認知症の方の着衣困難。あなたはどう対応する?」

昨日の記事「中身の連携>場の連携」
一昨日の記事「評価 ≠ 検査」について
記載した内容を着衣困難のある構成障害重度の方を例にとって説明しています。

私は作業療法士として
「認知症のある方にもできることがある」と語りたいのではなくて
認知症のある方にできることがあるならば
そのチカラを活用して日々の暮らしの困難を少しでも少なくするにはどうしたらよいか
そのことを臨床の実践において具現化したいと考え実行しています。

「認知症のある方へ理解や共感することが大切なのだ」と語りたいのではなくて
理解や共感をした後でどのようにそれらを認知症のある方への援助に結びつけるのか
そのことを臨床の実践において具現化したいと考え実行しています。

私の講演を聴いてくださったたくさんの方が
「今までいろいろな研修に出たけれど初めて納得できる内容だった」
というご感想をお寄せくださっています。

作業療法士が作業療法士として
どのように認知症のある方に寄与できるのか
当の作業療法士や関連職種としての理学療法士、言語聴覚士にすら
納得できる話をしている人が少ないという現実があります。

このような現実を冷静に認識することから最初のスタートが始まると考えています。

そして、私の話を聴いて納得してくださった方が
今度は自らの場で考え、実践し、伝えてくださることを切望しています。

作業療法士が作業療法士として
認知症のある方へ対して対応したからこそ改善できること
そしてそれらを言語化できること
これらのことができて初めて多職種連携の一員として同じ土俵に立つことができる。

狭い世界、たとえば職場では
「認知症といえば、作業療法士でしょう」と言われるかもしれない。
でも、職場を一歩外に出て、行政や地域の世界では
「作業療法士?何それ?作業療法士だからこそ認知症のある方にできることって何?」
と言われる(あるいは気を使ってもらって言われることすらない)状況だと感じています。

私たち作業療法士にこそ、今、求められているのは実践です。

現実に目の前にいる認知症のある方の暮らしの困難を改善すること

私の講演やPOSTさんでの連載やここでの記事が
少しでもお役に立つのなら私は本当に嬉しく思います。

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中身の連携>場の連携

介護保険領域において
「場」の連携は、かなり強化されてきていると感じています。

これからは「中身」の連携が求められてくるのではないでしょうか。

障害と能力と特性
どのような場面で困惑する傾向があって
どのような対応で理解が円滑になるか等

新たに利用を開始した場で
一から情報収集しないですむように
利用する場が変わっても
情報を積み重ねていけるように
そんな中身の連携ができればいいなぁと考えています。

認知症の病状が進行すると
記銘力低下以外の障害の進行や合併が起こることが非常に多く
また、そのことによる生活障害においては
他職種では何が起こっているのか認識できない場合も相当あります。

ただひたすら言葉で説明しようとして
結果としてよけいに混乱させてしまったり
説明する時の言葉の適切な選択ができずに怒らせてしまったり
ということは非常によくあるんです。

「認知症→記憶の低下→不安→言動を否定しない、褒める」
といったような従来のパターンでは対応困難な場合が非常に多い
それなのに、その意味がわからない場合が非常に多い。。。

まずは、転倒・骨折などで急性期病院に入院する時に情報提供。
リハが円滑に進むような声かけの工夫について記載しておくと
特に急性期病院のPTの方には好評とのことです。

そして、モチロン
退院後に利用開始する施設のケアマネさんやご家族に直接面談
必要であれば、障害の状態像が明確にわかるような作品やエピソートを伝えて説明します。
その上で退院時のサマリーで書面による情報提供をしています。
基本、どんな施設に行かれる方にも行っています。

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評価 ≠ 検査

言葉を適切に使うことって、概念を適切に扱えることにつながると思ってるので
とても大切にしています。

リハの世界もご多分にもれず、流行り廃りがあります。
今はあんまり聞かなくなったけど
QOLを改善とか、QOLの向上とかってあちこちで言われていた時期がありました。

その時にも、自分自身の中で
QOLという概念が大切なことはわかるけれど
自分の実践において、何がQOLに関与するのかということはとても難しかった。
今でも難しく感じています。
だから、言葉としてはあまり使わない。というか使えない。

それと同じ意味で自分自身では基本的に使わないようにしているのが
「その人らしさを大切にする」「ナラティブアプローチ」「ともに生きる」とか。

自分の実践において
どういう言動がその人らしさを大切にしていることで、
どういう言動がその人らしさを損なっていることなのか、よくわからないから。
以下、略。(^^;

そんな態度を自分自身でとっていると
周りから見たら、もしかしたら不遜に思われたり、変わり者認定されるかもですが
自分自身にとっては、良いこともあって
その1つが、「評価は検査ではない」「評価とは何か」ということを
明確に言語化して伝えることも自分自身の実践に落とし込むこともできている
ということなんです。

「評価」と銘打ちながら内容は「検査」のこと。というのは、あるあるなこと。

モチロン、誤解のないように言うと
私自身は検査を不要と言っているわけではありません。
記憶の連続性が明確にわからないなら「HDS−Rをとれ」と言う派ですから。
「相手を傷つけるからHDS-Rはとりません」という人に限って
記憶の連続性を「評価」できていなかったりすることがとても多いという印象を抱いています。

検査は必要です。
認知症のある方の状態像とりわけ障害を明確化するために必要です。
ただし、いくら検査しても「対応」の方向性は出てきません。
検査は診断の補助になりますが、検査だけでは援助の補助にはならない。
的確な診断は的確な援助の前提として必要ですが
的確な診断ができれば必ずしも的確な援助ができるわけではない。
援助の補助になるのは「評価」です。

私たちの仕事は、援助することだから
評価ができることが必要です。

まずは必要な検査をすることだけど
検査をする時には量的な部分ではなく質的な部分にも着目すること

検査の過程においても、結果においても
その人の特性というのは、否応もなくにじみ出ているものです。
その人の障害だけでなく、裏返しとしての能力も明確になります。
ここが見られるようになると、それだけで評価の前段階の情報が豊かになります。

でも「評価」はそれだけではない。

それらを根拠として
今、何が起こっているのか、かつて何が起こっていたのか、これから何が起こりうるのか
その場面場面での暮らしの困難やBPSDが起こる必然性について
ある程度の確からしさをもって推測できる時に
ある程度の確からしさをもってピンポイントでオーダーメイドで
対応の工夫を具体的に明確に言語化して提案できるようになります。

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機能−アウトカム−作業//特性

活動や作業いわゆるOccupationに関して私の考えを書きたくなっちゃいました (^^)

対象者の方がはっきりと言葉にして語る「やりたいこと」
言葉にはしないけれどもうひとつの言葉である行動を通して語る「やりたいこと」

それは、アウトカムとしてのOccupationだと考えています。

何のアウトカムかというと
機能レベルの評価を踏まえて
どの能力をどの程度使うかというアウトカム

この部分を言語化して伝えられるからこそ
障害と能力のプロとしての作業療法士の「意味」があると考えています。

認知症のある方の
障害と能力の把握ができているから
今、目の前に起こっていることがわかるし
どうしたら的確な援助ができるのかについて具体的な検討ができるのだと思う。

そして
作業遂行の過程において否応もなく
その人らしさは現れる。
良くも悪くも。

occupationというのは
それら全体を包含するもの。なのだと思う。

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お気持ちの吐露

たくさんの方が
ふとした時にお気持ちを吐露されます。

HDS-Rが1桁の方が
「俺はもうバカになっちゃったからできないよ」

HDS-Rが0点の方が
「こんなバカな俺に優しくしてくれてありがとう」

HDS-Rをとることすらできない方が
「俺はよう、ここがよう(頭を指差して)こうだからよう(パーと手を開く)」

HDS-Rをとることすらできない、異食もしてしまう方が
「私はバカだから。私は何にもわからないから」

本当にあったことです。

「認知症のある方は病識がない」
と言う人はとても多いけれど
病気と診断できるのは医師だけです。

私だって
膝が痛い、腰が痛いと感じることはできますが
なぜ痛いのか、何という病気のための痛みなのかは
私にはわかりません。言えません。
それを病識がないというのなら私も病識がないのでしょう。

そして
私だって常にどこでも誰に対しても「痛い」と言うわけではありません。

大丈夫?と尋ねられた時に
辛くても「平気」と答える私は病識がないのでしょうか?

それは
私でなくたって同じなのではないでしょうか。

認知症のある方だって同じなのではないでしょうか。

感じていることを
いつでも誰にでもどんな場でも常に表明するわけではありません。

私たちは自分の本心を言っていい場とそうでない場とを区別していますし
言える人と言えない人を区別しています。

「言わない・言えない=わからない」
と判断しているのは私たちであって
認知症のある方の真実かどうかは
どれだけ私たちが言える場を作れているのか
どれだけ私たちが聞くことのできる耳と感じ取れる身体をもっているのか
という前提要件によっても随分変わってくるのにな
そんな風に感じています。

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著者割で購入可

先の記事でご案内した
「本当に怖い食事介助 Part2」にご参加いただいた方でご希望の方には
私の本「食べられるようになるスプーンテクニック」
著者割引料金15%offで当日会場にてご購入いただけることになりました。

定価(税抜き)価格が¥1,945円のところ ¥1,750円になります。

まずは研修会参加ご希望をOHMYさんに
下記記事からお申込用紙をダウンロードして必ずお申込の上
当日、おつりのないように¥1,890円(税込)をお持ちください。

研修会の詳細およびお申込用紙はこちらからご確認ください。

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「認知症」セミナーご案内

(株)geneさん主催の
「リハスタッフのための認知症のある方への対応入門〜評価のすすめ方〜大阪会場」が
平成29年10月8日(日)に大阪私学会館において開催されます。

詳細はこちらでご参照いただけます。
http://www.gene-llc.jp/seminar_info/?id=1495185004-971349

認知症のある方を担当することになった。
明日、始めて初回評価を行う。
さて、どうしよう。。。?
嫌がられないかな?
などと心配な方や
職場の後輩にアドバイスを求められた時に
自分では何となくできていることをどう言葉にして伝えたらいいのかわからない方に
ご参加をオススメします (^^)

明日からの臨床に即、役に立つ
と同時にその奥にある考え方をこそ明確に学ぶことができるセミナーです。

ご参加お待ちしております m(_ _)m

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