Tag: 食事介助

食事介助を大切に考える

食事介助は生命に直結しています。

そして、認知症のある方にとっては、最後まで残るADL。

最後まで残る行為。

たとえ、歩けなくなったとしても自分でご飯を食べられる。

たとえ、自分でご飯を食べられなくなったとしても

介助されれば、ご飯を咀嚼し、飲み込むことができる。

食事には、その人の「能力」と「困難」と「特性」が投影される。

それは、全介助であったとしても。

全介助の方だからこそ、食事という場面でわかることがある。

もしも、その人らしく暮らすことの援助を考えるなら

レクやリハやお話もいいけれど

食事介助をもっと大切に考えてほしいな。

Permanent link to this article: https://kana-ot.jp/wp/yosshi/110

介助で変わる!お年寄りの食事

イメージ_スプーンADL車いす全介助、食事も全介助、意思疎通困難で唸り声をあげるCさん。
ADL車いす全介助、食事も全介助、発語も発声も困難なDさん。

Cさんは、お食事の時に舌を前にぐーっと突き出して食塊をとりこみます。
Dさんは、下顎を前にスライドし受け口のようにして食塊をとりこみます。

このような方に口腔機能訓練なんてできようはずもありません。
けれど、この食べ方は仕方ないのか…といえば、そんなことは決してありません。

お2人とも、毎日の昼食時、おやつ時に食事介助をしただけで
3ヶ月後には、上唇をつかったとりこみができるようになりました。

この現実は、いったい何を示しているのでしょうか?

重度の認知症のある方も学習している!環境適応している!のです。

不適切な介助に適応しようとして、不適切な食べ方をしていた。
適切な介助に適応しようとして、適切な食べ方ができるようになった。

認知症のある方の食べ方は
その方の能力と障害と特性を反映しているだけではなくて
こちらのありようをも映し出している…。

ちょっと相当こわいことです。

と、同時に希望を強く感じた体験談。でした。

Permanent link to this article: https://kana-ot.jp/wp/yosshi/42