ADL車いす全介助、食事も全介助、意思疎通困難で唸り声をあげるCさん。
ADL車いす全介助、食事も全介助、発語も発声も困難なDさん。
Cさんは、お食事の時に舌を前にぐーっと突き出して食塊をとりこみます。
Dさんは、下顎を前にスライドし受け口のようにして食塊をとりこみます。
このような方に口腔機能訓練なんてできようはずもありません。
けれど、この食べ方は仕方ないのか…といえば、そんなことは決してありません。
お2人とも、毎日の昼食時、おやつ時に食事介助をしただけで
3ヶ月後には、上唇をつかったとりこみができるようになりました。
この現実は、いったい何を示しているのでしょうか?
重度の認知症のある方も学習している!環境適応している!のです。
不適切な介助に適応しようとして、不適切な食べ方をしていた。
適切な介助に適応しようとして、適切な食べ方ができるようになった。
認知症のある方の食べ方は
その方の能力と障害と特性を反映しているだけではなくて
こちらのありようをも映し出している…。
ちょっと相当こわいことです。
と、同時に希望を強く感じた体験談。でした。
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