ただし、ないものはない
能力が埋もれていて表面化していないだけなのか
それとも失われてしまったものなのか
その見極めは必要です
私が実習生の時にとても怖く感じたことです。
今も怖いです。
判断の責任を負うのだと
だからこそ
自分の評価の結果は必ず確認しています。
3月 06 2019
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3月 05 2019
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3月 04 2019
ADLは上げるんじゃなくて上がるもの
「歩かないと歩けなくなっちゃいますよ」
という言葉は百害あって一利なしだと考えているし
「食べないとダメよ」
という言葉も百害あって一利なしだと考えています。
歩く、食べるに必要な能力を持っているのにしないという場合には
しないだけの必然性がある。
(原因や理由ではなくて)
無理矢理食べさせて誤嚥性肺炎になったら
元も子もないし、そんなの本末転倒
「上げないと上がらない」と考えている人は
実は認知症のある方の能力を過小評価しているんじゃないかな
認知症のある方の能力を信頼していれば
状態像を明確に把握していれば
「どのような状況下でならできる」
ということがわかるから
まずは、その環境作り(自らの対応を含めた)から着手すると思う。
ADLは結果として上がっていく
その過程を明確に認識ながら
その都度環境(介助方法を含めて)を対応させていくことが
「一人一人に寄り添ったケア」の実践だと考えています。
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2月 28 2019
視覚的理解力は保たれている方が多いので
歯ブラシを見ていただくようにしています。
食後すぐに歯ブラシを見た方が理解しやすい方もいれば
時間を置いても歯ブラシを見れば理解できる方もいます。
その人の理解しやすい状況で
声かけをしてすぐに歯ブラシやスポンジを口腔内に入れるのではなくて
必ず口元で一旦手を止めて
歯ブラシを視覚的に見てもらってから声をかけます。
開口を促す声かけはいろいろです。
その人の理解力に応じて言葉を選びます。
「歯磨きしましょう」
「口を開けてください」
「〇〇さん、歯磨き」
「〇〇さん、あー!」
時々
「認知症のある方にも口を開けてくださいと言いましょう」
というようなスローガンを見かけますが
一律に声かけが規定されるなんておかしいと思います。
もちろん、通常のそういった声かけで理解できて協力できる方もたくさんいらっしゃいますが
そうでない方もまた多くいて、ケアする人も困って苦労しているのではないでしょうか。
認知症のある方の理解力は様々なのに
声かけを一律に規定してしまえば
「一人一人に寄り添ったケア」という理念の実践ではなくなってしまいます。
大切なことは、目の前にいる方のケアが介助を受ける人にとっても介助する人にとっても
スムーズに行えることではないでしょうか。
アセスメントを伴わない「〇〇すべき」論は、本末転倒だと考えています。
話を元に戻して。。。
声かけだけでは、開口が難しい場合には、Kポイントを刺激します。
声かけをする時には
感覚と感情に働きかける言葉を使います。
「虫歯にならないように歯磨きしましょう」ではなくて
「口の中がさっぱりします」
「今は気持ち悪いかもしれませんが、後が気持ち良くなるからこらえてください」
「口の中が綺麗にスッキリしますから、ご協力お願いします」
などと言います。
歯をブラッシングしている時も
歯のない方は口腔内を拭っている時にも
「口を閉じないで」「噛んじゃダメ」ではなくて
「もう少しで終わるから、こらえてください」
「気持ち悪いけど、頑張って」
「そうです。そのまま、口を開けていて」
という声かけを続けます。
多分、意外に多くの人が見落としているのが終わり方だと思います。
「終わりよければ全て良し」「新近効果」という言葉もありますが
私は終わり方には気をつけています。
大声を出し続けたり、歯を食いしばったり、指を噛もうとして
力を入れ続けたままで口腔ケアを終えることがないように
最後に歯茎や歯の表面をゆっくりそっと拭うと
大抵の方の力がふっと抜けます。
力が抜けたことを確認してから
「これで終わりです」
「もう嫌なことはしません」
「はい、終わり」
「ご協力ありがとうございました」
「おしまい。嫌なことしてごめんなさい。堪忍ね」
などという言葉を使います。
私が対象としている重度の認知症のある方でも
オーラルジスキネジアがあったり
噛もうとし続けたり
Kポイントの刺激で指が痛くなったりするような方でも
ほとんどの場合、ふっと力を抜いて終えることができます。
私は大切なことだと感じているから実践しています。
食事介助で無理やり口の中に食塊を突っ込んでも
食べられるようにはならないのと同じように
口腔ケアでも無理矢理介助をしても
ケアに協力してくれるようにはならない
それは
認知症のある方がわからないから。ではなくて
認知症のある方の能力を介助する側がわからない。からなんだと思う。
だとしたら
私たちが認知症のある方の能力を
把握、評価、アセスメントすることができさえすれば
状況は確実に変わる。
食事介助が変わり
口腔ケアが変われば
誤嚥性肺炎は確実に減らすことができる
呼吸が苦しくて辛い思いをする方を減らすことができる
私は確信しています。
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2月 27 2019
重度の認知症のある方で
口腔ケアの時に
開口を維持するのが難しくて
介助者の指を噛んでしまうような方に対して
細心の注意を払ってケアしていると思う。
Kポイントを使って
開口を維持して
手早く口腔ケアして
その間も大声を出されたり指を噛もうとしているから
終わり次第、さっと指を抜くしかない
という場合も多いかもしれません。
オーラルバイトもあるけど
虫歯のある箇所で使ってしまうと
歯が折れて誤嚥してしまう恐れもあるから
安易に使用せずに、使用前にはグラグラしている歯の有無は確認しておく必要もあります。
ただ
前の記事で書いたように
本当に重度の方で開口保持するのが難しい方が(状態像の詳細は書けませんが)
再び意図的に開口しようという能力を発揮できるようになるということの意味を考えると
「食事介助で起こっていることと同じコトが違うカタチで起こっている」だけだと感じます。
場面に対して不適切言動が起こる時には必然性がある
認知症という脳の病気によって起こる
状況理解力の低下(低下であって喪失ではない)という本人が抱える課題
認知症のある方に対して
能力にどう働きかけるかという工夫ではなくて
優しく丁寧に快適にといった心理社会的な抽象的な方策にとどまってしまっている
という介助者側が抱える課題
これらが輻輳して「口腔ケアの困難」という現れ方をしている
と考えています。
食事介助で起こっているコトとまったく同じ。
食事介助において
不適切なスプーン操作に適切に適応しようとした結果不適切な食べ方を学習する。
いわば、「誤介助誤学習」が非常に多く散見されている。
だからこそ、適切なスプーン操作に対しては適切に適応しようとして適切な食べ方の再学習が起こる。
「正の介助に対して正の学習」が起こった結果として、重度の認知症のある方でも食べ方が変わる。
口腔ケアに対しても
感覚の最も鋭敏な口腔内のケア時に
「認知症だから」「わからないから」と考えて
通じやすい説明を工夫したり、ラクな方法を工夫したりすることがなければ
そりゃあ、当然、抵抗も起こると思う。
口腔ケアの時に
口を開けてくれない、指を噛まれる、大声を出す
じゃあ、どうしたらいいの?
と考えるのではなくて
認知症のある方は、能力は低下していても喪失しているわけじゃないのだから
どんな能力があるか
その能力を活用するにはどうしたら良いのか
こちらがどう伝えたら理解しやすくなるのか
私たちの思考回路を変えること
大切なのは、その方の状態把握、評価、アセスメント。だと思う。
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2月 26 2019
口腔ケアをする時に
気をつけていることがあります。
それは終わり方。
認知症のある方が力を抜いた状態でケアを終えること。
HDSーRをとる時には、終わり方に気をつけています。
最後の設問は語想起課題ですが
なかなか答えられない、想起しようとしているのに想起できなかった
という体験で終わらないように。
不全感や喪失感を拭うことはできないにしても
こちらのマナーとして行なっています。
それと同じ意味で
認知症のある方の口腔ケアの終わり方にも気をつけています。
特に、介護抵抗のある方が歯を食いしばって大声を出したままで終わらないように。
もちろん、説明も声かけもしていますが
それでも、自分の口の中に他者の指やスポンジが入ってきて触られるのは
決して嬉しい体験にはならないと思う。
せめて、終わる時にラクな状態で終われるようにするということ
対象者の方が力を抜いた状態で終われるように
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2月 25 2019
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2月 22 2019
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