豊かな場

12/1(木)の記事「行為という自発的な場面の観察を」の続きです。

http://kana-ot.jp/wp/yosshi/176

私には忘れられない体験があります。

こちらが提供する活動に関しては、いつもやんわりとおことわり…。

後のほうの席で見学常連。

こういう方に対して、えてして職員側は

「なにかできることない?」

と現状を否定的にとらえがち。

「活動的になるように」対応策を考えよう

…なーんてことも少なくないんじゃないかしら?

でも、この方はとてもゆったりと中庭を眺めていらっしゃいました。

「鳥がなにかついばんでるから雨があがったんだな…と思って」

そう答えたその方のその時の表情を今でも覚えています。

豊かな場…というのは、1人1人違う。

こちらが設定した枠組みでは見落としてしまうことがある。

詳細はこちらに ↓

県士会サイト>  作業療法の魅力を語る> 作業療法を語る> 「私たち自身の在りようをみつめる」

http://kana-ot.jp/wpm/essay/post/20

Permanent link to this article: https://kana-ot.jp/wp/yosshi/180

「あー気持ちいい!」

自発語はあるけどジャーゴン様で意思疎通困難な方

昔の歌をみんなで聞いたり歌ったりした後

「あー気持ちいい!」

大きな声で一言。

思わず手が止まりました。

Permanent link to this article: https://kana-ot.jp/wp/yosshi/179

行為という自発的な場面の観察を

食事には、

その人の能力と困難と特性が投影されるように

他の行為にも、

その人の能力と困難と特性が投影されてる。

自発的な場面だからこそわかることがある。

こちらが設定したリハやレクの場面では

わからないことがいっぱいある。

だから病棟にいりびたっています(^^) 

ふだん対象者の方が過ごす場面を大切にしてる。

病棟の何気ない日課の流れの中で

何にも規制がない場面において、どんな風に応答するのか。

リハやレクの場面では

どうしたってこちらが枠を設定するのだから

設定した枠そのものが

規定する応答というものが存在する。

OTは、その前提をもとに観察してる。

無自覚であったとしても。

でも、それだけじゃ、見落としてしまうことがいっぱいあるのよね。

Permanent link to this article: https://kana-ot.jp/wp/yosshi/176

相棒の決めゼリフ「ロレンツォのオイル」

うっわー!

右京さん、だから、カッコいい。

あの場面で「ロレンツォのオイル」と友人に伝えられるなんて…。

酸いも甘いも噛み分けた、成熟した人だからこそ使える言葉。

この言葉に万感の思いをこめて

 

「相棒」がおもしろいのは

ドラマを構成する段階で

こういったところまで

ちゃんと知っている?調べている?からなんだよね。

プロだから当たり前って言えば当たり前なんだけど

そうとも言い切れないもんねー

Permanent link to this article: https://kana-ot.jp/wp/yosshi/178

なかなか立ち上がってくれない方

時々いると思います。

身体能力的には立ち上がりも自立、独歩もできるのに

(お食事だから席に座り替えてほしい)

(お風呂だから立ってほしい)

そういう時に声をかけてもなかなか立ち上がってもらえない

身体は動くはずなのに…。

そんな時に無理矢理全介助で立たせるのではなくて

どうしたら立ち上がっていただけるのか

…を考えて工夫したい。

「無理矢理立たせるのはダメ」

って言うんじゃなくて

「こうしてみたらどうかしら?」

って具体的に提案を。

その提案の根拠としての

対象者の能力と障害と特性を言語化しながら。

Permanent link to this article: https://kana-ot.jp/wp/yosshi/170

ADL

私が疑問に思うこと

えてして

リハやケアの現場では

「その人らしく」ということと「ADLの介助」が切り離されがち

その人らしく=レクや手工芸やお話などの時間をとってすること

ADLの介助=できることはしていただきできないことを介助する

ADLの介助にこそ、

その人らしく…ということが問われると思うんだけどな

ADLの訳は「日常生活動作」だけど

現実には、ADLって「動作」じゃなくて「行為」だもの。

Permanent link to this article: https://kana-ot.jp/wp/yosshi/168

作業療法考その1

私たちが出会う人は

心身ともに弱っている状態で出会う。

弱っているのだから

馴染みのないコトや苦手な課題をやるのってどうかと思う。

弱っていてもできることがある

できることをする

よりよくできていくことを積み重ねていく

その過程において

その人らしさは滲み出てくる。

その過程は、対象者が自分自身で自らをエンパワメントしていくこと

それが作業療法だと思う。

Permanent link to this article: https://kana-ot.jp/wp/yosshi/166

かなひろいテスト

老健に勤務している時はよく使っていました。

HDS−Rよりも、課題への能動的な関わり方がより求められるので

対象者のパターンがあらわれやすいのです。

慎重な方は

じっくり確実に取り組むし

思い込みの強い方は

パッパッとたくさんマルをつけるけれどミスも多いとか。

それから

かなひろいテストで点数は年齢的にクリアできたとしても

あまりにミスが多い方や文意把握ができなかった方は

数年後にはっきりと記銘力が低下する傾向がありました。

Permanent link to this article: https://kana-ot.jp/wp/yosshi/165