Tag: 評価

判断と事実

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昨日までの例で言えば
水分を飲みたがらない…というのは、
こちらの判断であって事実ではない。

事実を確認できる余地がまだあるのに
それをせずに判断してしまっていることって
とても多いように感じています。

事実を確認できるためには観察が必要。
観察できるためには知識が必要。

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水分を飲みたがらない?

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たとえば
水分を飲みたがらない
と言われている方が
実は、飲みたくても飲めない
というようなケースも往々にしてあります。

コップという対象の認知ができない場合もあります。
たいていの施設や病院で使っているコップは
自宅で使うようなガラスのコップでもないし
陶器の湯のみ茶碗でもないからわかりにくいかも。ですね。

また、仮にコップを持って口に運び飲むという
見た目の動作ができても
実は、筋緊張が逆方向に働いていて
結果として飲もうとしているのに飲めない
混乱と不安で動作をやめてしまう
という場合もあります。

水分を飲みたがらない。のではなくて
水分を飲めない。ということを
把握できるかできないかの違いは
その後の対応に大きく影響してしまいます。

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動作分析も必要

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身体の動きを観ることができるのは
OTだからこその大きなアドバンテージだと感じています。

今、何が起こっているのか…
心身を同時に総体として把握することができる。
だから、適切な対応方法を見いだすこともできる。

ADアルツハイマー病やFTD前頭側頭型認知症のある方の場合
身体の協調性が低下することが往々にしてあります。
「うまく」身体を動かせないプラス
そのことによる不安感や混乱プラス
対象認知の低下で動作遂行できない
…というケースが少なくないんです。

え?
と思った方、続きは明日!

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知は力

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「知は力なり」

ほんとにそうなんだと思う。

かつて、「無知は力なのか?」
と言いたいような気持ちになったこともあるけど
相手をcontrolするならともかく
相手を援助したいのなら
相手の役に立ちたいのなら
「知は力」

知らないことによる不利益や
しなくて済んだはずの余分な辛さや苦労が
少しでも少なくなるように。。。

知を共有して
良い方向に発揮できるように
力をcontrolする

そんな風になったらいいな

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聴覚情報の取捨選択

以前に食事中の音環境を録音したことがあります。
その結果は、まさに、音声多重放送状態。でした。

こんなに大きく聞こえるとは思わなかった音の筆頭は
スプーンに残った食塊を食器に軽く叩いて落とす音でした。
金属音の高い音でカンカンと響きわたっていました。
配膳者のシャッターを上げ下げする音も
ガガガーッと響きわたっていました。

実際の食事場面では
スプーンを食器で叩く音や配膳者のシャッター音は
まったくといっていいくらい気にならなかった…。

そうなんです。

音が小さかった…のではなくて
音が気にならなかった…に過ぎないのです。

私たち職員は、気にならないでいられる
つまり、無意識のうちに脳の中で
スプーンや配膳者の音は
「気にしない」という取捨選択が為されているのです。
耳は聞いているけれど脳は聞いていないのです。

認知症のある方にとっては、どうなのか…

当事者のクリスティーン・ブライデン氏は
スーパーマーケットなどのにぎやかな場所での音環境を
このように表現しています。

「音の洪水」

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クローズアップ現代「“帰れない”認知症高齢者急増する精神科入院」見ました

今日の午後7時30分からのNHKクローズアップ現代
「“帰れない”認知症高齢者 急増する精神科入院」
を見ました。

NHK ONLINE  No.3278
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_3278.html

スタッフの部屋
精神科病院の認知症高齢者の現実
http://www.nhk.or.jp/gendai-blog/100/138605.html

番組の中で紹介されていた取り組みが
厚生労働省がこれからやろうとしていることでもあるのだと思う。

「その場」に行かないとわからないことがある
…というのは本当にそのとおり。
このことについては、改めて書きたいことの1つです。

「作業療法士」が字幕で何度も紹介されていたのも
心強かったです。

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知識に裏付けられない対応の脆さ

優しく
丁寧に
尊重を

…などなど、認知症のある方への対応について
巷にあふれている言葉ですが
知識に基づかない、知識に裏付けられていない状態では
実践しきれないのと違うんじゃないのかな?

それらが如何に脆いものか

それは、働いている人自身が
一番身に染みて感じているんじゃないのかな?

「そりゃわかるけど…でも…」
そう思ってしまう時があるんじゃないかな?

何か違和感を感じつつ
辛い思いを押し殺しているんじゃないかな?

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ただひたすらに観る

それが一番大事。

勝手な解釈もせず
勝手に原因をこさえず

状況と対にして
何が起こっているのか

ただひたすらに観ることが大事。

ひたすらに観るためには
知識が必要。

手の外科領域では
筋や神経の解剖をまず頭に叩き込むでしょう?
いきなり、その人に何をするかを考えたりせずに
まず、その人がどういう状態なのかを
きちんと把握しようとするでしょう?

それと同じだと思うんだけど。

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