Tag: 環境適応

口もとで一時停止

お年寄りに食事介助をする時には

必ず口もとで1度スプーンを止めて

お年寄りが食塊認知をする時間をもちましょう。

この1秒がとても大切。

スプーンですくった食塊を

いきなり口の中に入れるのはNG!

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スプーンの扱い方を知ってる?

食事に必要な機能のリハをしていても

実際の食事場面で適切に介助をしている人は多くはありません。

「してはいけないこと」「望ましい方法論」を

知らない人が多いのです。

卒業前の養成過程において

食事介助の時の具体的なスプーンの扱い方を指導されていない

という現状があります。

適切に食事介助をするだけで

お年寄りのアブノーマルな食べ方は激減します。

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足し算で関わる

「食事介助=口の中に食塊を入れてあげる」

ことではありません。

「食事介助=対象者が食べることの援助」です。

対象者の食べ方には必然性があります。

正常の食べ方に照らして、

そこから「引き算」をして、

正しくない食べ方を「修正する」のではなくて

現状の食べ方を否定はせずに

より安全に、より食べやすくなるように

「足し算」の考え方で関わっていきます。

「食べることを援助する」

という視点で関わるとは

「引き算」で考えるのではなくて

「足し算」で関わっていくことなのだと考えています。

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常に環境適応しようとしている

あんなに大変な食べ方をしていた方が

こんなにも上手に食べられるようになる。

お年寄りの能力、学習、環境適応のすごさを思い知らされる日々。

そしてそれはウラを返せば…。

でも、だからこそ

私たちの努力で変えられる部分なのだということを伝えたい。

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介助で変わる!お年寄りの食事

イメージ_スプーンADL車いす全介助、食事も全介助、意思疎通困難で唸り声をあげるCさん。
ADL車いす全介助、食事も全介助、発語も発声も困難なDさん。

Cさんは、お食事の時に舌を前にぐーっと突き出して食塊をとりこみます。
Dさんは、下顎を前にスライドし受け口のようにして食塊をとりこみます。

このような方に口腔機能訓練なんてできようはずもありません。
けれど、この食べ方は仕方ないのか…といえば、そんなことは決してありません。

お2人とも、毎日の昼食時、おやつ時に食事介助をしただけで
3ヶ月後には、上唇をつかったとりこみができるようになりました。

この現実は、いったい何を示しているのでしょうか?

重度の認知症のある方も学習している!環境適応している!のです。

不適切な介助に適応しようとして、不適切な食べ方をしていた。
適切な介助に適応しようとして、適切な食べ方ができるようになった。

認知症のある方の食べ方は
その方の能力と障害と特性を反映しているだけではなくて
こちらのありようをも映し出している…。

ちょっと相当こわいことです。

と、同時に希望を強く感じた体験談。でした。

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