Tag: 状態把握

箸で線引くように

ある方は箸で線を引くようにしてご飯を食べていました。

お茶碗に残ったご飯は見事に一直線を示しています。

( 几帳面な方だったのかも… )

そう言えば、

挨拶する時にもきちっとした身のこなしで挨拶してる。

言葉使いも礼儀正しい。

えてして

食事場面は自立してるかどうか、ムセや食べこぼしはないか

という観点でみられても

特性をあらわす食べ方に注目する人は少ないようですが

「食事」という場面は本当に豊かな場面です。

対象者の能力も困難も特性も投影される貴重な場面なんです。

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5本箸

5本箸5本箸でお食事…つまり、手づかみで食べてしまう方も中にはおられます。

Eさんも、ご多分にもれず5本箸を使用中。
ですが、Eさん、手づかみで食べながらも
左手はちゃんと手で受けるように口もとに添えています。
しかも、その手の添え方は指をそろえていて、とても優雅な仕草です。
一瞬、みとれてしまいました。

Eさんは、挨拶される姿も優雅です。
ちょこっと、小首をかしげ、手を口もとに添えて
「こんにちはー」「おほほほー」とにこにこされます。

もしかしたら、Eさんは、ものすごいお嬢様だったのかしら
…などと感じました。

5本箸…といっても
人それぞれ
千差万別のあらわれ方が見られます。

食事…という場面は本当に大切

生命に直結しているし
最後まで残るADLだし
だからこそ、対象者の方の能力と困難と特性があらわれやすい

対象者の方にとっては、能力発揮の最後の砦
私たちにとっては、その方の状態を把握できる最後の砦

食事という場面を
もっと、多くの人に
もっと、大切にしてほしいな…と常々感じています。

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