Tag: リハビリテーション

環境適応(学習)の質の担保を

「やればいいってもんじゃないのに…」

老健に勤務している時にずっと思っていました。
例えば、CVA後遺症で片麻痺がある方に
立ち上がり100回を課す…とか。
あるいは、逆に筋力増強としていながら負荷もかけずに10回…とか。

運動のパターンが問題なのに回数だけしたってしょうがないし
筋力増強なら負荷設定のしかたにのっとるべきなんじゃないのかな…って。

でも、辛くてたくさん頑張ると効果がある
…と思い込んでいる方も大勢いらっしゃいました。
そして、その結果、痙性を高めてしまったり腰を痛めたり

リハビリというのは
言い換えれば、学習であり環境(物理的・心理的)適応の過程です。

効果的なアウトプットを求めるためにはインプットの調整が必須です。

やり過ぎも、やりなさ過ぎもよくない。
質の担保が先で、質の担保があってこそ量が生きてきます。

そこがわかってないからこそ
量にこだわる(こだわりすぎない)という過剰な対応を
してしまったり、求めてしまったりするのではないかと感じています。

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刺激がないと進行してしまう?

「何をしたら(させたら)いいんでしょう?」

ご家族からこのように聞かれることも多いのですが
この言葉の裏にあるのは
「何かさせないと刺激が少ないと進行してしまう」
という恐れなのではないかと感じています。

少しでも進行を送らせるために
できることは何でもしたい…というお気持ちはよくわかります。

けれど、できることがいろいろあればともかく
ご本人のできることが限られているような状態では
ご家族ができることも限られてくるのです… 。

そして、 何よりも
「低刺激=進行説」の根深さを感じます。

刺激があれば
することがあれば
いいってもんじゃありません。

害がなければまだしも
不適切な刺激は逆効果にすらなってしまうのです。

老健勤務時に、身体障害…骨折やCVA後遺症のある方の
リハビリでも感じていたことですが
この続きは次回に。

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変化を待つ その2

相手の内面が変わる時には
変化を待つことも必要。

3歩進んで2歩下がる(^^;
そんな時もあるけど
良くなっていく時には
右肩上がり一直線まっしぐら…ってわけじゃない。

良くなったり悪くなったりしながらも
だんだんと
着実に
変わっていく。

その変化を待つのも仕事。
その間の不安な気持ちを支えるのも仕事。

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能力を把握するための評価を

私たちが用いる「テストバッテリー」は
通常は「障害」を明らかにするために用いられている。
そして「障害」を軽減するためにリハを行っている。

でも、認知症のある方に対して
「障害」を明らかにするためにテストをしても
効果的な援助には結びつかない。

臨床で必要なのは、
「能力」を把握するための「評価」だから。

その過程において
「障害」を把握することで
「能力」が把握できることはあっても

認知症という病気は
その定義上、不可逆的な進行性の疾患だから
今、既にある「障害」を軽減するためのトレーニングは
できない。

大切なことは
今ある能力を発揮すること。
埋もれていて活用されていない能力を見いだすこと。
そのための「評価」ができるようになること。
「検査」ではなくて。

「認知症は難しい」という言葉をよく聞くけれど
難しいのは「認知症」じゃなくて
「検査」以外の「評価」が難しいんじゃないのかな?

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HCR2012行ってきました

HCR(国際福祉機器展)に行ってきました。
http://www.hcr.or.jp

歩きまくりましたー!

でも楽しかった。
新商品を直接手にとって確認できるのはありがたいことです。
毎年毎年、新たな発見もあるし。

最近は、カート持参(^^;
会場に着いたらまず宅配便コーナーに直行して
段ボール箱を受け取ることから行動開始です。

もらったカタログは
カートにくくりつけた段ボール箱の中にどんどんと入れて
最後に職場に送って任務完了!

一番最初に行った時には
ヒール履いてたくさんのカタログとサンプルを抱えて
痛い目に遭いましたから(^^;
以来、学習しました。

OT協会のブースもありました(^^)
おつかれさまでしたm(_ _)m

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敢えて大声を出す

リラックスしてほしい時に
敢えて
思いっきりチカラを入れさせてから脱力を図るように

静かになることを意図して
敢えて
思いっきり大声を出していただくこともしています。

もちろん、そんなことしなくても
集中と静寂を保てるのならいいのですが
とても騒がしい場合には有効な方法の1つです。

昼食前の体操の時に
発声練習もおこなっています。

課題集団の良い面を良い方向に活かすようにしています。

みんなで同時に大声を出すので
終了後の静寂とともに一体感を醸成しやすくなります。

Act.を通して「場」をつくる
「場」の雰囲気を変えることも可能です。

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医学と暮らしの橋渡し

スローガンを声高に叫んでるだけでは
実行性はないと思ってる。

そういうことって
あちこちで起こっているんじゃないかなぁ?

認知症のある方への対応もしかり。

目の前のAさんの能力と困難と特性を踏まえて
具体的に現実的に対応の提案ができる。

それはつまり
疾患特性や障害の把握ができて
初めて可能なこと。

医学と暮らしの橋渡し

それが今、本当に求められていることだと感じています。

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チームワーク:できることでフォローする

素朴な疑問として…
プロ野球の選手で
頼まれてもいないのに
おまえが下手だから試合に勝てない
俺がおまえを鍛えてやる
…なんて言う人がいるだろうか?

チームが勝つために
自分ができることをしようとするのではないだろうか。

もし、自分がピッチャーで
打者が不振だったら…
その分も自分のピッチングでカバーするぞ

もし、自分がバッターで
投手が不調だったら…
自分のバッティングでカバーするぞ
エラーは絶対しないぞ

それがチームなんじゃないだろうか?

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