Tag: 多職種連携

スタッフへの広め方



「OTジャーナル」を読んで下さった方
あるいは私の話を聴いてくださった方から
最近立て続けに、スタッフへの広め方について
お問い合わせをいただきました。

きっと他にも同じように思っている方がいるだろうな
と思ったので書いてみます。

スタッフへの広め方は大きく分けて2つ
1)自分が実践できるようになる
2)元ネタを一緒に見て今後をこれから一緒に考える
どちらかになるのではないでしょうか。

例えば
新しいトランスファーの方法論を知った
これはいい!と思った時にどうしますか?

私だったら、まず、自分が実践できるように練習します。
それから、こんな風なやり方も開発されているそうです。
とスタッフに知らせます。

状況によっては2)の方法もとれると思います。
スタッフの中にトランスファーに関する理解と力量が
自分と大きく変わらない人がいる場合には
元ネタをその人に一緒に見てもらうことから始めます。

認知症だからといって何も特別なことはありません。

たぶん「広めたい!」と思ってくださった方は
私の話が説得力をもって伝わったのだからこそだと思うので
とても嬉しく思います。

これから広まっていくことを心から願っています。

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説明より実践

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自分が体験したことのないことは理解できない。

そういうものなのだと思います。

私はいろいろなところで
「重度の認知症のある方でも介助を変えるだけで食べ方が変わる」と言っていますが
ある時に正面きって
「にわかには信じ難い」
と言われたこともあります。

そのくらいその人の職場で起こっていることと
私の話つまり実践とは乖離があるのだろうな
と思いました。

でも目の前で起きていることは誰も否定できません。

「認知症なんだから誤嚥性肺炎は仕方ない」
とこれまた私の目の前で言われたこともありますが
そういう時には何も言いません (^^;

そのかわり、内心今に見てろと思います。
そして仕方ないと言われた人の食べ方が良くなった時には
内心、ザマーミロと思っています (^^;

仕方ないのは、認知症のある方じゃなくて能力を見いだせなかったあなたなんだと。

スミマセン。
毒吐き女で。

だって悔しいじゃないですか。
「仕方ない」認定をこんなに軽々しくしちゃっていいんでしょうか。
私たちができる最善を尽くした後に初めて言えるセリフなんじゃないでしょうか。

これでも私も今までいろんなところでいろんな人にいろんなことを言われてきました。
でもその時その場ではそういう人には何も言わない。

言うことよりも
現実を変えることに努力します。
説明するより実践で証明してみせます。

現実が変わっても話を聴こうともしない人だっていますが
少なくとも表立って反対意見は言えなくなります。
だってみんなが変化を見ているんですもの。

それで十分なんです。
その先の話を聴いてくれる人も聴いてくれない人もいますが。

大切なことは
目の前にいる対象者の利益であって
相手をギャフンと言わせることじゃない。
相手におっしゃる通りです。よくわかりました。と言わせることでもない。
協力してくれなくても全然いいです。
足だけはひっぱらないでもらえればそれでいいんです。
ここは、すり替えが起こりがちなところだから気をつけなきゃいけない。

「自分が変われば世界が変わる」のコメントの4番目に
説明だけでは通じない意味、議論が平行線に終わる意味を書いてあります。
よかったらご参照ください。

関連して
よく「ケアの統一」って言われるじゃないですか。
もちろん、必要な時に必要なケアを全員ができれば望ましいけれど
統一できなければ対象者の方に対して良いケアができない。ということではありません。

以前にも書きましたけれど
みんなが30%のケアしかできていない状況で
みんなが50%できるようになるよりは
誰か一人でいいから90%のケアができるようになることの方がずっと大切です。

そのくらい認知症のある方の能力があるんです。

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チームワーク考:注意

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抽象的なことばかりじゃなくて
具体的なアドバイスをするとすれば
相手の動線と工程を考える
ということかな?

案外、盲点になってると思いますが
看護介護職に新たに何か対象者のことでお願いする時には
相手の動線と工程を考えたひと工夫をしています。

たとえば
ベッド上のポジショニング

当然、写真を撮ってお部屋のどこかに写真を掲示します。
その写真には、クッションをどこに入れるのか順番を書き込みます。

その上でポイントについては部分的に拡大して
まちがいやすいところやポイントについてコメントを入れておきます。

できれば
使うクッションに、どの部位に使うものかの書き込みもできるとベストだと思う。
書き込みが難しければ、後で剥がせるように貼っておくとかしておくと良いと思います。

そして
掲示するための写真とは別に持ち運べるように
カードケースの中にもまったく同じ写真を用意しています。
そうすれば、たとえば、写真が頭の方に貼ってあって
でも足下のクッションの入れ方を確認したい時に
いちいち動いて頭の方にある写真を見に行かなくても
カードケースを持って足下で写真を手元で見ながらクッションを入れられます。

あまりよく知らないことをやらなくてはいけない人の立場になって
ポジショニングが完了するまでに
できるだけ移動距離を少なく、工程も少なく、手間ひまかけずに
あまり悩まずにラクにできるような方法と環境を作ることって
とっても大切だと感じています。

ふだんはあまりやらない苦手なことを自分がやる時って
そうじゃないですか?
できる人にしたら、そのくらい工夫しろよって言われるかも。ですが
苦手なことはやるだけで精一杯だから、工夫する余裕なんてない。と思う。

使う場所に使うものを用意する。
説明は使う場所で見られるようにする。

ポジショニングの説明はナースステーションの中の申送り簿に入れておくのもいいけど
それはあくまで説明用だから
実際の設定するお部屋にポジショニングの写真は貼っておかないと。

同じ理由で
車いすのシーティングだったら
写真を撮った説明は、車いすのポケットに入れておくとか。

相手の動線と工程を考えた対応をする。

連携や協力や情報伝達を考えた時に
「伝え方」に工夫をするのは、こちらが努力できること。
こういったところに手を抜かないことが大切だと感じています。

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チームワーク考:機会

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状況が変わる時が絶対に来ます。

チャンスがやってくるんです。

でも、諦めてぼーっとしてると
チャンスがきてるのに、チャンスだということに気がつけない。
見逃してしまうんです。

「チャンスの神様には前髪しかない」
「チャンスは前髪をつかめ」
って言うじゃないですか。

諦めずにその時できる最善を尽くしていれば絶対に状況が変わる。
その時を牙を研ぎながら待っていればいいんです。
そして、チャンスがやってきたら
研いでいた牙を使って最大限できることをすればいいんです。

そのためには
雌伏の時をぼんやり過ごしてはいけないのです。
牙を研いでおかなければ巡ってきたチャンスを活かせない。

具体的にこういう展開があった
ということをご説明した方が良いかとは思いますが
詳細はこういうところでは書けないので (^^;
どこかでお会いした時にでもお声かけください。

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チームワーク考:戦略

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その上で
長期的な視野で戦略をもつことです。

よく言われる飲みニュケーションですが
個人的な関係性は良くなりますが、組織的にはあんまり変わることはないんじゃないですか。

というか
個人的な関係性によって組織の在りようが変わってしまう組織なんて
健全じゃないと思いますが、どうなんでしょうね。

説明すればわかってもらえると思って
必死になって説得しようとして
「どうやって説明したらいいでしょうか?」と質問される人もいますが
『説明する→理解してもらえる→望んでいるイメージ通りの状態になる』
ということの方が少ないでしょう。

それよりも
現状を否定せずに戦略を立てることです。

対象者にとっても
他職種にとっても
自分の職種にとっても
みんなにとって今よりも良くなるような戦略です。

ここで決して「作業療法の有用性を理解してもらう」なんてことを考えてはいけません。
案外そういう作業療法士がいるようですけど
理解してもらえるのは結果なのですから
説明よりも対象者の方が良くなるように結果を出せるように努力することのほうが先です。

これについては
「自分が変われば世界が変わる」
の記事でも書いていますので詳細はご参照ください。

ところが
他の施設とあまり交流がないところで働いていたり
文献を読んだり研修会に出ることもない人だと
上記記事の中にある50%と90%の違いが分からなくなってしまうんです。
30%だったのが50%になっただけなのに
本当はさらにその上があるのに
あたかも90%為したみたいに勘違いしたり。。。(^^;

勉強は大事です。

話を戻すと。。。
あるべくしてなっている「今」の背景や経過に関する情報収集します。

何も直接相手に聞くってことじゃありませんよ。
時には聞くことも必要ですが。

多職種の動きをよく観察すれば、
何を優先してどのように行動しているのかその規範を理解できます。
誰も言葉にはしていないその部門の背景や経過がぼんやりと見えてきます。
その上で誰か信頼できる人に具体的に尋ねてみると
見えてきた情報をさらに補足する事柄を教えてもらえると思います。

得られた情報をもとに
何を優先して何の優先順位を下げるのかを考えます。
優先順位達成のためにどうするのかを考えます。

そんな風にしていると
ある時状況が変わる時がくるんです。

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チームワーク考:視点

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いろいろなところでお話をすると
決まってチームワークについてよく質問されます。

「多職種連携について、どうしたらいいでしょうか?」
「協力してもらうには、どうしたらいいでしょうか?」

どうも、セラピストには養成課程において
「リハスタッフの指導をありがたく受け取って実践してくれる看護介護職」
とでもいうようなイメージが刷り込まれているようで (^^;
「いくら説明してもやってもらえないんです」的な内心を吐露されることもあります。

あぁ大変なんだなぁ。。。とは思いますが
ちょっとその大変な感情は横に置いておいて。
何が起こっているかというと。。。

まずは
セラピストが頭の中で
「本来あるべきチームワーク」や「看護介護とのあるべき連携」とでもいうような
イメージを明確にこしらえている。という前提要件をしかと認識していただきたいです。

モノゴトを考える時には
まずは自分が無自覚に抱いている前提要件を意識化することって
とても大切なことだと考えています。

前提要件って、立場によって状況によって人によって異なったものを抱いていて当たり前なのですが
前提要件を明確化も共有化もしていないことを確認もせずに
その前提要件の上に立つ考え方や方法論を検討してもズレてしまっても当然でしょう。
と思うわけなのです。
案外、ここが盲点になっている人っていっぱいいると感じています。

その上で
職場の状況はさまざまで
いろいろな背景と経過があって今があるという認識をすること。

「他」部門の現状と今後を考えるのは
他でもない「他」部門のトップであって
自分という「他の部門の一個人」ではないということを認識すること。

こういうと抵抗を感じる人もいるかも。ですが
逆の立場で同じことを想像してみてください。
リハ以外の部門の一個人から
「リハでこうこうこうしてほしいんです」って仕事内容の変更を要請されることを。
ビックリしませんか?
もちろん、下話としてはありだし、希望としてもありだし
でも、要請としては「?」ですよね。
こういうことっていっぱいあります (^^;

ここで誤解のないように付け加えると
私は仕方ないから諦めろと言っているわけでは決してありません。

どんな関係性においても言えることだとは思いますが
相手の現状を否定しても良いことはない。からなのです。
だって「今」あるべくして「今」なのです。

今を否定しない。
あるべきイメージから差し引きマイナスで現状を見て判断しない。
今をそのまま認識して、今も良いけど今より良くなったらもっと良いよね。
という視点で積み重ねていく。
Bestを望むのではなく、Betterを積み重ねていく。
そういう視点が重要なのだと考えています。

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DFJ Summit 2016に行ってきました

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平成28年9月3日(土)4日(日)に
明治大学中野キャンパスにおいて
「認知症フレンドリージャパン サミット2016」が開催されました。

私は3日(土)は仕事でしたし
ちょっとお疲れモードだったこともあって(^^;
4日(日)に半日だけ参加しました。

ある人に誘われて参加したのですが
行ってよかったー!!!
行きたい気持ちはあるけど自分の状態とこれからの予定を天秤にかけて
今回は残念だけどパスくらいの気持ちでしたが
思い切って参加して本当に良かったです。
誘ってもらえなかったら行かなかったかも。。。
「人」の存在ってほんと、大きいって実感しました。

サミットの詳細はこちら
https://peraichi.com/landing_p……w/dfjs2016

認知症フレンドリージャパンイニシアチブのサイトはこちら
http://www.dementia-friendly-japan.jp

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OTRがOTRとして寄与する

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他の多職種との連携を考える時に大切なことは
作業療法士なんだから作業療法士として寄与する
ということだと考えています。

作業療法士のあるあるな傾向として (^^;
「心身両面をみられる」
「個別性をみられる」
ということを
抽象的・総論的・一般的にはアピールしても
個々の具体例に関して、とたんに逃げ腰になるという。。。(^^;
そしてその理由が
「こうすればいいというのはない」
「100人いれば100通りある」というありがちな逃げ口上で (^^;
だとしたら、
どう考えたらよいのか、
その考え方の道筋を提示すべきだと思うけど
明確に言語化している人の話を聞いたことがない。
その時の逃げ口上がまたあるあるな
「作業療法を説明するのは難しい」という。。。 (^^;

もうそろそろ、そういう自己欺瞞から卒業しませんか?

作業療法が技術である以上、
どうしても言語化できない部分って
確かに存在します。
「技」だから。

だけど、
言語化=明確化であり、
言語化=伝達可能化・再現可能化でもあります。

作業療法と作業療法士が
この日本に言葉として、つまり概念と実存を併せ持った存在として
誕生して50年

本当にこの先、
作業療法士として対象者の心身の健康増進に寄与できる
ということをアピールしたいと考えるなら
一人ひとりが自分のしていることを
明確に言語化するという不断の努力から始めないと
「口先OT」「抽象OT」と思われ
現実に具体的な場面では相談できない
と思われちゃうかも。

これから先は地域が主体となってくる。
いろいろな職種との連携が求められるようになってくる。

時には職種を超えての実践が要請されることだってあるでしょう。
そういう時って連携している職種が少ない時だったりする
実働部隊としてのメンバーが限定されていたりする

臨機応変に優先課題を判断して動くことが求められる時もある。

でも、本当に多くの職種が集まった時には
必ず「あなたは誰?」「あなたは何ができるの?」と尋ねられる
そしてできることを「言う」のではなく、実践「する」ことが求められる。

その時に職種として
作業療法士が求められる職種であるか
作業療法士として寄与できる職種であるか
作業療法士であるあなたができることをしてみせられる
という真価が問われるようになる。
そんな日はもうすぐそこまで来ている。

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