150歩への可能性

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そんな状態でも
ちゃんとした介助−スプーン操作をすれば
開口時に舌先が下の歯の付け根についた状態に戻る。

最重度の認知症のある方でも
残っている能力で
常に環境適応している。

食事介助中に
ムセの有無しか見ていないと
この変化に気がつけない。

人間を含めた大自然の神秘に比べれば
気づきの違いは、五十歩百歩かもしれない。

でも、50歩と100歩は厳然として違う。

その違いの差は
まだ気づけていない150歩への可能性を開いてくれる扉でもある
そう感じています。

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誤介助による食べ方の誤学習 2

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多くの場合
そんな状態になっているのに気がつかれていない。

なぜなら、ムセないから。

「ムセない=食べ方全般がOK」という誤解があるから。

そのまま、誤介助が続けられると
もっと食べ方が乱れてくる。

開口した時に
舌が丸まって奥の方にひっこんでいたり
舌先が上顎にくっつきそうなくらい丸まって上がっていたり

そんな状態でも、ムセないから
食べ方が乱れていることに気がつかれないで
誤介助が続けられる。

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誤介助による食べ方の誤学習

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適切な食事介助をしていない時に
重度の認知症のある方でも
その不適切な介助に適応しようとして
自らの食べ方を崩してしまいます。

口腔器官の運動や感覚の麻痺のない方で
驚くような食べ方をしている(させられている)方は
実はとっても多いのです。

その1
開口した時に
舌が舌の歯の付け根についていなくて
後にひっこんでしまっている人。
舌先と下の歯の付け根との間に隙間がある人。

このような場合
たとえ重度の認知症があったとしても
適切な介助により正の学習の結果
適切な食べ方を再学習できます。

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事実を積み重ねる

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事実を積み重ねると浮かび上がってくる。

〇〇という言動が見られた。
だから、△△と考えた。なんて無理矢理考えなくていい。

実習に来た学生さんには必ずそう伝えています。

認知症のある方の言動に
無理矢理意味を当てはめようとするのではなくて
認知症のある方の言動を
今日、明日、あさってと
積み重ねていくと
時系列の縦糸
異なる場面での横糸
どちらの方向にも、自然とつながってくる「線」が浮かび上がってくる。

浮かび上がってきた線を
手元にある情報と照らし合わせると
自然と明確になる「意味」が見えてくる。

見えてきた「意味」と
これから見える言動を照らし合わせると
「意味」に無理があったのかどうかも浮かび上がってくる。

「無理」だったら「意味」を見直せばいいし
無理がなければ「意味」をスタートに進めばいい。

「線」が浮かび上がってこない時には
見てるようで見えていないから
見ることを積み重ねればいい。

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連携の出発点

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チームワーク、多職種連携において
出発点となるのは
まず、自分がやってみせられることだと思う。

自分が関わったことによって
こんなに変わったよ、お互いにラクになったよ

他の職種にも
はっきりとわかるくらいに

「言う」よりも「やる」方が先。

80%「やれる」人なら
話の土俵に乗れる。

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名古屋に行ってきました@合同会社gene

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ひさ〜しぶりの記事更新となりました。
お立ち寄りくださっているみなさま
お待たせして申し訳ありません m(_ _)m

平成27年8月9日(日)に
名古屋今池ガスビルにて開催された
合同会社geneさん主催の
「リハスタッフのための認知症のある方への評価から対応まで」
のセミナーで講師を務めてきました。

夏休み期間中でもあり
お休みのやりくりが大変だったり
そうでなくても、この猛暑の中
ご参加くださった方、どうもお疲れさまでした。

自分は話している側なので
あっという間に終わってしまったように感じています。

参加してくださった方がとても集中して聴いてくださっているのが
伝わってきて、ちょっといつも以上に熱が入ってしまい
力説し過ぎてしまったような。。。(^^;

お聞き苦しい点がありましたら申し訳ありません。

また合同会社geneさんのOさんはじめスタッフのみなさま
さりげなくも、きめこまやかなご配慮をいただき
大変快適にお話することができました。
どうもありがとうございました。

次回の合同会社geneさん主催のセミナーは
前回ご案内した、12月20日東京会場での
「認知症のある方の食べることへの対応」です。
http://www.gene-llc.jp/seminar_info/?id=1438301262-820188

実技の時間をたっぷりとってありますので
通常よりも少なめの定員となっております。

参加をご検討されている方は
お早めのお申込をおすすめいたします。

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食事介助の研修会

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ありそうでないのが
食事介助の研修会。

認知症のある方への食事介助は
認知症という病気と食べることに関する知識の
両方が求められます。

「飲込み」に関する研修会は摂食・嚥下として、
さまざまな職種のさまざまな団体が開催していますが
準備期や口腔期の観察・評価とスプーン操作体験って
あんまり行われていないように思います。

「認知症のある方の食べることへの対応」
http://www.gene-llc.jp/seminar_info/?id=1438301262-820188
こちらでは、スプーン操作体験もたっぷりできますし
認知症のある方の食事場面でのBPSDの改善体験のお話や
工夫したスプーンの展示などなど
盛り沢山の内容でお届けいたします。

「職員のスプーン操作が変われば
認知症のある方の食べ方が変わる」
という事実をたくさんの方に知っていただき
職員も認知症のある方も
今よりもっとラクな食事場面が増えたらいいなぁ
と願っています。

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生きてきたように老いていく

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認知症のある方の
行動は、もうひとつの言葉。

行動にその方のお人柄がにじむ。

なんて良い人なんだろう。
なんてチャーミングなんだろう。
やるべきことはきっちりやって
きっと周囲の人から信頼されていたんだろうな。と思う。

そのような方は
えてして本当にギリギリまで在宅で(地域で)
暮らされることが多いけど
たくさんの方の無償のサポートがあったんだろうな。と思う。

生きてきたように年老いていく。

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