Category: よっしーずボイス(ブログ)

不安で当たり前

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たとえば
タイムマシンか何かで私たちが突然瞬間移動した場所が
砂漠のまっただ中だったとしたら
密林のまっただ中だったとしたら
大氷原のまっただ中だったとしたら
どんなに不安な気持ちになるだろうか

そこで出会った人たちが
険しい表情やキツい口調で何かしゃべっていたら
どんなに不安な気持ちになるだろうか

不安が高じれば
相手の言動を深読みしたり
疑心暗鬼になったりするかもしれない

認知症のある方の不安な気持ちには
及びもしないだろうけれど
こんな風に考えるだけでも
不安な気持ちは如何ばかりか…と思います。

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悪い姿勢を修正するのではなくて

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ポジショニングを考える時に
「悪い姿勢を修正する」と考えるのではなくて
「もっている能力を発揮しやすいように」考えるようにしています。

後方につっぱってしまうから
後方につっぱらないように姿勢を直すのではなくて
前傾しやすいようにサポートをする
そんな風に考えて対応すると
使うのは古いタオルを巻いたものだけでも
ラクに前傾姿勢をとったり
車いすの背もたれに寄りかかったりを繰り返せるようになれば
その結果として、後方へのつっぱりが減少します。

悪いところに着目して
悪いところを直すのではなくて
持っているけれど表面化していない能力を
発揮しやすいように援助する

私にはこの考え方が合っていて
スッキリ仕事できるのです。

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「食べることの援助」会員外申込本日開始

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お待たせいたしました〜!
「食べることの援助」
作業虜法総合研究所主催の研修会
会員外の申込受付が本日より始まります。

嚥下はあちこちで研修会が行われていますが
果たして適切なスプーン操作について
学んだことのあるセラピストや看護介護職員がどれだけいるでしょうか?
実は、スプーン操作の適否は嚥下能力と密接に結びついています。
臨床の中で案外おろそかにされてしまいがちな
でも生命に直結している場面
そして本当はとても豊かな場面
である「食事」において
「食べることの援助」を具体的にどのように考えればよいのか
明日からの臨床に役立つようにお話したいと考えています。
作業療法士以外の職種の方でもお申し込みいただけます(^^)

詳細はこちらをご参照ください。
作業療法総合研究所http://ot-lab.org
【開催案内】http://ot-lab.org/post/317
作業療法士の方は
この機会に是非入会もご検討くださいm(_ _)m

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笑顔のチカラ

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入院当日の方の表情は
たいていこわばっていて不安げです。

そんな時に
笑顔で接するだけで
その方の表情が和らぐことがままあります。

楽しく!笑わせる!などというスローガンではなくて
「大丈夫ですよ」「心配しなくていいんですよ」
ということを笑顔を通して伝えることもできます。

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暮らしの困難の凸凹

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認知症のある方とご家族が抱える暮らしの困難は
今までしたことがないことをしてしまう凸と
今までできていたことができなくなる凹がある。

たとえば
怒りっぽくなったという凸と
服薬管理ができなくなったという凹と

怒りっぽくなったという凸は
よくよく確認すると
実は、今までできていたことがわからなくなった
という凹に由来するものだったりすることってよくある。

怒りっぽくなった
という表面だけ観て「対策」を考えたりすると
悪循環に陥ってしまうように感じています。

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行ってきました「シンポジウム」

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平成25年7月14日(日)
東京大学農学部弥生講堂にて開催された【シンポジウム】
認知症本人と家族介護者の語りウェブページ公開記念
「もっと知りたいQ&A〜体験者の声から学ぶ」に
行ってきました。

NPO法人デイペックス・ジャパンが運営するサイト
「認知症本人と家族介護者の語り」では
ご家族とご本人の「声」を聴くことができます。
ぜひお立ち寄りください。
http://www.dipex-j.org/dementia/

NPO健康と病いの語り デイペックス・ジャパン
http://www.dipex-j.org
トップページから「乳がんの体験談」「前立腺がんの体験談」も動画や音声で聴くことができます。

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できない情報を集めてもできるようにはならない

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対象が学生でも認知症のある方でも精神科の患者さんでも
その人がどれだけできないか
話のテーマにしている人たちもいるようですが
できない情報をどれだけ集めても
その人ができるようにはならない。
(むしろ、できないことを話題にするほど対象者はできなくなっていく)

その人の能力を見いだし活用する方策を見いだすことで
できるようになっていく。
話題にするならそっちを話題にしないと。

私たちの仕事は診断でも評論でも審判でもない
援助なのだから。

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陥りやすい誤解

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食べない、飲まない、立ち上がらない…etc
そういう状態にある方に対して
結局のところ、どうしたら
食べさせられるか
飲ませられるか
立たせられるか
という視点に立って解決策を考えても
あんまり効果的ではありません。
仮に、その時は良くても
後になって、その他の場面での「介護への抵抗」
というカタチで現れたりすることもあります。

「問題点」が100%解消される解決策を考える
…というのはよくあるパターンですけど(^^;
そうではなくて、今のその方の能力を把握して
今よりも「できる」ことが3割増える方策を考える
適切な方策であれば、3割が5割、5割が7割になっていくものです。

この間、まだ7割問題が残っている…ではなくて
3割増えてよかったね…という視点での
励ましと見守りが必要です。
この時期は行動変容の最中なのですから。

いきなり100%の解決策を求めるような
その方を圧倒してしまうような方策は
見た目「問題解決」に見えるかもですが
結果として、屈服感を感じさせ、能力喪失を印象づけるような体験になってしまっていることが少なくないように感じています。

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