Category: よっしーずボイス(ブログ)

日々、発見

私は臨床が大好き。
苦しいし、辛いし、哀しくなるし
でも、同じくらいおもしろい。

日々、発見。

認知症のある方自身のことも
OTとしての取り組み方も

例えて言うなら
タマネギの皮を一枚一枚とむいていく感じ?

別の言い方をするなら
自分の知識と考えをだんだん大きく包含していく感じ?

認知症のある方が
日々の暮らしの困難を自らの能力と特性で乗り越えていく

その体験は
私にとって大きな支えです。

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修飾された哀しみ

怒りっぽくて
言語操作能力が低下していて
…という方のお話を聞いていると
哀しみを表現されることも多いのです。

「ごめんなさい。」

「私が悪いのよ。」

「何にもわからないから。」

会話が成立するようになることもよくあるのです。

ベースにこういう気持ちを抱えているんだ… 。
ふだん、見ているようでいて
修飾された部分しか見えていなかったんだ…

状態の変動は確かにある。
あるけれど… 。。。

状態の変動というものが
環境の影響のうけやすさという要因があるとするならば
もう少し、変動の幅を少なくできる可能性があるということを感じています。

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日々の対応こそがリハビリ

○○療法、△△療法、□□療法。。。

認知症のある方に、××がいい…と喧伝されていますが
万人に効くものがあるわけではありません。

ここでも、私はやっぱり
「 Fiest Do No Harm 」
と言いたい。

良かれと思って何かするよりも
悪いことをしないようにする

日々の対応こそが一番のリハビリ

その上でのプラスアルファはあったとしても

…だと思うのよねぇ。。。

なぜ、その声かけを選択したのか
…って、明確に言語化できる人と
あんまり会ったことないけど
それこそが大事。なんだと思ってる。

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「歩かないと歩けなくなる」

「歩かないと歩けなくなっちゃうよ」
「リハビリしないと歩けないよ」

こういう呪文はキライだなぁ…

でも、こういう言葉を聞いたことのない人のほうが
少ないのではないでしょうか?

だけど、そんな風に言って
本当に効果があるのかしらん?

歩くのを援助するのがリハであって
歩かせるのはリハじゃないと思う。

歩きたくない何らかの理由
もしくは
歩かないほうが身体にプラスとなっている状況があるから
そっちを先に考えたほうがいいと思うんだけどな。

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経過の中で把握する

経過の中で把握することが大事なのは
診療報酬・介護報酬の改定ばかりじゃない(^^;

認知症のある方の対応だってそう。

経過の中で把握できれば
優先すること
次善の対応策を考えること
などが自然とわかってくる。

経過の中で把握できないと
常に「足りない」「ここがまだダメ」
という箇所が常に目について対応した結果
本来の目的を見失ってしまいがち(^^;

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家族評価は大事

ご家族によって
退院先によって
何をどこまでどんな風に伝えるか
…それはすごく気をつけています。

認知症のある方の評価は
能力と障害と特性の把握に始まるけれど
ご家族の評価も同じ。

ご家族と「やりとり」をする過程で
やりとりそのものの成立はもちろんだけど
ご家族の能力と困難と特性の把握もおこなうことができます。
場合によっては、明確化するために「やりとり」を「使う」こともあります。

とりわけ、ご自宅に退院される場合には気をつけないと。

安易な評価で安易な作業を指示した結果
ご家族を追いつめ
ご本人が辛くなってしまうことだってあり得ます。

私たちの目標は「帰す」ことではなくて
「在宅支援」…家で暮らし続けることの援助。なのですから。

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相手にとっては初めての体験

私たちは仕事柄
「CVA後遺症」「骨折」「認知症」
という診断名のある方とたくさんお会いしていますが
相手にとっては、初めての体験。
それは、忘れてはいけないことの1つだと思う。

「今は、とてもそんな風には思えないかもしれませんが…」

私たちがたくさんの方をみてきていることのメリットを
初めての体験で困惑している方にとって
メリットになるように、言葉を選んで使う。

意図こそが大事。
意図は、作用の方向性を決定する。

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「問題ありません」

申し送りなんかでよく聞く言葉。

「問題ありませんでした。」
…???

「お変わりありませんでした。」
じゃないのかなぁ?

実際の言葉にはしていなくても
「問題ありません」と言ったということは
その人の問題行動の有無を見ていた
…と言明したことになるし
「お変わりありません」と言ったということは
その人が変わりなく過ごしていたかどうか
…を見ていたと言明したことになる。

言葉って本当に怖い。
でも、逆に活用もできる。

言葉を意識して言ってみると
見えてる景色が変わると思う。

言葉には、扱う人の意識が投影されてる。
逆に言えば、言葉を変えることで意識も変えることができる。

リハビリテーションが依って立つ根拠だもの。

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