Tag: 観察

「事実の子たれよ」

知人から内村鑑三の言葉を教えてもらいました。

「事実の子たれよ。
理論の奴隷たるなかれ。
事実はことごとくこれを信ぜよ。
その時には相衝突するがごとくに見ゆることあるとも、あえて心を痛ましむるなかれ。
事実はついに相調和すべし。
その宗教的なると科学的なると、哲学的なると事実的なるとにかかわらず、すべての事実はついに一大事実となりてあらわるべし。」

本当にその通りだと思いました。
こんなに明確に言語化していた人がいたんですね。

理論とか常識というメガネをかけて見てはいけない。
メガネを外して事実そのままを観るように心がける。
事実が理論や常識として言われていることと反することや
事実同士が矛盾するように見えることでも
必ず見落としていた、隠れていた、一片のピースが見つかり
整合性のある事実としてもう一度現前し直す。
こういうことには、よくよく遭遇しています。

リハやケアの常識として語られていることも
事実の子たる在りようによって
異なる現実として現前し直す。

科学は過去の知識の修正の上に成り立つ学問だし
ましてや、作業療法は実践の科学です。
目の前の対象者こそ最前線。

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痰の拭き取り

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咽頭付近に痰が付着しているケースもよくあります。

経口摂取の練習を開始すると
摂取が刺激となって一時的に痰が増えるように見えることもよくあります。

これは、ピンチでもありチャンスでもあります。

喉頭蓋付近に残っていた痰が咽頭まで上がってくる
それをぬぐい取ることによって
清潔さを保つことができるようになります。

だから
この時にちゃんと口腔ケアができないと
不顕性誤嚥のリスクを大幅に増やしてしまうことにもなりかねません。

舌ブラシで舌苔を落とすことも重要ですが
案外、見落とされがちなのが
硬口蓋や下の歯の裏側に乾いた痰が付着していたりします。

まずは
口腔内を綺麗にすること

口腔内を綺麗にできたら
どのくらいの頻度で
口腔ケアをすると口腔内の清潔と湿潤環境が保たれるのか確認すること

食事形態と介助方法だけでなく
並行して評価することが大切です。

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口腔ケアは大事

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いったん食べられなくなった方に
もう一度経口摂取を試みる時に
一番大切なのは、口腔ケアです。

肺炎などで一時的に絶食になったような場合には
口腔内を綺麗にすることから始めます。

経口摂取を始める前から口腔ケアを行うことが大事です。
当たり前ですけど。

よくあるのは
舌苔がこびりついている方

このままでは
いくら食べられるようになっても
ううん。食べられるようになったからこそ、気をつけないと
不顕性誤嚥によって肺炎がなかなか治癒できなくなってしまいます。

歯磨きティッシュ
口腔ケア用スポンジ
舌ブラシ
保湿ジェル

これらは、口腔ケアの4種の神器ですね。

忘れられがちなのが、舌ブラシ

見た目、大したことないかなーと思っていても
実は、とても汚れています。
舌ブラシをゆすぐとゆすいだ水が白濁する。。。なんてこともよくあります。

今は、ク〇エ〇トなどのお店でも¥200円〜¥300円と、安く購入できるので助かります。
必要時にいつでも使えるように予備も必要です。

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目標設定の勉強会@小田原OT

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あちこちでいろいろな団体主催の研修会が
花盛りの今日この頃ですが
世間広しと言えども
「目標設定」の研修って聞いたことがありません。

昨年、作業療法総合研究所OTLabの主催で
研修会の講師を務めたくらいです (^^)

研修会、無事に開催できました。多くの有資格者、学生に参加してもらいました。有意義な何かを持ち帰ってもらえたでしょうか。ただいま、豪雨の中、打ち上げ中です。

作業療法総合研究所さんの投稿 2014年7月20日日曜日

今日は小田原OT勉強会で「目標設定」について
お話をいたしました。

雨の中、ご参加くださったみなさま
どうもありがとうございました m(_ _)m

「目標設定」をめぐる現状に
何とか風穴を開けたいと思っています。

今日、お話を聴いてくださった方から
実践の輪が広がっていくことを願っています。

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知識をチェック

ちょっと待った

観察できなかったのは
知識がないために注意を向けられなかったところだから
その時に知識を確認しておくと定着すると思います。

こうなるとやっぱり教科書的な本が手元に必要

先人達の努力の集積は、ものすごいから
たいていのことは既にどこかで誰かが指摘してる。

それらの知識に触れると
目の前で起こっていたことが明確にわかる

目の前で起こっている現実と
基礎となる知識とを
行きつ戻りつして結びつけた「観察という経験」は
血肉となって忘れない。

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観察に自信がない時には言語化する

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観察できていない時には
腰を据えて腹をくくって観察する

でも
観察ってなかなかできそうでできなかったりする
注意を向けることができてないんだもの
見れども見えず
落とし穴にはまってる

そういう時には
観察したことを言語化してみる
言語化したものを実践してみる
その実践と目の前にいる方の言動とが
ズレているところが見落としているところだから

ズレがどこなのか、何なのかに気をつけて
もう一度観察すると
見落としていたところを観察できるようになる

良き指導者や先輩がいなくても
自分1人で観察力を磨けるようになる方法

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「名前」を横に置く

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大声とか暴言とか介護抵抗とか
いろいろなBPSDとしての「名前」があるけど
いったん名前をつけちゃうと
その名前って一人歩きを始めちゃう。

名前があっても
「状況」や「人」がかすんでしまう。

場面や相互作用から名前だけをきりとって
名前だけを呼びかける。

名前は便利だけど必要だけど
名前にしばられて見誤ることだってある。

名前をちょっと横に置く。
そこから見えることもある。

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行動は雄弁な言葉

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行動は雄弁な、もうひとつの言葉

言っている言葉そのものではなくて
言葉の表現のパターンを観る
「何を」だけではなくて
「どのように」を観る

言葉にするという行動が語るもうひとつの言葉

もうひとつの言葉は
ずっと雄弁でずっと豊穣

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