Tag: 環境適応

誤嚥性肺炎は減らせる

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認知症のある方の誤嚥性肺炎は減らせる
私はそう感じています。

仮性球麻痺などの障害がなければ
SDATのある方の食べ方の問題は
介助の適正化によって解消・改善されます。

ADやPick病のある方が
誤嚥性肺炎で亡くなられるケースが多いというのも
ゼロにはならないにしても
今よりは改善できると考えています。
少なくとも食べられる期間を
今よりは維持することはできると考えています。

食事介助については
ちょうど落とし穴のように
今までは「見れども見えず」で
適切に現状把握が為されていなかったから
現状把握が適切におこなえれば必ず変わる。

ケアに携わる方には
「食べる」ことの援助という視点で
もう一度食事場面を見直していただきたい。
とりわけ、作業療法士で食事場面に入っていない方には
ぜひ評価をしていただきたい。
なかでも、精神科病院に勤務する作業療法士は
食事介助に入っていない方が多いようですが
作業療法士として寄与できる場面がたくさんあるのだ
ということを知っていただきたいと思います。

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オーラルジスキネジアのある方(失行と誤学習4)

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じゃあどうしたらいいのか
おひとりおひとりの食べ方は異なっていますが
ポイントは「感覚」です。

感覚入力そのものは正常に入力されていることが多いので
感覚をもっと活用する
能力を把握して活用できるように介助する

オーラルジスキネジアがあっても
失行があっても
誤学習があっても
より合理的な食べ方ができるようになります。
ご本人と介助者にとって
負担の少ない方法で食べられるようになります。

このような食事体験は食事場面にとどまらず
情緒的な安定をもたらします。
正確には。。。
余分な不安感や混乱を減らすことができるのです。

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オーラルジスキネジアのある方(失行と誤学習3)

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もちろん、
必要な栄養や水分を摂っていただくことは重要なのですが
「食べ方」を把握した上での最低限の担保として
摂取を優先した介助をしているという認識をしないままに
「食べられる」ことを選択してしまいがちです。

このような、その場しのぎの方法に頼り過ぎていると
今はよくても、じきにその方法では通用しなくなってきます。
ご本人に過剰努力、過剰代償を強いている方法なので
過剰努力、過剰代償をできるだけの能力が低下したときに
次の手を打てなくなってしまう
ご本人も介助者もよけいに困ってしまうという事態を招いてしまいます。

何よりも
食べてはいるけれど
過剰代償を用いての食べ方なので
ご本人が違和感を抱き続けている
困惑や混乱を抱えながら
「食べている」という状況にいるということを知っていただきたいと思います。

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オーラルジスキネジアのある方(失行と誤学習2)

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「食べたくない」
「食べるのがイヤ」
「食べることに不安や不快がある」
わけではなくて
「食べたいけれどどうやって食べたらいいのかわからない」
「食べようとして
使えるはたらきで代償して食べようとしている」
場合が少なくありません。

ところが
介助者がこの現状をわからなくて
能力と障害を適切に把握しないままに
表面的になんとか「食べる」ことを優先した方法で
提供してしまうと
そこに誤学習が入りこみ
「食べ方」のパターンがよけいに崩れてしまいます。

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オーラルジスキネジアのある方(失行と誤学習)

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FTDや若年性認知症のある方でも
オーラルジスキネジアが出る場合が実はかなり多くて
SDATのある方の場合よりもさらに注意が必要なんです。
SDATのある方のオーラルジスキネジアは
「食べる」という口腔のはたらきについて失行の要素がからんでくることは少ないように感じています。

FTDや若年性認知症のある方の場合には
「失行」と「誤学習」がからんでくることがあります。

 

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誤学習から離脱できる

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最重度の認知症のある方でも
誤学習から離脱できます。

失われてしまったコトを取り戻すことはできないけれど
誤介助に対する誤学習の結果として
能力が不合理な現れ方をしているのであれば
離脱できます。
正の学習をすることができます。

そのことを伝えたい。

いつかは低下してしまうかもしれない能力だから
できるだけ早く正の学習を促したい。
そして誤学習しなくてもすむような状況が増えることを
心から願っています。

 

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若年性認知症やFTDのある方

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若年性認知症やFTD(前頭側頭型認知症)のある方には
対応の工夫が必須です。
失語、失行、失認が顕著に出てくることが多いです。

どのような障害がどのような現れ方をしているのか
そこをちゃんと把握できたうえで
能力を活用する具体的方法を提示することが求められます。

対応の工夫は
SDAT(アルツハイマー型認知症)のある方以上に
求められていることを強く感じています。

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能力を信頼する

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最重度の認知症のある方でも
生きている限り能力がある。
私はそのことを信じています。
信じる…ということは盲信する
ということではなくて
実感をもって信頼している
ということなんです。

こうやって書くと
当たり前に思うでしょう?

でも
対応の方法論のベースが
「できなくなった」
「やらないとできなくなる」
である場合がとても多いように感じています。

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