対応の誤解 1−Ac

我慢のしどころ

たとえば
すごくイライラした強い口調と大きな声、険しい表情で
「はやく6つ持ってこいって言ってるんだよ!」
と繰り返し怒鳴っている方がいるとします。

さて、どうしますか?

 

 

 

ーーーーーー答えは、この下をスクロールしてくださいーーーー

 

 

 

 

 

まず、ふだんのこの方の状態を思い出します。
ふだんはそんなにイラつく方ではありません。
その場の疎通も可能な方です。
このような場合は、まず率直に尋ねます。

 

「6つって何を持ってきてほしいのですか?」
相手の口調に影響されないように
かといってあまりにもかけ離れた口調にはならないように
少しだけ笑顔を浮かべて
あんまり冷静になりすぎない、少し張った声で、でもおだやかに言います。

「寿司だよ!寿司を6つ!」
まだ口調はイライラしていますが、ちゃんと応対してくれています。

「寿司かぁ!寿司はいいですねぇ」

「そうだろう」
ちょっと口調がおだやかになってきました。

「寿司ネタは何がいいですかねぇ」
相手の口調と同じトーンで答えます。

「そうだなぁ。マグロ!」
「マグロですかぁ。いいですねぇ!」
「マグロも赤身、中トロ、大トロとありますが
どれがお好きですか?」
「そりゃあ、大トロだよ」
このへんで口調はすっかり穏やかに
笑顔もみられるようになっています。

「大トロいいですよねぇ。美味しいですよねぇ」
ちょっと間を置いてから
「〇〇さん、大変申し訳ありません。
ここではお寿司が出ないんですよ。
堪忍してくださいね。」
「あぁ、そうなんだ。じゃあいいよ。」
「ありがとうございます。
今日のお昼ご飯はカレーライスの予定です。
ここのカレーライスも美味しくて評判なんですよ。」
「そう。それは楽しみだね。よろしくね。」
「はい。承知しました。少々お待ちください。」

以後、イラつくことなくおだやかに
過ごされていました。 

Permanent link to this article: https://kana-ot.jp/wp/yosshi/2182