対応の誤解 1−Ad

我慢のしどころ

何をしていたか…というと
まず、最初に私たちは
相手が怒鳴っていると自然と怒鳴りたくなる傾向がある
という自覚をしておくことだと思います。
つまり、相手の声の調子や大きさに影響を受けてしまいやすいんです。

相手が怒鳴っている時ほど要注意。
その口調に影響されないように気をつけます。

かといって
基本的には、相手の口調からあまりにも離れ過ぎた口調
たとえば、先のケースで言うと
非常に冷静に淡々とした口調だと
相手が自分のことを「受けとめてくれていない」という
感情を抱いてしまいがちです。
そのあたりは、付かず離れずといった気持ちでまず始めます。

相手の口調と表情に常に注意を払いながら
相手の言っている言葉の感情・感覚を意識しながら
返事をします。
ここがポイントです。

そして
相手が十分に感情・感覚の表現をされたことを確認してから
こちらのお願いを伝えます。

この順番が大切なんです。

多くの場合、相手の感情・感覚にもとづく言語表現を
尋ねることもなく
また、こちらが応答することもなく
そして、促すこともなく
最初にいきなり、こちらのお願いを伝えていることが
多いように感じています。

先の例で言えば
「ここではお寿司は出ないんですよ。
お昼ご飯はカレーライスです。」

あるいは
何を言っているのかの自覚もなく
「本当に申し訳ありません。
ご希望に添えずに申し訳ありません。」

もしかしたら
その人が言っている「6つ」の意味を確認もせずに
「6つなんて持ってこれませんよ」

Discommunicationの自覚なく
Discommunicationをしてしまっている
そしてそのことに気がつけない。

だとしたら
認知症のある方は
何とか伝えようとして
ますます大きな声で強い口調で繰り返し
言える言葉で「言う」しかなくなってしまいます。

それって本当に
暴言?大声?BPSD? 

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