Tag: 障害

ここにいていいんですか?

ここにいていいんですか?楽しいハズのレクを楽しめない…そういう方は案外多いものです。
いつもと違うことがおこなわれているのはわかる
でも、自分が何故ここにいるのかわからない…。

「ここにいていいんですか?」

私の手をぎゅっと握りしめ
繰り返し繰り返し尋ねてこられた方がいました。
どんなにか不安だったことでしょう。

楽しい場が気分転換や発散になる方も大勢います。

けれど皆が皆そういうわけではありません。

近時記憶の低下や見当識の低下によって混乱してしまう。
もしも、私たちが突然異国のお祭りにタイムワープしたりすれば
きっと同じように感じて落ち着きなく楽しむどころじゃないでしょう。

「ここはどこですか?」
「こんなことしてる場合じゃない。」
「私は帰りたいんです!」

そんな時に
「さぁ、そんなこと言ってないで楽しみましょうよ」
「ほら、あれを観て。おもしろいでしょう。」
と言われてもきっとそれどころじゃないと思う。

それに
大勢でワイワイやることだけが万人にとっての楽しみというわけではないし。

その方の能力と障害と特性にそって
楽しむことを援助するのが私たちの仕事であって
楽しませることが仕事ではない。
少なくとも
その方を困惑させてしまうようなことはしたくない。
たとえ、善意の意図からであったとしても。

その方は
私と出会う以前に
出会って以降も
ずっともう十分に傷つく機会はたくさん遭遇しているのだから。

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認知症とは

認知症とは「認知症」とよく一言で言いますが
実は、認知症という単一の疾患名はありません。

認知症という状態像をひきおこすさまざまな疾患があるのです。
(たとえば、ADアルツハイマー病やDLBレビー小体病など)
認知症…というのは、いわばそれらさまざまな疾患の総称です。

巷では、認知症に対しての対応マニュアルの本などをたくさん見かけますが
うーん、どうなんでしょう。
認知症を引き起こす疾患によって状態像はさまざまです。
Aさんに対して有効なことがBさんに対して有効でないことはヤマほどあります。

どのように対応したらいいのか…という切実な問いは
実は、単に答えを求めているのではなくて
どのように考えたらいいのか…という問いの、カタチを変えたもうひとつの問いなのです。

私たち専門家と呼ばれる者は
その時その場のその関係性において
どのように感じ、考え、対応したのか
説明できる責任を常に負っていると考えています。

そのためには
どのように考えたらいいのか
…という根拠の1つとしての
疾患や障害に対する知識は必須です。

このカテゴリーでは、
認知症を引き起こす病気と障害像について
とっかかりとなるような導入的な知識を体験談とあわせて書いていきます。

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