ご存知のように
HDS−Rの最後は語想起課題です。
あまり答えられなかった方は不全感を抱えてしまいます。
特にセッションの最後にHDS−Rを行った場合には
失敗体験、喪失体験を抱えたままリハ室を出ることになります。
ですので、終わり方には気をつけています。
例えば
野菜の名前を「じゃがいも、さといも」
の2つしか答えられなかったとしたら
「焼き芋にするお芋って何芋でしたっけ?」
「輪切りにして天ぷらにしたり、
大学芋にするお芋って何でしたっけ?」
等とヒントを出して答えてもらったり
「じゃがいもを使ったお料理って何がありましたっけ?」
「じゃがいもを使ったお料理で1番好きなものって何ですか?」
等とお話したりします。
もちろん、
ここで得られた情報は今後の展開に活用することはあっても
HDS−Rの検査結果に反映されることはありません。
検査終了後、すぐにおしまい!ではなくて
ワンクッションおくようにしているだけです。
そうしたからといって
失敗体験や喪失体験に伴う感情を解消できるわけではありませんが
こちらのマナーとしてそうしています。
2 個のコメント
読み終えて「なるほど」と、うなってしまいました。
普段、授業では高齢者には失敗体験をなるべく避けるように、と伝えていましたが、HDS-Rの締めくくり方までは、まったく考えが及んでいませんでした。
さすがです。ありがとうございます!とても勉強になります。
mireさん、コメントありがとうございます。
私の書いた記事が誰かの役にたつなら
そしてそのことによって
対象者の方がよぶんにつらい気持ちを抱くことが少なくなったり
少しでも対象者の方にプラスのことができるのなら
私は本当にうれしく思います。
コメントをいただけると
「読んでくれてる人がいる!」ということを強く感じることができます。
どうもありがとうございます。