ADLは再認を強化しやすい場面

ADLは
特定の場面で特定の行動を繰り返し行う
再認を強化しやすい場面でもあります。

また
食べる・立ち上がる・歩く
といった行動は、誰でも赤ちゃんの時から
繰り返し行ってきた究極の手続き記憶でもあります。

ここに
認知症のある方とリハビリテーションの可能性があります。

ただし、
再認は

ポジティブにもネガティブにも働きます。

立ち上がりや食事介助、口腔ケアなどの場面で拒否がある場合に
対象者にとっての必然として拒否があるのですが
その必然を観察・洞察せずに
表面的に、「拒否されないように介助しよう」という視点では
対象者のネガティブな再認を強化することになってしまいます。

「拒否されないように介助しよう」という視点は
私たち介助する側の視点であって
認知症のある方の視点ではないからです。

逆に言えば
強い拒否をする方でも
拒否の必然を洞察できれば
本来のその方の能力と特性を引き出し
結果として、拒否の改善・消失に結びつけられることが多々あります。

拒否の強い方は
過去の不適切な介助を再認した結果の意思表示
ということが多々あります。

だからこそ
今、適切な介助を、体験を通して
ポジティブな再認の蓄積を図る
意味があります。

ピンチはチャンス!

 

 

 

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