「症状を形成することもできない人」
ということを河合隼雄の本で読んだことがあります。
なるほど。。。と思いました。
それって心理面だけじゃないように感じています。
河合隼雄の例とは
ちょっと意味合いが違うとは思いますが。。。
認知症のある方で
お身体が少しずつ弱ってくると
いよいよというところまで
熱も出ないし、目立った症状が出てこない。
「客観的に」数値に現れるようになると
もうかなり具合の悪さが進行してしまっている。。。
そういうケースをたくさん見てきています。
でも
表情とか
活気とか
その人らしさとか
そういうところでは、ちゃんと変化が現れている。
そもそも
「病気」というのは、
「診断」された時から
「病気」になるのだから
逆に言えば
「病気状態」であっても
「診断」されなければ「病気が存在しない」のは
どこにいても、誰でも同じこと。
私は医師ではないので
診断が仕事ではない。
その人の暮らしの援助をするのが仕事だから
「客観的な数値」ではなくて
あ、言うまでもないけど
客観的な数値を軽んじているわけではないですよ。
でも、数値に変化がないからといって
ガシガシ、いろいろなことを提供したり、
食べていただいたり
そんなことはしません。
それだったら、ロボットで十分ですよね?
症状がない。のと
症状を形成することもできない。のとでは
表面的な見た目は同じように見えるかもしれないけれど
その実、状態像は全然違う。
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