先日の講演の最後に
「内向きに深める」について質問してくださった方がいて凄くうれしかったです。
健康寿命を伸ばすという意味で
厚労省はじめいろいろな人たちがいろいろなことをPRしていて
それは本当にその通りだと思います。
病気も障害もなく過ごせる期間が長いのなら長いに越したことはありません。
活動的に過ごせる「場」が保障されるのであればこんなにいいことはありません。
でも「生きもの」としての人間には
必ず「老い」が待ち受けている。
その時に
量的向上をだけ追い求めるような思想は
「老い」に「負けた」人を結果として作り出してしまう恐れがある。
現に自分自身を追いつめている人がもう既に現れている。
外向きに広げられるように
考え、施策を充実させ、協力体制を整え
それはとても大事。
一方で
内向きに深める
ことの担保について
どこかで考えておかないと
誰かが実践できるように準備を整えておかないと
単なる「老いの否定」になってしまう。
老いのただ中にいる人だけでなく
老いを迎えつつある人
老いを遠くから見つめる人まで巻き込んで
結果として、たとえ意図していなかったとしても
「老いの否定」の大合唱になってしまう。
いずれそう遠くないうちに
人口の1/4が75歳以上になるというのに
「内向きに深める」
この実践ができる一番近道にいるのは Occupational Therapist だと思っています。
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