まずは
最も重要な、考え方・視点について、お伝えしたいと思います。
生活期にある方のポジショニングで
やっちゃいけないのに現場あるあるな考え方は
「姿勢を修正しようとする」「良い姿勢に矯正しようとする」考え方です。
生活期にある方で不良姿勢があると
その不良姿勢だけを見て
表面的に「良い姿勢」を想定して
そこから、差し引きマイナスで現状を判断して
「良い姿勢」に近づけようとする、といった考え方は
OTでもPTでも散見される考え方ですが
一見、良い姿勢になったように見えても
長期的には逆効果になることがとても多いものです。
(そして、設定した人はそのことに気がつけないで
対象者の不良姿勢、変形・拘縮がどんどんひどくなるという。。。)
認知症のある方の生活障害やBPSDに対して
表面だけを見てハウツーを当てはめるような対応の弊害について
私は、あちこちで言明していますが
ポジショニングもまったく同じで、同じコトが違うカタチで現れているだけなんです。
問題を対象者の状態像のせいに限定してはいけないのです。
もちろん、対象者自身の疾患や障害に起因する部分もありますが
関与する介助者の方法論と依拠する考え方・視点が不適切なこともあり
そして、その不適切な方法論に対しても環境適応しようとして
対象者の能力の過剰代償が生じている。
ところが、多くの場合に、結果として生じているに過ぎない過剰代償を
対象者の「問題点」として認識・判断してしまう職員があまりに多いのが現状です。
まず、視点・考え方を変えましょう。
現状を見て「劣っている」「悪い」と判断して「修正・矯正する」のではなくて
現状を見て「困っている」と判断して「助ける」視点で関与していきます。
そうすると、本当にすごくお身体がガチガチで変形・拘縮が強い方でも
筋緊張が緩和してお身体が柔らかくなり可動域が改善していきます。
最近のコメント