NHKの奇跡のレッスン「ハンス・オフト 答えはすべて基礎の中に」 を見ました。
以下、オフト語録です。
「シンプルにパスを出したらすぐフォロー」
「トライアングルを意識しながらフォロー」
「シンプルなプレー?わかっているよ。と言いつつも
本当は基礎の大切さをわかっていないことがある。」
そうなんだよ〜
「評価してるに決まってるじゃん」
「観察だってちゃんとやってるし」
と言う人は、もっと広くて深い評価や観察があることを
知らないのです。
私の講演を聞いたことのある人から
「自分ではちゃんと評価してるつもりだったけど
まだまだだと思った」
という感想を寄せられることがよくあります。
その度に
伝えることができて良かったと思います。
かつて、中井久夫は
「医者が治せない病気はあるが、看護できない病気はない」
という言葉を残しました。
認知症は治すことができない病気ですが
リ・ハビリス(再び適する)できない病気ではありません。
オフトの指導は、とても参考になりました。
サッカー以外のトランプでも特性を確認したり
基礎を説明した後に、実際に活用させる場面設定の工夫
狭い空間の中でのパス回しから広い場所、大人数でのパス回しへという段階づけ
混乱したら前の場面設定へ戻って再体験
意図が明確で子供たちをよく観てる。
場面設定に工夫があるから、
短時間でも頭と身体を使うハードトレーニングになってる。
常に状況を把握する。
状況を把握した上で判断・行動する。
ボールコントロールの技術があれば、それだけ注意を状況把握に向けることができる。
フェイントとかドリブルとか華麗なテクニックは注目されやすいけれど
基礎があってこそ有効に発揮される。
動きのある場面で発揮することが要請される能力は
動きのある場面でトレーニングしていく。
要素を分割して行うのではなく
実践の中で基礎能力を高められるように行う
そのための場面設定の工夫が本当に細やか。
状況は常に流動的だからこそ
状況を把握・判断・行動することをセットでトレーニングしていく。
変化が大前提になっているし
自らが変化の構成因子となることで局面を変化させていく
認知症のある方への対応にも通底すると感じました。
「時間がかかるでしょう。でもそれで良いのです。」
「自分で考えることが明日につながる。」
「シュートはパスと一緒なんだ。」
確かに「習得」には時間がかかるし
自分で考えなければ行動変容は起こらない。
私がバリデーションを学んだのは
ビッキー・デクラーク・ラビンというオランダ人だったけど
(オフトもオランダ人だとのこと)
受講者全員のバリデーションの実践をビデオで見あうという機会もあった。
任意のテーマを異なる対象者に対して異なる受講者が実践するから
現れ方は違ってもテーマの意味や目的を繰り返し観察することによって
理解が深まることを体験学習したことを思い出しました。
卒業試験?としての意味もあったのでしょう。
番組では昨年負けた強豪校との試合が設定されていました。
前半で2得点。
後半は押されたけれど辛抱してもう一度自分たちのリズムを取り返していました。
たった1週間でもこんなに変わる。
そして、これからも変わり続けるのでしょう。
自分自身で常に状況判断・行動という基礎を体験学習できたのだから。。。
指導者によってこんなにも子供たちが変わるんだ。。。
かつて、肢体不自由児施設で紀伊先生や古澤先生のデモンストレーションを
見た時のことを思い出しました。
すごい技術とかすごい指導を見ると
本当に勇気づけられます。
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