意思疎通困難な方とのコミュニケーション7

認知症施策

バタバタとした日々が続いていたので
すっかり更新が滞ってしまいました m(_ _)m
久しぶりの更新となりましたが、引き続きよろしくお願いします。

まず、暮らしの援助をするために協働して行うことの理解を得る
そのためのコミュニケーションを考える時には
1)自分のノンバーバルな表出をコントロールする
2)その場の状況や場面を評価し可能であれば修正する
3)伝える言葉は明確にシンプルに
4)視覚情報を提示する
5)アメありとアメなしを使い分ける
というような工夫をしています。

5)アメありとアメなしを使い分ける

行動分析学を勉強された方はご存知だと思いますが
行動変容を促す際には、かつて言われていたような「アメとムチ」ではなくて
「アメありとアメなし」を使うそうです。

ちょっと、言葉は悪いですけど、考え方として紹介します。

従来の「アメとムチ」は、
望ましい行動の直後に賞賛・報奨を与えることで行動を強化し
望ましくない行動の直後には叱責・罰を与えることで行動を弱化させるという考え方でした。

現在の「アメありとアメなし」では、
望ましい行動の直後に賞賛・報奨を与えることで行動を強化するが
望ましくない行動はスルーする、プラスもマイナスもないという考え方です。

お食事など何か日常生活上のことで今して欲しいことがある時に
何か曖昧なことを話してしまう場合には
何を話しているかわからないのに
話を合わせたり、問い直したりはせずに
「そうなんですね」
と確かに聞きましたということだけは伝えて
それ以上は深掘りせずに
「ところで〇〇は」として欲しい行動をできれば視覚情報とともに提示しながら示します。

ここで気をつけていただきたいことは
例えば「帰りたい」「ものがなくなった」など
意思表示がはっきりしている場合には別の対応が必要です。
そのような場合には、実は言語表出を促したほうが良いのです。
このことについては後日また。 

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