老婆心ながら、どうしても注意喚起しておきたいことがあります。
それは、認知症のある方に対して
やたら、ボディタッチをすること。
モチロン、親しみを伝えようとか
触覚刺激によって不安感を和らげてもらおうといった意図があるのかもしれません。
でも、決して忘れてはいけないことが幾つかあります。
1つ目は
たとえ、認知症があったとしても
相手には相手のパーソナルスペースがあるということ。
2つ目は
相手がどう受け取るのかということが
方法の選択の目的になるということ。
パーソナルスペースが広めの方もそうでない方もいらっしゃいます。
認知症のある方でも、常に敬語で職員に接する非常に礼儀正しい方がいらっしゃいます。
そういう方は、職員からタメ口やなれなれしく肩を叩かれたりなどの対応をされても決して言葉には表しません。
そのかわり、表面的にしか受け入れてもらえないと思います。
たとえ、善かれという意図であったとしても
パーソナルスペースに入るということは、侵害刺激となってしまいます。
礼儀正しい、相手への配慮がある方だと、内心イヤだと思っても
その場は表面的には受け入れてはくれるでしょう。
でも、それは、本来配慮される側の人がするべき側の人に配慮している。
という構図になってしまいます。
それって本末転倒ですよね?
逆に、物理的にもコンパクトな距離を好む方もいらっしゃいます。
相手がどのような表現を好むのか
相手の好む表現を把握し、その方法で表現するということが大切だと思います。
私たちは仕事柄
相手の身体に触れることを通常業務の一環としてごく普通に行っていますが
それは職業上必要だから許されることであって
他者の身体に触れるということは当たり前ではない
という前提を忘れてはいけないと考えています。
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