このたび、日総研出版さんから
「食べられるようになるスプーンテクニック」を上梓することになりました。
詳細はこちらをご参照ください。
http://www.nissoken.com/book/1824/index.html
「知識がなければ観察ができない
観察ができなければ適切なケアはできない」
というキャッチコピーは担当の編集者の方がつけてくださいました m(_ _)m
私はとても気に入っています (^^)
認知症のある方の食事介助は大変です。
さまざまなことが起こりますので
認知症のない方がもう一度食べることに挑戦するのも大変なことですが
それとは別の、あるいはさらにプラスしての困難さが伴います。
「認知症だから誤嚥性肺炎はしようがない」
「認知症だから上手に食べられないのは仕方ない」
「にわかには信じ難い」
私も面と向かって言われたことが何度もあります。
それはそう言った人の過去の体験に基づいての発言です。
そういう体験しかしていないから、そう言うしかないんです。
まさしく (^^;
でも、私の体験はまったく違います。
認知症のある方のさまざまな食べることの困難は改善できることが多い。
誤嚥性肺炎になってもCRP(炎症所見の1つ)が陰性化したまま
食べられるようになることが多い。
40分以上かかっても殆ど摂取できなかった方が
20分で全量摂取できるようになる。などなど。。。
つまり
認知症のある方の能力が低下して食べられなくなるわけではなくて
認知症のある方と私たち介助者とのDiscommunicationが起こっているのです。
「食べる」−「食べることを援助する」という関係の場におけるDiscommunication
だから、可能性がある。
主治医が大脳新皮質がコピー用紙1枚の厚みしかないと言うくらいに
脳萎縮が進んでいる重度の認知症のある方でも
介助が変われば食べ方が変わるようになるんです。
今、視点・発想の転換が求められているのだと感じています。
食べにくそうに食べているその食べ方の中にこそ
認知症のある方の能力が見え隠れしているのだという風に。
私たちが為すべきことは
食べ方を修正するのではなくて
合理的に発揮できていない埋もれている能力を見いだし
より合理的に発揮できるように援助するのだという風に。
食事介助に困っている方、現状の方法に何となく違和感を抱いている方に
読んでいただければ嬉しく思います。
そして
1人でも多くの認知症のある方が
よりラクにより安全により美味しくより長く
食べられるようになることを願ってやみません。
本の予約も受付中とのことです☆
すでにお申込くださった方もいらっしゃるとのこと
本当にどうもありがとうございます m(_ _)m
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