作業療法士として

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実は
私は過去あんまり「作業療法士として」働く
…という気持ちよりも
対象者の方に役立てるようになりたい
…という強い気持ちを抱いてきました。

初めて勤めたのが小児の肢体不自由児施設だったし
その後も老健で長く勤めていたので
「全身を観る」「リハスタッフ」という意識の方が
強かったと思います。

でも
不思議なもので
結果として
私は作業療法士として働いている
と言明できるようになっています。

自分自身の言葉で
作業療法とは何か…ということを言えるようになっています。

それは
作業療法を作業療法として
実践できるようになった…ということと
無関係ではないと思っています。

作業療法よりも
目の前のAさんにとって優先して必要な時には
バリデーションを実践できるようになった…からこそ
安心して作業療法を提案できるようになった
ということも大きいと感じています。

私は臨床家なので
一番興味のあることは、自分の腕…知識と技術を磨くこと。
そのことによって、目の前のAさんに寄与できるようになること。
少なくとも、Aさんにとって悪いことをしないですむようにはなること。

ただ、さすがに年齢を重ねてきて
イヤでも自分が第一線から退く日があるのだ
…ということを意識しないわけにはいかなくなってきました。
(若い頃はそんなこと微塵も感じなかったケド)

ある医師が
「精神科作業療法は作業療法士によってつぶされる」
と言っていたそうですが
そう言わずにいられなかったんだと思う。
作業療法の素晴らしさを知っているからこそ
似て非なるものを哀しいやるせない思いで見ていたんだと思う。

平成28年度は
作業療法士として…ということも
ちょっと書いておきたいなぁ…と思いました。 

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