学生さんには
必ずその日一日の「今日の行動計画」を立てさせ、毎朝確認し
夕方のフィードバックの時に
学生さんから「今日の行動結果」を報告するように指導しています。
学生さんが行動観察ができないのは
慣れていないということもあるし
知識が不十分だということもあるけど
それだけじゃなくて
実は一番大きな理由が
「自分が何を観察しようとしているのか明確ではない」
ことに起因することがすごく多いんです。
場面を見る=観察できる
そんな風に誤解している。
場面には、あらゆる障害と能力と特性が反映されてるのに。
よくあるのが
「食事を見学します」って言うから
(食事の何を見るの?)って聞くと
まず、学生さんは「え?」となる (^^;
食事という場面では
姿勢も上肢機能も道具操作も認知も記憶も習慣的遂行機能も
口腔機能も対人関係能力もその他etc.etc.。。。
いろんな「はたらき」を見ることができる。
だからこそ
自分が何を見るのか、明確にしておかないと
何となく姿勢を見て、何となく上肢操作能力を見て、何となく…
ということになってしまいがち。
意図的観察ができないと
行動観察ができるようにはならない
ということをしっかと体験学習していただきます。
自分の意図を明確にするから明確に観察できる。
どこまで観察できて
観察しそこなってしまったところがどこなのかを明確にできる。
そして、じゃあ、どうするか
ということを具体的に考えやすくなります。
そこを夕方のフィードバックの時に確認します。
もうひとつ、大切なことは
フィードバックの時に
まず、大抵の学生さんは時系列にそってダラダラしゃべりますから
そうじゃなくて
結果、概要、大枠から詳細へと
概念の階層性を意識しながら
整理して報告するように指導しています。
そうすると
体験したことがらの「意味」を明確に学生さんが理解しやすくなります。
得るべき情報の曖昧さや見落としに一層気がつきやすくなったり
観察から得られた情報の優先性や関連性にも気がつきやすくなったりします。
最近のコメント