手間をかけるから手間を減らせる

認知症のある方だって
できることはたくさんあります。

ただ、自分1人では難しい
誰かの目や手や諸々の工夫は欠かせないかもしれません。

ここに誤解があります。
根本的な誤解。

誰だって
相互関係の中に生きています。

環境との相互作用の影響の強さ

不適切な移乗介助をすれば
発揮できる能力だって異なってくる。

不適切な食事介助をすれば
発揮できる能力だって異なってくる。

まったく同じことが生活障害やBPSDへの対応の工夫全般に言えるだけです。

適切に手間をかければ
結果として手間は減ってくる。
ただ、ゼロにはならない。

適切な1手間であれば
将来の3手間を予防することができる。
今の1手間を0.5手間にとどめることもできる。

下肢で自重を支えられるのに
その能力を使わないような
しかも体幹の前傾を使えないような
移乗介助をしていたら
最初立てていた方が立てなくなるのも当たり前。

でも多くの場合に
移乗能力低下って言われてしまう。。。

移乗介助の時に
できるだけ長く能力発揮していただけるように
下肢で自重を支えるように
体幹の前傾を促すように
1手間をかけるから移乗動作の維持ができる。

自立支援とは
「がんばってやらせる」ことではなくて
私たちが適切な1手間をかけられるように
「適切さ」を問い直すことだと考えています。 

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