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【若手】No.30 作業療法士養成校での主な過程について

No.30 作業療法士養成校での主な過程について 私が作業療法士になりたいと思い始めたのは,高校2年生頃でした.運動部に所属していた私は怪我をすることが増え,「もう少し自分自身で体をケアできるようになりたい」と思っていました.そこから「人間の体について知りたい.そして自身でケア(リハビリ)ができるようになりたい」と考えが進んでいきました.こうして出会ったのが作業療法士であり,養成校へ進学しました.

 入学後,まずは卒業するために必要な単位数を取得するために,必修科目とは別に受講する選択科目を決めてカリキュラムを組みました.早いうちからできるだけ多く単位を取得しておこうと可能な限りの講義を受講したため,始めの頃は大変でした.
 しかし,進級するにつれて実習などで忙しくなるため,今ではその選択が正解であったように思います.1年次の講義は作業療法の基礎や人体(骨や筋肉,体内のメカニズム等)について多く学びました.
 夏には病院や施設を見学する実習があり,実際の現場に触れる機会がありました.講義が多く忙しさを感じることもありましたが,アルバイトや趣味に費やす時間も十分にあり,両立させて充実した時間を過ごすことができたのではないかと思います.

 2年次は作業療法の専門的な内容の講義が増えたことに加え,身体障害領域,精神障害領域の実習を経験し,私にとって作業療法について考えさせられる年となりました.
 まず講義ですが,1年次と比べ作業療法についての講義が増えました.新しく教わる内容が増えれば覚えることも増え,テスト前に苦労した記憶があります.同時に,1年前の自分よりも作業療法のことを知れているのかなと嬉しく思うこともありました.
 そして冬には,初めての校内実習がありました.グループで検査やレクを企画,準備,実施するといったものでしたが,この経験が私の作業療法への興味や関心を高めてくれました.作業療法のごく一部にすぎませんでしたが,教わってきたことに加え実際に経験したことにより理解が深まり,イメージが湧くようになりました.

 3年次はより発展した内容の講義が中心でした.大方の生徒が単位に余裕が出るため,選択科目は必要最低限の受講となり,講義数が減ります.その分,専門的な内容の講義が増え,十分に理解することが難しくなります.
 また,初めて校外で行なう4週間の実習があります.実際の現場で担当の先生に教わりながら,作業療法の一連の流れの途中までを実施しました.この実習から1人で臨むことになりますが,知識や経験がないためわからないことで溢れます.めげることもありますが,現場の作業療法士と共に1つずつ疑問を解決していくことで,大きな経験,成長に繋がります.忙しさゆえに辛さを感じることもありましたが,現場での作業療法を知る初めての機会であり,講義だけでは足りない作業療法のイメージを補うことができるのではないかと思います.

 4年次は実習,国家試験が主な年です.講義も多少ありますが,6月頃から6週間, 9月頃から8週間の実習があります.どちらも3年次と同様の過程で進めていきます.作業療法には身体障害や精神障害などいくつかの領域があるため,これら3回の実習を通し,自身が今後どのような職場で働きたいのか概ね見当をつけます.
 そして就職活動を行いますが,就職難ではないため,場合によってはさほど苦労しないのがメリットではないかと思います.探し方は様々で,学校に来ている求人票を見る,先生方と相談する,自身が実習で行った病院や施設を選ぶといった選択肢もあります.空いた時間に探しておき,実習中や実習後,国家試験後等に就職試験を受けます.
 2回の実習後にはいよいよ国家試験があります.範囲が広く覚える量が膨大であるため,焦らず計画的に進めていくことが必要です.私自身は,焦りが1番の敵ではないかと思っています.長期間1人での勉強は予想以上にストレスが溜まりますので,空いた時間を見計らって友人と少し話したり,ときには思い切って遊びに行っても良いのではないかと思います.国家試験は辛く大変なことに間違いはありませんが,3ヶ月間の勉強でも必ず合格できます.また,それまでの学生生活は国家試験の辛さ以上に楽しく貴重なものとなるはずです.是非,作業療法に興味を持ち,自分なりに楽しみながら学生生活を送っていただければと思います.

 最後に,入職して約1年経過しましたが,未だわからないことで溢れています.むしろ,この職業は「わかる」ことの方が少ないと私は思います.それは,未だに解明されていないことが多くあること,加えて,人を対象にしているため,理解しきれない部分があるからです.日々模索しながら何が最もその方のためになるのか,それだけは忘れず,先輩方に助けてもらいながら活動しています.

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