【若手】No.34 志しあれば、必ずそこに道は開ける

【若手】No.34 志しあれば、必ずそこに道は開ける 私は回復期リハビリテーション病棟で勤務する2年目の作業療法士です。

 私が作業療法士を目指したのは、青年海外協力隊として働く作業療法士の存在を知った事がきっかけでした。住んでいる国や根付いている文化が違う人に対しても献身的に治療を行い、笑顔になっている患者様を見た時、いつか作業療法士として自分自身の力で患者様を笑顔にしたいと思ったのです。

 専門学校に入学し、解剖学・生理学・運動学・精神医学など身体・精神の事について勉強しました。専門的な内容についていく事は、今まで勉強とは縁がなかった私にとって非常に大変でしたが、学ぶ意欲をもちながら授業に取り組む事で、様々な知識を身に付ける事ができました。そんな毎日を過ごしていく中で、より一層作業療法士になりたい気持ちが強くなっていった事を記憶しています。

 4年生になると臨床実習と国家試験の勉強が始まりました。臨床実習では実際の医療現場に入り、患者様に関わらせて頂く機会があります。患者様の身体の状態を理解し、その原因に対する治療までを自分自身で考察を行いながら進めていきます。経験もなく、知識も浅い状態のまま行っていく難しさも感じましたが、必死にもがきながら多くの事を学び、乗り越えた時間でした。更に、その実習を通じた素晴らしい指導者との出会いが、私を今の職業へと導いてくれたのだと思います。実習と聞くと辛いと感じる方も多いと思いますが、全てがそうではなく今まで学んだ事を実践できる喜びや楽しさ、今後の課題を明確にしていける時間だと感じています。

 実習後はなかなか国家試験の勉強が進まない事もありましたが、友人たちが必死に勉強する姿を見る度に入学前を思い出し、作業療法士になりたいという一心で必死に勉強をしました。国家試験当日は緊張もありましたが、今まで自分が努力してきた事を信じて全てを出し切りました。そして、無事合格する事ができました。

 現在は2年目の作業療法士として同期や先輩・後輩に支えられながら働いています。学生の頃以上に勉強する事や悩む事は多いですが、毎日楽しみながら仕事をしています。プロとしての自覚を持ち、学生の頃に勉強した解剖学・生理学・運動学などに基づいてリハビリテーションを行う事で、あの頃諦めずに勉強していてよかったと実感しています。
 患者様は病気や怪我によって起こる障害を受け止めながら生きていく事になります。私は一人の人間として、また作業療法士として患者様の人生の再スタートを一緒に後押ししていけるような存在でありたいと思っています。今後、作業療法士を目指す方、現在作業療法士を目指している方は是非諦めずに挑戦してほしいと思います。学生の頃、私が心がけていた事は「何があってもくよくよしない事」「最後まで諦めない事」でした。このような文章を書かせて頂くまでにはもちろん大変な事もありました。しかし、それ以上に多くの大切な出会いと、貴重な体験ができたと感じています。私はこれからも作業療法士として、たくさん勉強し知識・技術を身に付け、患者様に貢献していく決意です。

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