【若手】No.12 私の学生生活と、OTとしての第一歩

私の学生生活と、OTとしての第一歩 私は高校卒業後、浪人し文系の大学に進学しました。その頃、自分の興味のある事を真剣に取り組み、チャレンジしていましたが、ある時、それに限界(現実)を感じ2月程悩む時期がありました。
 そんな時、友達から「作業療法士」という仕事を教えてもらい、その足で本屋に行って「作業療法士になるには」みたいな本を購入しました。その後、スターバックスで一人コーヒーを飲みながら買った本を読み、自分を見つめなおした時、人の事を嫌いではないし、直接人に貢献できる仕事って魅力的だなと感じた瞬間が、私と作業療法の出会いだと思っています。

 作業療法と出会ったその年に大学を中退し、同年養成校に入学しました。
 1年の頃は解剖学や生理学等を分けも分からず、がむしゃらの勉強をしていたと思います。
 2年の頃は神経内科や整形外科等の科目が出てきて、難しいけど作業療法ってなんか医学的で楽しいなと思っていた時期です。
 3年の時は評価実習があり、患者様と初めて深く関わり人の人生の濃さ、重さを知りました。
 4年の時は学校時代の集大成。2回の臨床実習と国試がありました。

 臨床実習では、自分自身の自己洞察(自分はどんな人間なのか?)という事を考え続けながら、右往左往しながら患者様との関わりを続け、学校の先生や実習指導者からの協力を得ながら評価、治療と未熟ながらもやらせて頂きました。

 実習が終わり、いよいよ国試だけとなった時、自分の知識の少なさに衝撃を受け友達と一緒に一週間、一ヶ月とそれぞれ課題を決めながら勉強に取り組みました。
 そんな事を続けていたら、点数を取れなかった分野が取れるようになり、結果もついて来るようになったと思います。
 国試当日の試験終了直後は手ごたえは無く、自己採点で合格点は取れてはいるものの、マークミスしていないか?等、合格通知が来るまで心配で仕方なかったというのが正直なところです。

 現在、作業療法士となってまだまだ日は浅いですが、作業療法の「作」の字がやっとの事ぼんやりと見えてきたのかなっと感じています。
 僕の目からぼんやりと見える「作」の字というのは、少しの主観的視点、多くの客観的な視点を持ちながらその人の生活、環境、家庭、思想、価値観、哲学、人生。全部ひっくるめてその人と共に考え共に悩み、その人が主体的な生活を送れるようにお手伝いをさせて頂く事なのかな?と感じています。
 日々業務の中で、作業療法の可能性の広さを感じている今日この頃、さらに切磋琢磨を続け、多くの人に必要とされるような作業療法士を目指し、精進して行こうと思う毎日です。

(2007年3月,神奈川県内の養成施設を卒業)

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