【在学生】第33回 夢に向かって

夢に向かって

私は将来「人と関わる仕事」、「音楽を使う事が出来る仕事」に就きたいと思っていました。高校生になり進路選択の際に色々な職業を知っていく中でリハビリテーションを見学する機会があり、作業療法士という職業と出会いました。
そこでセラピストが患者様の話に対して真剣に耳を傾けている様子を見て、人の生活や人生に寄り添える事にやりがいを感じ、作業療法士を目指す事を決めました。さらに作業療法士について調べていくと、治療手段は音楽や手芸、スポーツなど多岐にわたり、音楽を使う事を仕事にしたいと考えていた私はその点にも魅力を感じました。実はこの時、音楽療法士という職業があることも同時に知りましたが、自分の土台をしっかりと築く為に作業療法士になる事を優先する事としました。

実際に大学生活が始まり、まず私が感じたことは「グループ学習が多い」という事です。授業では指定されたテーマについて考え発表する事や、何か物を作り上げたりと1人で行うのではなく、グループで取り組む事が多かったように思います。
私の学校は作業療法学科全体で1クラスと少人数であったため、グループ学習で一緒になる事でお互いを知り、更に仲を深めるきっかけとなりました。そのため学科の雰囲気はとても良く、分からないことは聞き合い・教え合い、大変な時はみんなで励まし合う関係になれました。

作業療法士になるためには普段の授業以外にも臨床実習や国家試験といった、乗り越えなければならない壁があります。臨床実習も国家試験も臨床に出る上でとても大切であり、必要不可欠ではあるものの、良い事ばかりではなく、大変なこともありました。上手くいかないことに悩み、どうしたら良いのだろうと考える事も多いです。
しかしそのような時に支えてくれたのは家族や先生、友人の存在でした。「自分は1人ではなく、みんなも同じように頑張っている。」そう思うと、自分も頑張ろうと前に進むことが出来ました。
また、もう一つ悩んだ時に思い出す言葉があります。それは「患者さんの為に作業療法士がいる事を忘れない」と言う事です。これは実習で指導して下さった方が仰っていた言葉で、とても基本的な事ですが、この言葉を思い出すと「なぜ自分が作業療法士を目指したのか」と言う原点に立ち返り、落ち着いて物事を進める事が出来る気がします。

最後に私は作業療法士を目指して本当に良かったと思っています。あと数日で社会人という今、大学生活を振り返ってみるととても充実した4年間を過ごす事が出来たと思います。それは、良い先生や素敵な仲間に恵まれ、家族に支えられ、何より自分の好きな事・やりたいことを学習する事が出来た時間だったからだと思います。
いよいよ春から自分の夢であった作業療法士としてのスタートを切りますが、また新たな夢に向かって一歩ずつ進んでいこうと思います。

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