【若手】No.7 学生生活を振り返って・・・

学生生活を振り返って・・・ 現在、介護老人保健施設に入職してからもうすぐ5ヶ月が経ちます。私は、大学を卒業し一度社会に出てから作業療法士の養成校へと入学しました。
 入学当初は、現役の子達の中で学生生活を送ることができるのかとても不安に感じていましたが、クラスの中には私と同じように社会人経験のある方も多く、そのような不安はすぐに無くなりました。4年間の学生生活を振り返ってみて、同じ作業療法士を目指す仲間として年齢は関係なく、何事も話し合えるクラスであったと思います。
 卒業した今でも先生を招いたクラス会やクラス旅行などが開かれており、交流は続いています。

 学校での授業に関しては、4年制の学校ということもあり、1、2年生では解剖学や運動学など基本となる授業が多く、3、4年生になりOTとしての専門的な授業や臨床実習、そして国家試験対策がありました。
 しばらく学校での授業というものから遠ざかっていたこともあり、テスト前には覚えるのにとても苦労しました。できるだけ学校の図書室などを利用し、クラスメイトと一緒に勉強し、分らないことを聞いたり時には人に教えたりすることで頭に叩き込みました。
 これは国家試験に向けての勉強でも同じでした。分からないことを分からないままにせず、納得できるまで先生やクラスメイトに聞き、吸収していくことで記憶力の低下を補っていきました。

 学生生活の中で一番楽しく一番辛かったのが臨床実習でした。実習中はデイリーノートやケースノート、さらにはケースレポート、レジュメ作成、発表、自助具作成など毎日、夜遅く(朝になることも多々ありましたが・・・)までかかってしまい逃げ出したくなる時もありました。
 しかし、訓練を一生懸命に行っている患者様の表情を目の当たりにした時、自分がOTになるための実習ではなく、一治療者として患者様に向かい合っているのだという意識を強く感じ、どんなに辛くても逃げ出さず最後までやり遂げました。
 この時の経験が今の私の支えになっています。

 数年前作業療法士になると志し、夢叶いましたが、今やっとスタートラインに立ったところです。実習で朝から晩まで患者様、利用者様の事を考えていた時の気持ちをいつまでも忘れずに、常に主語は「患者様にとって、利用者様にとって」である事を考えながら、作業療法士として今後精進していきたいと思います。

(2006年3月,神奈川県内の養成施設を卒業)

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