【在校生】第20回 作業療法士への期待☆

作業療法士への期待☆ 作業療法士養成校に入学してから早くも2年が経ちました。わたしは入学当初、ここまで忙しい学生生活を送ることになるとは思っていませんでした。

 私が作業療法士をめざそうと思ったきっかけはとても単純です。高校2年に進路で悩んでいた時に職業の本で見つけたのです。
 もともと人と関わる仕事が就きたいと思っていましたし、手工芸などの手作業も好きだったので「この仕事しかない!!」と確信していました。

 入学していざ学んでみると・・・解剖学、生理学、運動学など、医学的な勉強ばかりで驚きました!!よく考えれば、リハビリテーションを行う上で重要なことなのですが、高校時代の私は幅広い知識を必要とする職種だということに気づきませんでした。作業療法士という職業に対する理解が甘かったのかもしれません。

 しかしこの道を選んで後悔はしていません!!習得すべきことが多くてたいへんですが、学生生活はとても充実しているからです。同じ職業をめざす友達と、意見を出し合い、協力しながら学んでいくことはとても楽しいです。
 2年になってからは序所に専門的な科目も増えてきました。皮細工、陶芸、機織など、普通の大学ではやらないような授業がたくさんあります。作業療法士養成校ならではのカリキュラムであり、OTRとしての経験が豊富である先生から学ぶことができてとてもためになります。

 実習は精神科の病院に2週間行きました。初めて患者さんと接した時は、緊張で何を喋ればいいか分かりませんでしたが、患者さんの方から気軽に話しかけてくれ、逆に励まされたものです。
 また、今まで勉強してきたことを臨床の場につなげていくことの難しさを実感しました。これから先の実習に対しては不安でいっぱいですが、また新たな患者さんと出会い、評価や治療を行っていくのはとても楽しみです。

 今の私は、高校の時のように「私にはこの職業しかない!!」とは思っていません。仕事に就いてからもその気持ちは変わらないと思います。「作業療法士を選んだことが正しいのか」という純粋な疑問が残っていることと、もう一つ、この職業は「自分にふさわしい」という変な自信で続けるものではないと思うからです。
 その反面で高校の時から変わらないこともあります。それは作業療法士の仕事に対する期待です。実習に出て、この職業は患者と治療者という以前に、人と人との関わりであることを改めて感じました。
 私も、患者さん一人一人と向き合い、お互いが信頼しあえる関係を常につくっていきたいと思います。責任は重いかもしれませんが、その分やりがいのある、魅力的な仕事だと思います!!
 まだまだ未知なことはありますが、こうした期待を胸に、これからも多くのことを学び、経験を積んで作業療法士をめざしていきます!!

(2007年6月現在,神奈川県内の養成施設に在籍,3年生)

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