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【在校生】第17回 回り道も財産?

回り道も財産? 私は2005年4月、少し遠回りをして作業療法の道を選びました。養成校の心理学科卒業→予備校の社員→現在の養成校に入学という道を歩む間のあれこれを振り返ってみました。

 私は、人が幸せになるためにはまず心が満たされていなくてはいけないと考えて、カウンセラーを目指し、心理学科に進学しました。
 在学中は精神保健福祉センターでボランティア活動をしていましたが、心理職の方だけでなく、デイケアでリーダー的な役割をされていた作業療法士、精神科医、保健師の方等さまざまな職種の方と活動をともにさせていただく中で、心理職以外の仕事にも魅力を感じ、自分が何を目指すべきか迷うようになりました。
 そして結局、決められないまま進路選択の時期を迎えました。

 悩んだ結果、1.どの道さらに勉強をするならお金が必要 2.進学アドバイスという支援にも魅力を感じたことから予備校での仕事を選び、社会人としての経験を積みながら次の道を見極めることにしました。
 予備校で高校生の進路指導をしていた3年間で、遅ればせながら作業療法がどういった仕事であるのか知ることになり、他の職種も視野に入れてあれこれ考えた末、最後は心理の養成校と作業療法の養成校への進学の一騎打ちとなりました。
 「また何年も養成機関に通うなんてありえない!」という思いとはウラハラに、調べれば調べるほど作業療法が興味深く、精神と身体の領域の二つの病院で現場を見学させていただいたことが決め手となって作業療法を選択しました。
 どちらの分野も患者さんの笑顔が印象的で、作業療法士の方々があまりにもステキだったのです。

 私が作業療法を選んだのは、立ち止まって「問題」と深く向き合っていくよりも、とにかく動き出して、「健康」な面を伸ばしていきながら現状を具体的に上向きにしていく援助ができる点に魅力を感じたからです。
 「まずできなければ困るもの」(立つ・歩く・飲み込むなど)の先にある「できたらより満足のできる自分らしい生活が送れるもの」の獲得の援助に関わり、生活の質を高めるための柔軟な支援ができる点は、「人が幸せになる手助けがしたい」と心理学を目指し始めたときからぼんやりとイメージしていた、まさに自分のやりたいことではないかと感じています。

 現在の養成校に入学して約1年が経ちました。私は頭が完全に文系で、ただでさえ悪い記憶力も衰え始めているため、生理学や解剖学などの基礎的な知識を頭に叩き込むのは予想以上に辛いです。
 しかし、その辛さ以上に作業療法に魅力を感じますし、何より作業療法士になりたいという初心さえ忘れずにいれば、何とかなるもんだと思います。

 私は社会経験も浅く、大きなことは言えませんが、社会人だけど作業療法に出会ってしまったという方、今、迷っている社会人の方々にも、是非一緒に目指しましょうと言いたいです。
 作業療法士という資格は、持っている引き出しが多い分だけ、様々な対象者の人生を理解し、支援することができる、そんな仕事なのではないでしょうか。

 「回り道も財産になる仕事」だと私は勝手に考え、日々精進している毎日です。

(2006年3月現在,神奈川県内の養成施設に在籍,1年生)

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