お久しぶりです。現在介護老人保健施設で働いている「みっちー」です。
老健で働いている時も然り、病院で働いていた時も然り「歌」を用いる事は多くあります。そこで童謡だけでなく昔の歌謡曲、時には軍歌を用いる事もその方の反応を引き出すには有効な手段であると感じています。
集団リハビリテーション場面では見当識を促すために四季の話をした後に、その季節に合った歌を歌います。年齢相も70歳代~90歳代まで居るので誰にでも当てはまる童謡は有効だと思います。歌う目的(焦点)をどこにあてるかによって変わりますが、昔流行った歌謡曲は発声を促すという点ではもっと有効だと感じています。具体的には、戦後に流行した曲「りんごの唄」は非常に有名な曲です。この曲を集団の場で歌うと、童謡を歌うより1.5倍から2倍程度の声量が出ているなぁーと感じています。
重度認知症のある方に関するお話をします。1~2年前まで軍歌の「戦友」を自発的かつ頻繁に歌っていました。しかし、進みゆく症状の中で、今は自発的に歌う事はありません。コミュニケーションを図るも相槌のみで理解は難しくなっています。具体的には、目の前の環境における指示従命(ご飯を前にして「食べましょう」、トイレ等、目の前に手すりがある環境で「立ちましょう」)でも困難な状況です。しかしそのような方でも「歌」は想起できます。こちらが歌いだすと一緒に歌を歌います。
特に「戦友」や「りんごの唄」、「憧れのハワイ航路」、「青い山脈」、「お富さん」など昔の歌を歌っていると、時に全身を強張らせ、私の手を握り「なんだよー」と訴える事があります。
その方は今、自分の思いを言語化して伝える事はできません。しかし、何かしらを思ってそのような行動に出ているのではないのかなーと思っています。
童謡だけでなく、昔の歌謡曲を自分の引き出しの一つにする事も有効なのではないかなぁーと感じています(^^)