Tag: 問題解決
先日,利用者の通所時間帯に市営地下鉄ブルーラインが止まってしまいました.
第一報の連絡は非常勤職員からで,状況を聞くとしばらく動きそうもないとのこと.この時点では交通局のホームページ情報も更新されておらず,私たちとしても予測ができません.利用者をどうやって誘導しようかな…と考えていました.
そのあと続々と利用者から電話が入り「電車が止まっているので遅刻します」「今,どこの駅にいます」と報告できていました.すばらしい! 高次脳機能障害って一般的に「不測の事態が苦手」「臨機応変な行動が難しい」といわれているけれど,社会人として行動することができていました.新しい一面をまた発見ヾ(*´∀`*)ノ
みんな30分遅れで無事到着.「電車が動かなかったらどうするつもりだった?」と聞くと,「他線を使ってセンター南駅から徒歩」,「バス」など別の手段も検討したそうです.誰一人として「休む」という選択肢がなかったらしい…大人です.私ならサボって遊びまわっていたかもしれません.
非常事態から,利用者の想像以上の能力を知ることのできた,嬉しい一日でした.
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すてっぷななの玄関には,赤い自転車が置いてあります.開所したときに頂いたものなのですが…座面が高く足が接地できないので,毎回ドキドキしながらの乗車.先日も電柱と標識の間に挟まりました.
でも,これが大活躍しています.銀行や買い物に行く時はもちろん,あるときは緊急車両に変身.できれば変身させたくないのですが,高次脳機能障害の方,道に迷ったり,無断で外出してしまうなど,行方不明が起こりやすいのです.
利用者が外へ出てしまったとき,こっそりこの自転車で追跡し,見守りをします.「困ったときにはどうするのか」「何が目的で外出したのか」など,注意深く観察し,評価・支援を考えていきます.
その場で本人に声をかけてしまうのは楽だけど,その行動の問題解決方法までを見届けたい!
施設の中では見ることのできない,意外な能力に驚かされることも多いのです.
私たちって,リスク管理や時間を優先しがちで,つい先回りして支援していることが多いような気がします.でも,それは彼らの可能性を潰してしまっていることもある,ということを意識したいですね.
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