すてっぷななの玄関には,赤い自転車が置いてあります.開所したときに頂いたものなのですが…座面が高く足が接地できないので,毎回ドキドキしながらの乗車.先日も電柱と標識の間に挟まりました.
でも,これが大活躍しています.銀行や買い物に行く時はもちろん,あるときは緊急車両に変身.できれば変身させたくないのですが,高次脳機能障害の方,道に迷ったり,無断で外出してしまうなど,行方不明が起こりやすいのです.
利用者が外へ出てしまったとき,こっそりこの自転車で追跡し,見守りをします.「困ったときにはどうするのか」「何が目的で外出したのか」など,注意深く観察し,評価・支援を考えていきます.
その場で本人に声をかけてしまうのは楽だけど,その行動の問題解決方法までを見届けたい!
施設の中では見ることのできない,意外な能力に驚かされることも多いのです.
私たちって,リスク管理や時間を優先しがちで,つい先回りして支援していることが多いような気がします.でも,それは彼らの可能性を潰してしまっていることもある,ということを意識したいですね.