崎陽軒「シウマイ弁当」其壱

Steveです.

崎陽軒のシウマイ弁当,こんな定番中の定番を出してしまってスミマセン!!(前もって言っておきますが,今回は長いですよ!)

言わずと知れた,横浜が全国に誇るお弁当です.

・・・と書いて思ったのですが,いくら横浜とはいえ,たかが(といってはなんですが)シウマイを冠したお弁当がなぜ全国的に有名なのだと思います? 横浜equal中華料理,これはわかりますが,なかでもシウマイですよ!地味に過ぎませんか?

ところで,突然のわたくし事で申し訳ありませんが,最近,とある理由から,二十ン年に及ぶ職業人生ではじめてお弁当持ちになりました.毎朝早く起きて作ってくれる妻の弁当に大変満足して過ごしております(と,さりげなくageておきます).そんなある日,おいしいお弁当の3つの条件を見出しました.ごくアタリマエのことと流さずお聞き下さい.

おいしいお弁当の3条件

・ご飯がおいしいこと! 弁当の主役はご飯です.ご飯がおいしくなければ,おいしいお弁当はあり得ません.古米でないこと,おいしく炊けていることの他に,米粒を潰さず,かつ隙間なく(隙間があるとご飯が寄ります)装えていること,余計な水分が抜けていることも重要です.米粒は,口に運ばれるまでは空気を含んだひとまとまりでありながら,口内でのひと噛みによって簡単にバラける,それが美味しいご飯の装い方です.

・すべてのオカズそれぞれが,ご飯と相性良いこと! 意外にこれが守られていないことがあるんですよね.いくら単品でおいしいオカズでも,そのオカズでご飯がすすんでくれるようなモノが選ばれていないとなりません.なおかつ,オカズの中に含まれる水分が,時間経過とともに外へ流れ出さないようなものが適しています.お弁当のオカズは時間がたち,冷えた時が勝負です.作りたてで美味しいものでもお弁当のオカズとしては落第,なんてことはよくありますね.

・オカズどうしのバランスが良いこと! バランス,というと結構見た目が気になりますよね.赤と緑と黄と,なんて.確かに見た目は重要です.しかし忘れがちなのは,味や食感なんですよ.甘いもの,塩っぱいもの,辛いもの,そして固いもの,やわらかいもの,弾力のあるもの,などなど,まず味を優先して選択し,その上で彩りに配慮できれば完璧です.

あと,蛇足ながら,箸を使えないわけでもないのに,お弁当をスプーンやフォークで食べる人がいますが,ボクからすれば論外です.せっかくのご飯やオカズが,ステンレスの上に載って口に運ばれるなんて,なんてことでしょうか! 想像して比べてみて下さい.米粒や煮物,焼鮭,漬物などが,木箸で運ばれるさまと,スプーンやフォークで運ばれるさまを! せっかくのおいしいお弁当が,それだけで台無しになるのがわかりますでしょうか? 高価な箸ではなくてもいいんです.ボク的には割り箸でもOKです.せっかくのお弁当,箸(できれば木や塗の箸)で食べませんか?

さて,こんな面倒臭いことを考えながら,日々お弁当を堪能しているわけですが,元々好きだった「シウマイ弁当」が,上記条件に見事合致していることに,ある日気がついてしまったのです.「シウマイ弁当」という名を持ちながら,小さな幕の内弁当といっても過言ではないほどの見事な出来栄えなのです.

(続く)

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