製作者
曽我病院 佐藤良枝
目的
脳卒中後遺症片麻痺のある方の自主トレ用
対象
脳卒中後遺症片麻痺、手指のBr.stageがⅣ以下、理解力のある方
材料道具
台所用スポンジ
手の大きな方には浴室用もしくは洗車用スポンジ
製作方法
市販のスポンジを買ってきて対象者の手の大きさに合わせてカットします。
ポイントはそれぞれの指の(特に小指の)DIPjt.よりも少し大きめにカットすることです。
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コメント
脳卒中後遺症片麻痺のある方の手指の自主トレを設定するってなかなか難しいものです。
対象者の方は良くなりたいので自主トレを希望されていることが多いので、
安全でなおかつ効果のある自主トレを立案しようとして思いついたのがこちらです。
使い方は、麻痺側の手掌を上にしてスポンジを置き、握れる範囲でスポンジを握っていただきます。
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握ったところ
その後に力を抜くと(握る動作をやめると)スポンジの反発力でふくらんだスポンジによって手指が開きます。
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緩んだところ
指を曲げよう、伸ばそうと過度に意識するとかえって動きにくくなってしまうので、対象であるスポンジが縮む・ふくらむ感覚や視覚的変化に注意を向けるように促すとよいと思います。
握る動作が困難な方は非麻痺側の手で介助して行ってみてください。
セラピストとの恊働でなければできないリハプログラムもたくさんありますが、自主トレでできることを効果的にとりいれることができれば、それらの相互作用によって、また自主トレを行えたという体験によって、身体的にも心理的にも対象者の状態回復に寄与できるのではないかと考えました。