学術部スキルアップ研修会『脳卒中後の臨床上肢機能評価の現在~エビデンスのあるツールを知ろう~』、『がん関連の認知機能障害を評価する視点~化学療法誘発性のケモブレインとは!~』を開催しました。

前半は北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科作業療法学専攻准教授の天野暁先生より、脳卒中後の臨床上肢機能評価についてご講義頂きました。数多く存在する上肢機能評価の中でも、エビデンスのあるツールについてFugl-Meyer AssessmentとAction Research Arm Testを取り上げ、各評価法の下位項目ごとに細かくポイントを整理しながらご説明頂きました。また評価方法だけではなく、どのような目的で使用するのか等、ICF分類を使って分かりやすく教えて頂き、学生や若手でも非常に理解しやすい内容でした。

後半は広島大学大学院医系科学研究科精神機能制御科学講座助教の齊田和哉先生より、がん関連の認知機能障害を評価する視点について、化学療法誘発性のケモブレインに関する知見を取り入れながらご講義頂きました。化学療法や放射線療法など、がんの治療そのものの影響だけでなく、抑うつや不安など、治療に伴う心理的要因も認知機能に影響を及ぼしている事など、最新の知見を用いており、とても興味深い内容でした。また、リハビリテーションガイドラインで用いられている作業療法介入や国際的に使用されている評価法についても具体的に説明して頂き、明日からの臨床にも活かす事のできる有意義な内容でした。

【講義の様子】

 

 

 

 

 

 

【参加者の内訳】

 

参加者は1~5年目の若手セラピストが最も多かった一方で、10年目以上のベテランセラピストの内訳も30%近くを占めており、幅広い層の方々にご参加頂きました。

 

 

 

講師の天野先生・齊田先生、そして参加者の皆様におかれましてもありがとうございました!今後も様々なスキルアップ研修を開催していきたいと思いますので、皆様のご参加をお待ちしております!

(文責:学術部 上野)

 

 

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