作品No.17 くるくる文字盤

作品
くるくる文字盤 
製作者
藪崎さや子OTR(横浜市総合リハビリテーションセンター)

目的
コミュニケーションの困難性を軽減する

対象
肩関節、肘関節の運動機能の低下によりB5版・A4版の文字盤の使用が困難になってきたが、手関節、手指の運動機能がある程度残存している方。

材料・道具
<材料>段ボールなどの固い紙、色画用紙、壁ピン、木工用ボンド、50音表
<道具>コンパス、又は丸皿等の円形状のもの、はさみ、ペンチ

製作方法

  1. 対象者の手の大きさ・手指の関節可動域範囲を測定する。
  2. 適切な円の大きさ、指差ししやすい50音それぞれの大きさ・配置方法を評価する。
  3. 1、2の評価をもとに、円の大きさ、50音の形状・サイズを決める。
    くるくる文字盤
  4. ◆ くるくる文字盤の大きさは、使用される方の手のサイズ、手指の関節の可動域等によって変えていきます。
  5. ◆ 上図では一行を細長状にしていますが、台形や円錐形にして、一文字が占める面積を広げる工夫も必要なことがあります。
    固い紙で円を切り抜き、色画用紙を貼る。
  6. 50音の用紙を作る。
  7. 壁ピンの針をペンチを使って1/3程度の長さに切っておく。
  8. 50音を放線状に配置させて円上に貼る。
  9. 円の外周に3の壁ピンを木工用ボンドで固定させる。 

使用場面
くるくる文字盤

◆ 文字盤の中央を壁ピンで固定し、くるくると回転させるようにします。

くるくる文字盤

◆ 文字盤の外周に配置された壁ピンに指をかけて回転させます。

くるくる文字盤

◆ 上図は「け」を示しています。

くるくる文字盤

◆ こちらは「か」を示しています。

<番外編>
くるくる文字盤は、逆さ文字にして、鏡に写すことで、仰臥位でも使用できます。
くるくる文字盤

1.50音は逆さ文字にします。
2.鏡に映すことで読み取ります。
※ 文字盤と鏡の位置、上肢のポジショニングに注意します。
 
コメント
 文字盤の使用が困難になってきた場合、視線で透明文字盤を操作したり、ドラッグボールとスクリーンキーボードを使ってパソコンに文章を打ち込んだり、コミュニケーション機器を導入する等の代償手段が既にあります。
 しかし、対象者が高齢者である場合、それまで馴染みのなかった機器の操作習熟は困難なことがあります。
 その方の生活スタイルに見合った選択肢を出来るだけ数多く提供したいと思い、今回の文字盤を考えました。
 材料が安く手軽に手に入り、製作方法にも特殊な工程は一切ありません。効果の判定のため、是非臨床の中でご評価いただき、その結果を教えていただければ幸いです。
 よろしくお願い申し上げます。

 

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