Category: 地域リハの泉

147号:認知症のある方への作業療法・前編 成功と失敗

 地域リハ部ではH21年度より、県内の障害者・当事者団体との交流・連携を推進するため、活動取材を行い、その様子を県士会ニュースで紹介してきました。
 取材の際に、認知症者のご家族から、「認知症の人に対して作業療法士がどのように関わっているのかわからない」「地域に作業療法士がいるのか?」といった声が多く聞かれました。それらの当事者の声からは、認知症の方の地域生活支援に関わる作業療法士の少なさや、活動自体がよく知られていないことが伺われました。
 そこで今回、地域リハ部の試みとして、認知症の方に関わるベテラン作業療法士から、認知症の作業療法における基本的な考え方や、実践の工夫等を教えていただくインタビューを企画しました。現在そして今後、地域で認知症の方に関わる作業療法士にとって実践のヒントとなることを期待しています。本号と次号に亘って、佐藤先生のインタビューをお届けします。

「認知症のある方への作業療法・前編 成功と失敗」

財団法人積善会 曽我病院 認知症治療病棟 佐藤良枝 先生

147号:認知症のある方への作業療法・前編 成功と失敗プロフィール:県内の養成校卒業後、静岡県で小児分野の作業療法に従事する。その後神奈川に戻り、介護老人保健施設(以下、老健)および曽我病院勤務を経て、老健の作業療法士としてリハビリテーション全般に従事。本年4月から再び曽我病院認知症治療病棟に勤務している。臨床25年目。

―はじめに、現在のお勤め先について教えてください。

 曽我病院は、急性期病棟1、療養病棟4、認知症治療病棟2、大規模デイケア・ショートケアを有する精神・神経科の病院です。私が勤務する認知症治療病棟は、定員53名で男女比はほぼ1対1、50~90歳代の方が入院しています。OTは病棟に1名で、入院時にスクリーニングをして、必要なリハビリテーションを検討、大集団と小集団、個別を併用して実施しています。車いす使用の方も多いのですが、老健では当然OTの業務であった車いすや姿勢の管理など身体面へのアプローチが、認知症病棟のOTでは未だ十分フォローできておらず、その点は今後の課題です。

―認知症のある方との関わりで、成功したことや効果を感じた経験をお聞かせください。

 成功や効果というよりも、私はモノゴトは相互関係の中で起こると思っています。以前、いつも顔を強張らせた認知症の患者様がいました。その方はうまく言葉が出ず、いつも職員の手を掴んで引っぱり、ドアを開けて欲しいことを行動で示しました。職員は皆「あの方は拘りが強くて。何を言っても、どうしてもダメ」と対応に困っていました。ある時、私の手を引っ張るその方に「私、今は行けないのです。ごめんなさい」と言うと、その方の手が「緩む」という経験をしました。時間をかけて関わっていくうちに、その方は「今は行けません」と言うと、いつもすっと手を緩めてくれるようになりました。声をかけると、言葉にはならないものの、次第に、表情に変化が出て目元や口元が笑うようになり、それを見た周りの職員の対応・ケアは、以前とは違うものへと変わっていきました。その方は、声を立てて笑うこともできるようになりました。つまり、こちらが変わると相手も変わる、ということだと思います。

 もうひとつは、食事の介助に関することです。重度認知症のある方では口腔・嚥下の訓練実施は難しい場合が多いのですが、そのような方でも、食事介助だけで変わっていくことを何度も経験しました。ある方は、赤ちゃんの吸啜様に口をチュウチュウと啜るだけだったのが、今では、スプーンを目の前に少し待つことが出来るようになり、さらに舌の動きも出てきました。専門的な訓練を実施したのではなく、OTが食事介助を毎日継続することだけで、対象者が変化したのです。これが何を意味するかというと、その方に合った適切な介助(ケア)を行ったから、本人の持っていた本来の能力が引き出されたのだと思います。しかしこれは逆に考えると、こちらの不適切な介助に相手が適応した結果として、不適切なパターンを学習することがあるとも言えます。これはとても怖いことです。日頃の自分のあり方を見直すことがまず大切だと思っています。

―認知症のある方を支えるチームの一員として、OTができることは何でしょうか。

 私はまず、OTと対象者の1対1関係の中で、対象者の良い変化を導きだすように心がけています。OTは、他職種に比べ、対象者の能力を最も見出し易く、対象者の能力を信じることができる職種だと思っています。

―対象者の「能力」を生活に活かすために、他職種との連携方法に何か工夫はしていますか?

 対象者の変化を定着させ、再現性のあるケアを確立してから、看護・介護によるケアに引き継ぐようにしています。
 これは、対象者にも「失敗体験をさせない」、そして他職種の方々にも「失敗体験をさせない」といった考えからです。
 「OTが言うからやってみたけれど、やっぱり上手くできない!」などと、チームワークの悪さからケアの失敗を招くと、対象者が本当はできることも「できない」という烙印を押されてしまうことに繋がりかねないからです。
 私は今の職場では、基本的な知識の共有として、看護・介護職員対象に、少人数での勉強会を実施しています。またケア場面では、ケアの違いによって対象者が「こんなにも変わる」ということを他職種の方に体験してもらうようにしています。しかし、他職種との連携については、職場によってさまざまな状況があると思います。より高度なレベルで他職種との関わりができる職場もあれば、そうでない職場もあると思います。たとえ、どのような状況でも、おかれている状況の中で「双方がつぶれない」「関係性を保つ」ことを前提に、Bestを望むのではなくてBetterを積み重ねていく、状況を改善していくために今の自分ができることを考え、積み重ねていくという姿勢が重要だと考えます。

―認知症のある方と数多く関わってきた佐藤先生ですが、失敗したという経験はありますか?

 失敗はたくさんあります。その中でも10年以上前の「脳みそ預かり事件」は、今でも対象者の顔が思い浮かぶ程、忘れられません。ある女性が、「次のトイレに行く時間は何時だい?」と私に尋ねてきました。私は「○時ですよ」と答え、「時間になったら声をかけますね」と付け加えました。すると、その方は「わははは」と笑って、「そうか、脳みそ預けちまえばいいんだ」と言われました。その一言は私の胸に刺さりました。よくよく考えると、その方は尿意があって、それを言葉で伝えることもできて、確認のために夕方職員が自分に声をかけてくる、ということも理解していました。私の発した「時間になったら声をかけますね」という言葉は、その方ができることまで私が奪ってしまうことを暗に伝えています。私は何も考えずに、そのような言葉を口にしていました。対象者の脳みそを奪い、私の脳みそが、その方の身体を動かしてはいけない。対象者の自律と援助のあり方について深く反省しました。これは、今でも忘れられない大きな失敗です。

 もう一つの失敗も、10年以上前のことです。ある女性に、雑巾縫いをしてもらいました。縫い目も細かくきれいに揃っていて、スムーズに手先を動かしていたので「上手ですね」と声を掛けました。しかしその方は険しい表情で「こんなに下手になってしまった」と何度も繰り返しました。そばにいた看護師が褒めてもその方の表情は険しいままでした。その方は昔、近所の人の羽織まで縫った実力のある方でした。傍から見れば、その方の雑巾縫いはとても上手に見えていたけれども、本人はきっとその時「昔の感覚とは違う」ことをはっきりと体感されたのだと思います。その方自身がどう感じているかということは、見た目や結果だけではわからない。特に、はっきりと形に残ったり、明確なフィードバックのあるアクティビティは、慎重に取り扱わなくてはいけないのだと実感しました。

―佐藤先生のように、自身の言葉かけや行動のあり方を見返すことのできる、OT自身の感性も大切ですね。

 私は、学生時代の経験が役立っていると思います。授業で手の装具を作成した際、先生に「型紙をきちんと作りなさい」と言われました。他の授業では、「作業を対象者にやってもらう前に自分で一度やってみなさい」とも。共通しているのは、事前準備をきちんとしなさいという教えです。また、「君たちの様な若造が人様の手助けをしようなんて無理だ」と言われたこともあります。ショックな言葉でしたが、否定もしきれない自分がいました。「だからこそ努力しなさい」と言われたことが、今も心に響いています。

―初心を忘れないことは、とても大切ですね。是非、仕事に悩みを持つ若手OTの方々にも伝えたいですね。

 若いOTの方は、「良いことをしよう」と考え過ぎではないでしょうか。その前にまず、「悪いことをしない」ことが何より大切だと思います。良いことをしようとして、やってみるのはいいのですが、それが却って対象者を悪くしていることはないでしょうか?「悪いことをしない」ように意識し実行することは「良いことをしよう」とする以上に困難な面もありますが、だからこそわかることもたくさんあると思います。(次号に続く

(文責:河村)

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146号:神奈川頸髄損傷者連絡会

頸損解体新書2010団体名:神奈川頸髄損傷者連絡会
 神奈川頸髄損傷者連絡会(以下「頸損会」)との交流は昨年度から開始しました。当士会には頸損会が企画するイベントの情報や、研修会などの情報を提供いただいております。今回は今年度提供いただいた冊子「頸損解体新書2010」の紹介をさせていただきます。
 「頸損解体新書2010」は全国頸髄損傷者連絡会が編集したもので、2010年3月9日に発行されています。第1部~第4部で構成されており、第1部では「人生をあきらめない、自分らしく生きる」というテーマで、受傷から現在までの体験や在宅生活でのエピソード、結婚や子育て、就労についてなどを各会員が綴っています。ライフステージ毎の心情やその変化、就労の際の工夫している点など作業療法士の興味をそそる内容となっております。第2部「頸髄損傷者の自立生活と社会参加に関する実態調査報告」第3部「頸髄損傷者の自立生活と社会参加の促進に向けた提言」第4部「資料編」。

頸損解体新書2010-ひとりじゃないよ-
頒価2,000円
編集:全国頸髄損傷者連絡会
本部:東京都新宿区西早稲田2-2-8 全国心身障害児福祉財団ビル5階 TEL:03-3208-1655 FAX:03-3341-5017

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146号:脳卒中者友の会・泉睦会

 地域リハ推進班では「関係職種・機関・組織との連携や神奈川県民との連携により地域リハビリテーションの普及・推進を図る」目的として、障がい者(当事者)団体の活動の広報を昨年度よりおこなってきました。
 今年度も引き続き障がい者(当事者)団体の活動を広報していきます。

脳卒中者友の会・泉睦会団体名:脳卒中者友の会・泉睦会
取材した活動:第15回泉睦会・泉区中途障害者文化祭
日時:平成22年9月9日(木)13時00分~15時00分
場所:横浜市泉区市役所1階 区民ホール

【取材の概要】
 昨年の11月号(県士会ニュースNo.140)で取材をさせていただいた「脳卒中者友の会・泉睦会(せんぼくかい)」主催の第15回泉睦会・泉区中途障害者文化祭が、9月6日(月)~10日(金)に行われました。今回、地域リハビリテーション部員2名が文化祭に参加し、出展作品の鑑賞および、会の活動状況や作業療法士との連携の可能性について石川敏一会長よりお話を伺いました。

脳卒中者友の会・泉睦会【文化祭の様子】
 文化祭は、泉睦会が運営するサークル活動の参加者が、個人または集団で作成した150点を超える作品群(ちぎり絵・書道・編み物・工芸・絵画・写真など)の展示を中心に、片手でできる編み物の実演コーナー等が設置されていました。地域住民の皆様に、当事者が片手や非利き手で懸命に取り組んでいることを理解し、より興味深く鑑賞してもらいたいという意図から、すべての作品は、作成風景の写真や本人のコメントと共に掲示される工夫が凝らされていました。また特筆すべきこととして、文化祭の企画、展示準備、当日の受付・ご案内等の業務すべては、泉睦会の脳卒中当事者がそれぞれの役割担っており、正に「当事者主体」の文化祭として運営されていました。

【当事者会と作業療法士の連携の可能性】
脳卒中者友の会・泉睦会 石川会長は、「専門職はもっと当事者を使うべき。健常者に片手でもできると教えられるより、当事者が片手で編み物をする、左手で字を書く姿を見た方が、『あの方にできるのなら自分も』と思えるでしょう。教えるのは当事者同士の方がよい場合もあります。」と自身のお考えを話されていました。このことは、当事者は「支援される立場」のみでなく、「支援者」としても地域で活躍できる可能性を教示しています。今回の取材を通して、地域支援を行うチームの一員として「当事者や当事者団体」を位置づけ、専門職と連携し合える関係性を確立することが今後必要だという共通認識が両者に芽生えました。まずは、自らの地域における「顔の見える関係」作りが必要だとも会長は強調されていました。

【泉睦会の活動から学ぶべきこと】
 全国の脳卒中者友の会は、メンバーの高齢化や再発、介護保険サービスの拡充等によって新規加入者が減少し、多くの会において存続自体が困難となりつつある中、泉睦会は設立から24年間、一貫して「自分たちで」という強い意識の下、活動を続けています。時代の流れの中、医療・介護保険制度や治療方法・体制の違いはあるにせよ、当事者の声を聴くことや、泉睦会のような当事者の会のノウハウを知ることは、地域リハビリテーションの一端を担う者として重要な学びとなります。百聞は一見にしかず。興味を持たれた皆さま、是非一度「泉睦会」の活動を訪れてみてはいかがでしょうか。

(文責:地域リハビリテーション部 笹森・河村)

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146号:てんかんの基礎知識「てんかんの定義と発病率」

団体名:日本てんかん協会神奈川県支部
 日本てんかん協会神奈川県支部(以下「てんかん協会」)との交流も昨年度から開始しました。1回/月おこなわれる勉強会に参加しながら、互いの組織の情報交換をおこない理解を深めてまいりました。
今年度はさらに理解を深めるために、てんかん協会の会員にご協力いただき、日常生活の様子を県士会ニュースに掲載させていただく依頼をしております。
 次号以降に掲載予定のため、今号ではてんかんの基礎知識を復習したいと思います。

基礎知識1「てんかんの定義と発病率」
 従来てんかんは「てんかん発作を繰り返し起こす大脳の慢性疾患」と定義されてきましたが、「少なくとも1回のてんかん発作があり、発作を起こしやすくする永続的な脳の機能や状態の変化があること」と改められました。また、「発作が起こるような脳の状態をさすだけではなく、発作がもたらす神経学的、認知、心理、社会的な影響も特徴」としています。
 てんかんは、こどもから高齢者まで、どの年代の人にもみられるありふれた病気です。今までは15歳未満の発病に注目されてきましたが、65歳以上の高齢者においても発病率・有病率が高くなっていることが注目されるべき点です。
 アメリカ(ミネソタ)の調査では、思春期以前の発病は全体の約半分でしたが、発病率でみると70歳以上がもっとも高いという結果が出ています。またイギリスでは全体の4分の1の患者さんが60歳以上の発病でした。
 すでに治ってしまい服薬もしていない人を含めた人の割合を表す累積発病率は、一般的に0歳~75歳までに3%に達するといわれています。つまり、てんかんは100人に3人が経験する病気だということです。

文責:地域リハビリテーション部 木村

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141号:社団法人 認知症の人と家族の会神奈川支部

 地域リハビリテーション部(以下、地域リハ部)では、より地域に基づいた活動を目指していきたいと考えており、その一つとして神奈川県内の障害者団体との交流・連携を推進するための事業を展開していきます。今年度は様々な障害者団体の活動を把握するため、それぞれの会合に参加し、その状況を県士会員にお伝えしています。
 今回は、社団法人認知症の人と家族の会神奈川支部の「若年期認知症家族・本人のつどい」に参加しました。

【社団法人 認知症の人と家族の会神奈川支部】
日時:平成21年9月27日(日)・11月22日(日) 11:00~15:00 
場所:横浜市旭区 地域生活支援拠点「ほっとぽっと」 

<(社)認知症の人と家族の会神奈川支部の紹介>
 社団法人認知症の人と家族の会(旧呆け老人をかかえる家族の会)は、1980年に発足した認知症に関わる当事者を中心とした全国的な団体であり、43都道府県に支部をもっています。認知症の本人、介護家族、認知症の介護に携わる専門職、認知症に関わる医療職や研究者、認知症に関心のある人、ボランティアなどが会員となり活動をしています。
 今回取材した神奈川支部の活動は、懇談会(家族懇親会、若年期のつどい、地域のつどい)、電話相談、会報の発行、介護家族のリフレッシュ旅行などを中心に展開されています。また今年度からの新たな取り組みとして、一部の地域(横浜市旭区)で、若年期認知症本人を対象にした「木曜会」というグループ活動を週1回行っています。

<「若年期認知症家族・本人のつどい」への参加>
 2ヶ月に一度に定期開催されている「若年性認知症家族・本人のつどい」に9月と11月の2回にわたり参加しました。
 会には、ご本人・ご家族・世話人の方々・代表の石心会川崎幸クリニック院長の杉山孝博先生はじめ医療・福祉関係者など総勢40名を上回る方々が参加していました。ご本人とご家族が一緒に参加する方々や、ご家族のみ参加する方、そのなかにはお子さんの姿もありました。
 活動は、ご本人とご家族に分かれて行われていました。家族懇親会では、一人一人の参加者が、介護生活の様子や悩み等を話され、周りの参加者からは、介護上のアドバイスや制度の有効利用について等、経験に基づいた具体的なアドバイスが交わされました。杉山医師からは、医学的な情報提供や、認知症者の行動が持つ意味や関わり方の工夫について非常に参考となるわかりやすい説明がありました。午前・午後を通して約3時間にわたる、実に活発で有意義な意見交換の時間でした。
 本人の部では、午前の活動として、近くのスーパーマーケットまで参加者の昼食の買い出しに行きました。世話人と一緒に必要な数を確認しながら、皆さんが好みのお弁当・お菓子を選びました。午後の活動では、9月は散歩とカラオケ、11月は室内レクリエーションを行いました。レクリエーション内容は、自己紹介と出身地紹介、歌体操、新聞紙を使った対戦式ゲーム、食べ物しりとり等です。普段は外出活動が多いため、天気の悪い日に取り組める活動を取り入れたいという世話人からの提案により、当日参加した部員が中心となってレクリエーションを行いました。

<おわりに>
 参加したご家族や世話人の方々からは「作業療法士が地域でどのような活動しているのかわからない」「認知症に作業療法士は関わっているのか?」といった声が聞かれました。また同時に、「認知症本人の活動について、作業療法士のアドバイスがあるとよい」とも話して頂きました。認知症者とそのご家族の生活支援に関わる職種として、作業療法士が地域により多く活動を広げていく必要性を改めて感じる機会となりました。

社団法人認知症の人と家族の会神奈川支部の活動を、活動を必要とされる方に是非お知らせください。
社団法人認知症の人と家族の会HP(http://www.alzheimer.or.jp/

(文責:地域リハ部 笹森 河村)

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140号:脳卒中者友の会 泉睦会(せんぼくかい)

 地域リハビリテーション部(以下、地域リハ部)では、より地域に基づいた活動を目指していきたいと考えており、その一つとして神奈川県内の障害者団体との交流・連携を推進するための事業を展開していきます。今年度は様々な障害者団体の活動を把握するため、それぞれの会合に参加し、その状況を県士会員にお伝えしています。

 今回は「日本てんかん協会神奈川県支部」と「脳卒中者友の会 泉睦会」の会合に参加しました。

(文責:地域リハ部 笹森、河村)

【脳卒中者友の会 泉睦会(せんぼくかい)】

日時:平成21年9月26日(土)13:00~15:30
場所:横浜市踊場地域ケアプラザ

 脳卒中友の会「泉睦会」のリハビリ体操教室(コスモスの会)と音楽教室(ハーモニカクラブ)を見学し、会長・石川敏一氏と副会長・米沢弘行氏にお話しを伺ってきました。
横浜市泉区中心に活動している泉睦会は、老人保健法の機能訓練事業B型のOB会からはじまり20年以上、月例会やリハビリ教室(当事者で担当・運営し、外部講師だけでなく当事者自ら講師するもの、地域住民も参加できるものなど多様なニーズに合わせて12の教室設けている)など、閉じこもり予防の目的も含め、交流を図っています。ハーモニカクラブではクラブ内で合わせるだけではなく、発表の場を設け月例会や歌声喫茶でも演奏されているそうです。石川氏は「片マヒでもできる楽器・ハーモニカで県内合同演奏会をしたい。そのためなら指導にいく!」と熱く語っていました。

 話を伺ったお二人とも横浜市片マヒ協会や全国脳卒中者友の会連合会に携わり、当事者の立場から提言するなど積極的に活動されています。また当士会とも良好な関係を築いていきたいと仰っていました。

 神奈川県内の友の会は横浜・川崎市内に6つ程で、自分の近くの地域に無い場合でも個人会員を募集しています。会に参加し、そのノウハウを伝え、近隣の仲間で支部を作っていきたいと切望されていました。

(泉睦会HP http://www.geocities.jp/senbokukai/
(NPO法人全国脳卒中者友の会連合会HP http://www.jsa-web.org/selfhelp/shg00.html


>>  社団法人日本てんかん協会神奈川県支部の記事はこちら

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140号:社団法人日本てんかん協会神奈川県支部

 地域リハビリテーション部(以下、地域リハ部)では、より地域に基づいた活動を目指していきたいと考えており、その一つとして神奈川県内の障害者団体との交流・連携を推進するための事業を展開していきます。今年度は様々な障害者団体の活動を把握するため、それぞれの会合に参加し、その状況を県士会員にお伝えしています。

 今回は「日本てんかん協会神奈川県支部」と「脳卒中者友の会 泉睦会」の会合に参加しました。

(文責:地域リハ部 笹森、河村)

【社団法人日本てんかん協会神奈川県支部】

日時:平成21年9月19日(土)10:00~12:00
場所:ラポール横浜

 社団法人日本てんかん協会(別名:波の会)は、’73(昭48)に二つの病院の待合室でできた「小児てんかんの子どもをもつ親の会」と「てんかんの患者を守る会」が、’76(昭51)年10月に統合し、国際障害者年の’81(昭56)年に厚生大臣(当時)から許可され、社団法人になりました。

 てんかんに対する社会的理解の促進、てんかんに悩む人たちの社会援護活動、てんかん施策の充実をめざした調査研究や全国的な運動を展開し、47都道府県の支部で学習会や交流会が行われています。

 今回は神奈川県支部の学習会に参加させていただきました。学習会は1回/月の頻度で行われており、テキストの抄読をおこなっているとのこと。この日はテキストの著者(臨床心理士)による講演を拝聴することができました。参加者は当事者、家族と支部のスタッフ。専門職の参加も期待しているとのこと。

 参加者(当事者)の1人の話では、「発作がいつ起こるかわからないので、外出に抵抗を感じる人達もいる」とのこと。外出先で発作が起こり、救急搬送されたときの自己負担のことや、駅のホームで電車を待っている間の立ち位置のこと、発作の度に呼び出される家族のことを考えると自ら閉じこもりになってしまう人も少なくないとのこと。支部でおこなう交流会などは外出のいい機会になっているとのことでした。

(社団法人日本てんかん協会 http://www.jea-net.jp/
(社団法人日本てんかん協会神奈川県支部 http://www005.upp.so-net.ne.jp/nami/


>>  脳卒中者友の会 泉睦会(せんぼくかい)の記事はこちら

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139号:日本ALS協会神奈川県支部・総会

 一般社団法人となった神奈川県士会には、神奈川県民にとって有益な事業運営が更に求められていると感じております。今年度から部の名称を新たにして地域リハビリテーション部(以下、地域リハ部)となり、より地域に基づいた活動を目指していきたいと考えています。その一つとして神奈川県内の障害者団体との交流・連携を推進するための事業を展開していきます。

 第一歩として、6月に神奈川頸髄損傷者連絡会(以下、神奈川頸損会)と日本ALS協会神奈川県支部(以下、ALS神奈川支部)の総会に出席しましたのでご報告いたします。

【日本ALS協会神奈川県支部・総会】

日時:平成21年6月13日(土)13:30~16:00
場所:西区福祉保健活動拠点 

 当日は40~50名ほどの当事者とその家族、医療関係者などが参加。会場外では福祉用具の紹介、パンフレット・冊子の配布、当事者が作製した絵葉書の配布がおこなわれていました。

日本ALS協会神奈川県支部・総会

当事者の方が書いた表題

 総会の表題は当事者の一人が作製したものであり、毛筆で力強く書かれていました。
 今年度の活動方針の一つに「専門職の方々との交流を深め、理解を求めていく」とあり、地域リハ部との双方の想いが一致したと感じました。
 総会は20分程度で終了し、その後参加者一人一人が現状の報告やそれぞれの想いを話し合いました。

 発症からの経過、現状の問題点や悩み、今まで関わってきた想い等々・・・
一番印象に残るのは、昨年の総会時に涙ながらに不安を訴えていた方が今年は笑顔で現状の報告をしていたことでした。

 2時間近い懇談会でしたが作業療法士として関われる悩みや問題は皆無で、ヘルパー利用に関する問題点が大半を占めていました。
 作業療法士が関われるフィールドにおいて現状で満足されているのか(問題がないのか)?もしくは作業療法士の介入が少なく問題点が表面化されないのか?どちらにしても、現状を把握する作業が必要になってくると思います。

 今後、情報収集を兼ねてALS神奈川支部との連絡を密にして、当県士会での関わりを模索していきたいと思っております。

(日本ALS協会神奈川県支部HPhttp://www.als-kanagawa.org/


>> 神奈川頸髄損傷者連絡会・総会の記事はこちら

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